今国会で初めて衆議院の憲法審査会が開かれ、緊急時の国会のオンライン審議について、共産党を除く与野党各党が前向きな姿勢を示した。
衆議院憲法審査会では、新型コロナウイルスの感染や、濃厚接触により自宅待機になる国会議員が増えていることを踏まえ、国会のオンライン審議について与野党が意見を交わした。
自民党の新藤政調会長代理は、定足数を満たす議員が議場に集まれない可能性に言及し、「国会機能がマヒしてしまう」と述べ、オンライン審議に向けた検討を進めるべきとの考えを示した。
今後、憲法に規定された国会議員の「出席」の意味を「オンライン出席」まで認めるかなど議論される見通し。
日本維新の会の足立康史衆議院議員は席を共にした立憲民主党の議員がコロナ陽性となったとして10日の憲法審査会を欠席した。維新・馬場共同代表は「本人(足立氏)は自分が憲法審査会で発言できないのは国家的損失であると豪語するなど至って元気」と述べ、出席者からは笑いがこぼれた。その上で馬場氏は「オンライン出席が可能であれば、自室から発言することは容易であろう」と述べた。
立憲民主党は当初、予算案の審議中に憲法審査会を開催することに消極姿勢を示していたが、与党側に加え、日本維新の会や国民民主党からの強い要望を受け、一転して開催を受け入れた。