50歳未満の軽症・無症状者

東京都では31日から、新型コロナウイルスに感染して自宅療養をする人のうち、50歳未満で軽症・無症状の場合は自分で健康観察をすることになった。

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これにあわせ都は、自宅療養者をサポートする「うちさぽ東京」(0120-670-440)を開設し、体調が悪化した際の連絡や食料の配布、血中酸素濃度を測定するパルスオキシメーターの貸し出しなどに24時間対応する。

開設から正午までの3時間で、食料の配達依頼がおよそ1,400件、パルスオキシメーターの配送依頼が1,200件あったという。

東京都の自宅療養者は、7万1,960人で過去最多となっている。

息苦しさ・胸の痛みは医療機関に連絡を

三田友梨佳キャスター:
アメリカの大学病院で新型コロナウイルスと向き合っている内科医の山田悠史先生に聞きます。日本では自宅療養の方が急増しています。自分で健康観察をする際にどのようなことを確認して、どんな症状が出たら報告すべきなのでしょうか?

マウントサイナイ大学病院・山田悠史先生:
まずは自宅にとどまって、しっかりと休みを取るということが基本になります。
主な観察項目の症状としては、喉の痛み、鼻水、せき、発熱などがあります。
こういった症状は1日の中でも波があるかもしれませんが、全体として日ごとに良くなっているのか、それとも悪くなっているのか、そういった点に注意してしっかり観察してください。

その中でも、息苦しさや胸の痛み、体がつらくて起き上がれないというような症状が出てきた場合には、肺炎のサインかもしれないので注意が必要です。
そのような際は、すぐに医療機関に連絡を取っていただければと思います。

三田キャスター:
例えば、市販の薬は服用していいものなのでしょうか。自宅でしっかりと療養して健康を回復させるために知っておくべきことや試しておくべきことを聞かせていただけますか。

山田悠史先生:
高い熱が出ることも多い病気ですが、熱が出ている場合には、発汗などで体が脱水になりやすくなります。こまめに水分や消化にいいものを摂るようにしてください。

食欲がわかない場合には、食事を数回に分けて少しずつ摂るのもよいと思います。
また、熱や喉の痛みがある場合には、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬が有効で、市販でも手に入る薬ですので、ぜひ、そういった薬もご活用ください。

加えて、この新型コロナ感染症では、血の塊である血栓ができやすいことでも知られています。
ベットで安静にしている時間でも、足首をまわしたり、膝の曲げ伸ばしをしたりする軽い足の運動を小まめにするようにしてください。
それが足の中に血栓ができるのを予防します。これは、とても大切なことなのでぜひ頭に入れておいてください。

三田キャスター:
あらかじめ用意しておくといいものはありますか?

山田悠史先生:
まずは、体温計が熱を観察するのに必要です。それからパルスオキシメーターと呼ばれる指先で酸素を測る機械は貸し出しもあるようですが、パルスオキシメーターがあると酸素の値も測ることができるようになります。

酸素の値としては94%以上が目安となります。エラーも出しやすい機械なので注意が必要ですが、93%以下の数字を持続的に見てしまう場合には医療機関への連絡が必要です。

また、マニキュアを塗ってる方は測定が難しくなることもあるので、使用に際して取っておく必要があるため、それも注意してください。

三田キャスター:
特に1人暮らしの方は症状が軽かったとしても不安は大きいと思います。まずは体をゆっくりと休めて、息苦しさや胸の痛みなど異変を感じたら各自治体が設置している窓口にすぐに連絡してください。いざというときに安心して過ごせるように、事前に食料品や日用品もある程度は備えておきたいと思います。

(「Live News α」1月31日放送分)