中村憲剛:
ご無沙汰しております。すいません。

遠藤保仁
ええよ!お疲れっす!(髪を手ぐしで整えながら)

中村:
ドライヤー大丈夫ですか?

遠藤:
大丈夫っしょ!

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この日、ともに1980年生まれで、日本代表でもプレーした同世代の2人がリモートで再会した。

Jリーグ開幕特番として組まれた「中村憲剛のJリーグ盛り上げ隊2022」での出来事だ。

中村憲剛といえば18年間の現役生活を経て、2020年に引退した日本サッカー界のレジェンド。

片や遠藤保仁は42歳となる今年も、“現役”でのプレーにこだわり続けるトップJリーガー。果たして新シーズンの開幕を前に、稀代のゲームメーカーはどんな本音や私生活を語ったのか、この記事で紹介していく。

キャリアプラン「ゼロ」で迎える25年目のシーズン

現役時代には直接対決もした2人

ジュビロ磐田でプレーする遠藤保仁は昨シーズン、主力の一人としてチームのJ2優勝に貢献。

今シーズンはジュビロに完全移籍を果たし、個人としては2シーズンぶりにJ1の舞台へと帰って来る。1月末からの鹿児島キャンプを経た今、自身のコンディションとチームの状況をどう見ているのだろう。

中村:
キャンプは終わりましたか?

遠藤:
3日前に終わりました。

中村:
調子はどうですか?

遠藤:
伊藤彰新監督になって、より戦術面で細かくなっていますし、理想とするところは攻撃的な(サッカー)という所があるので。そんな中でも、言ってもチャレンジャーなので、守備になる時間帯も多くなることもあると思うので、そこで組織的に守れるかというのが重要になってくると思います。

個人的にはケガ無くここまで来れているので、少しずつコンディションは上がっていると思います。

中村:
今42歳?

遠藤:
42歳ですよ。

中村:
いきなり聞くのは失礼かも知れないですけど、自分のキャリアプランというのは?

遠藤:
ああー、ゼロ!

キャリアプラン「ゼロ」発言に笑いがこらえきれない中村

笑いながら、思わずうつむく中村。

遠藤:
プロのサッカー選手として少しでも長い時間生活したいという思いはもちろん持っていますけど、なんせこの年になれば、うーん、節々が痛いので。

中村:
節々痛くなってきました?

遠藤:
なるよね、筋肉が痛いなというよりは関節が痛いので、これは歳だなと思います。

ともにサッカー界のトップで戦い続けた、同世代だからこそ明かせる本音。だが「キャリアプランは?」と聞かれて、「ゼロ」と答える言葉のウラ側に、遠藤が抱く現役プレーへのこだわりが垣間見える。

サッカーが上手い選手とは「何事にもシンプルにできる選手」

そんなアラフォー感を漂わせる遠藤だが、昨シーズンは35試合に出場し3得点。

今シーズンは、自身が持つJ1最多出場記録(現在641試合)の更新にも注目が集まる。

今もなお、多くの現役Jリーガーが尊敬し、非凡なテクニックと戦術眼を持ち合わせる遠藤保仁。そんな百戦錬磨のゲームメーカーに、今回中村はどうしても聞きたいことがあった。

中村:
ヤットさんの中で『サッカーが上手いというのは何か』というのを教えていただきたいのですが。

遠藤:
何事にもシンプルにやるというですかね、シンプルにできる選手。難しいことも難しく見せないし、当たり前のことを当たり前にできるし、どんな監督にでも対応できる。

それを簡単に一言でまとめたら、サッカーをシンプルにできる人は賢い選手だと思いますね。

中村:
この間イニエスタ選手と話した時に、その話をしたら、ほぼ同じことを話していたので。

遠藤:
あ、そう。やっぱ俺の方が先輩だからね。(イニエスタは37歳)
シンプルにやれることはやりながら、パワーを使うところは使うというような感じでサッカーしたりとか、考えたりとか、見たりするともっとサッカーを面白く見れるじゃないかなと思いますね。

中村:
そういう意味では今シーズンヤットさんを見ることで、学べると思うので子どもたちには沢山見て欲しいと思いますね。

単身赴任でのプロ生活。楽しみはデパ地下

中村:
ヤットさんのお宝情報下さい、最近ハマっているものとか。

遠藤:
単身赴任でこっちに来ているので、大阪に行った時よりは料理する機会も多いですね。

中村:
ヤットさん料理するんですか?自炊?

遠藤:
もともと好きなの。買わないけどデパ地下に行くとか。買わないけどね

中村:
遠藤保仁、デパ地下に見に行ってるんですか?

遠藤:
デパ地下でウロチョロしてますよ。

中村:
デパ地下にジュビロサポーター増えますよ。ちなみに得意料理は何ですか?

遠藤:
最近、卵料理にちょっとハマろうかな。極めたいなって思ってます。

中村:
極める?極めちゃいますね、ヤットさんのことですから。

遠藤:
料理教室行こうかな。料理教室行っているJリーガーいないでしょ。

中村:
聞いたことないですね。

遠藤:
そこの枠に入っていこうかな。

中村:
まだ成長するんですか!?

取材時のリップサービスの中にも、探究心や成長への意欲を見せる遠藤。最後に25年目のシーズンへの思いを聞いた。

遠藤:
個人的にも久しぶりにJ1でプレーできるのを噛みしめながら、時には楽しく、驚くようなプレーを見せていけるようにとは思いますけどね。

中村:
もう楽しくやっているヤットさんが一番最強なので

遠藤:
うん、頑張ります。

中村:
頑張って下さい、ありがとうございます。お忙しいところ

遠藤:
オイっす!お疲れっす~

このインタビューを受けて番組MCの中村憲剛はこう締めくくった。

「サッカーが上手いとは何か、その定義を質問したんですけど、それに対する答えというのも、非常に全国のサッカーが上手くなりたい人にぜひ聞いて欲しい内容なんですけど、そういうサッカー的な話をした所から、デパ地下に現れる話をしてくれました。

トークの振れ幅がスゴすぎて僕がついて行くのがやっとでした。百戦錬磨のゲームメーカーですから、完全にコントロールされました。現役時代と同様で、そこの攻防が面白かったです」

ひょうひょうとした姿や言葉の裏にある、底知れない奥深さこそ遠藤保仁のアスリートとしての魅力だろう。

プロ25年目のシーズン。遠藤保仁の開幕戦は2月19日、アウェーでのアビスパ福岡戦から幕を開ける。