フィギュアスケートの四大陸選手権が1月20日に開幕を迎える。

日本からは昨年末の全日本選手権での代表選考会を経て、男女シングル各3名、アイスダンスから1組が代表として選出された。

アフリカ・アジア・アメリカ・オセアニアの4つの大陸の選手が出場資格を持ち、北ヨーロッパに位置するエストニアの首都タリンに入った選手たち。開幕を直前に控えた女子シングル代表3選手の、現地からの声をたっぷりお届けする。

【三原舞依】失意の五輪落選。再スタートの舞台に“ワクワク”

ーー本番のリンクで滑ってみて、感触いかがでしたか?

エストニアに来たのは初めてで、すごい会場もかっこいいなという感じで、氷もすごく滑りやすくて、ワクワクした気持ちで練習することができました。

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「ワクワクした気持ち」と、元気な声を届けてくれたのは三原舞依(22)だ。

2019-20シーズンは体調不良で休養。2020年の全日本で復活し5位入賞と大健闘を見せた。さらなるレベルアップを誓いスタートした今季。GPイタリア大会ではフリーとトータルスコアで国際大会公認の自己ベストを更新。

五輪代表争いを優位に進めていたが、代表の最終選考会となった全日本のフリーで、ジャンプが抜けるミスが出てしまい4位。表彰台には届かず、北京五輪代表から落選。失意を味わったばかりだ。

2021年の全日本選手権

ーー全日本終わってからはどんな練習してきましたか?

落ち込むことも沢山あったんですけど、いろんな方から「もっと自信持って滑って」とか、「すごい感動をもらった」という言葉をいただけて、すごく嬉しくて。

やっぱりまだまだレベルアップしていきたいという自分の思いが強かったので、落ち込むことは落ち込んだんですけど、自分の演技に対する落ち込みというのは、試合でやり抜いて、自分で納得いく演技をして克服するしかないと思いました。

それには練習が必要だと思って、本当にたくさんの方々のサポートのおかげでなんとか持ち直して練習してこれたので、あとは本番で出し切るというその強さをしっかり今回発揮できたらいいなと思います。

ーー練習の後半にはリカバリーのジャンプとかも積極的に練習していましたが?

結構リカバリーの練習というのは、今シーズン始まったくらいからやってはいて、リカバリーを含めた完成度というのを上げていけるようにと思っています。3+3をやったり、2アクセル+3トゥループを2本入れてやってみたりいろいろやっているので、「どんなことが起きても大丈夫」と思えたらいいなと思って練習しています。

やっぱり練習って裏切らないと思うので、まだまだ実力が足りていない分は練習で補っていくしかないので、本当に死に物狂いという感じで練習できているかなと今思います。

現地で練習をする三原舞衣

ーー3年ぶりのチャンピオンシップの舞台になりますが、今どんな気持ちですか?

すごい久しぶり感が強くて、ワクワクした気持ちも大きいですけど、急に不安になっちゃったりすることもあるので、練習してきて、あとは出し切るだけと思えるような練習を積みたいってずっと思っていたら、もうあっという間に四大陸のこの初日になってしまったんですけど、なんとか自分を強く持って滑れたらいいなと思います。

ーーずっとメダルを獲っている大会ですが、縁起の良い大会という気持ちはありますか?

四大陸は今回4回目で、いっぱい出させてもらって、メダルも3回獲得できているので、四大陸はすごく好きな大会です。でも日本代表としてここに出させてもらっている以上は、しっかり悔いなく表彰台の一番高いところを目指せるように、本当にそれにはショート・フリーノーミスで揃えることだと思うので、一番はきっちりやりたいなと思います。

ーー三原選手の演技を楽しみにしている人がたくさんいると思いますが、どんな演技を届けたいですか?

今回も練習の観客席に”舞依”というバナーを持ってきてくださっている方がいて、イタリアの時も来てくださっていたんですけど、すごく嬉しくて。最初の方ずっと眺めながら滑っていて(笑)。

やっぱり応援してくださる方々とか、たくさんサポートしていただいているファンの皆様に少しでも私の演技を見て感動してもらえたり、ちょっとでも笑顔になってもらえるような滑りがしたいなと思うので、一番は楽しく、最後には笑顔で滑りきるようにしたいなと思っています。

ーーガッツポーズ見たいなと思っています。

頑張ります。ありがとうございます(両手を振る三原)。

失意の全日本から気持ちを作り直して臨むこの四大陸。過去3大会ではすべて表彰台に乗った大会で再びスタートを切る。

【松生理乃】超濃密プログラムでいざ世界の舞台へ!

ーー長旅でしたが、その影響はどうでした?

着いたのが午前3時で、次の日12時から練習というので、すごく睡眠時間も短くて、すごい眠かったんですけど、時差とかも調整していかなければいけないと思うので、今日しっかり寝ようと思います。

現地で練習をする松生理乃

若さあふれる率直なコメントを届けてくれたのは松生理乃(17)だ。

2020年全日本ジュニアで優勝し、一気に飛躍。さらに昨年末の全日本で7位に入りチャンピオンシップデビュー戦となる四大陸代表の切符を手に入れた。

同じ山田満知子門下生だった宇野昌磨を彷彿とさせる練習への勤勉さで、ミスの少ないジャンプと、表現力、つなぎなど密度の濃い演技を作り上げつつある。

習得途中の3アクセルを含め、4年後に控えるミラノ・コルティナ五輪に向けた第一歩がここから始まる。

2021年の全日本選手権

ーー全日本選手権からどんな練習を積んできて、この大会ではどんな演技を目指したいですか?

そんなに時間がなかったので、すごいたくさんのものを積み重ねてというのは難しいと思ったので、ギュッとしっかり練習をして、ノーミスの回数を増やすというのを意識して練習してきたので。今シーズンなかなかノーミスの演技というのを試合でショート・フリー揃えられていないので、この試合ではしっかり両方ノーミスを揃えるというのができるように1番に考えて練習しました。

ーーその上でフリー冒頭のジャンプを乗り切ることもポイントになりますが、工夫や意識の持ち方は?

練習の時に6分間練習みたいに短く練習をして、その後10分ぐらい上がって、すぐ曲をかけるという練習をして、それで最初のジャンプを失敗しないように慣れる練習というのはしました。

ーー松生選手にとって初めてのチャンピオンシップ、この四大陸選手権に向かう気持ちは?

全日本でうまく行かなかったりとか、グランプリシリーズでうまくいかなくて、それでもまたこういうふうにチャンスをもらえて、こういう試合で滑れるというのは本当に嬉しいことなので、このチャンスを今度こそ生かせるように、自分にしっかり集中して良い演技ができたらいいなと思っています。

ーー改めて、この大会の目標を教えてください。

ショートもフリーもノーミスの演技をするというのを1番に考えて練習してきたので、それをしっかり試合で出すことを目標にしています。

ーーわかりました。頑張ってください。

ありがとうございました。(手を振る)

【横井ゆは菜】巡ってきた初チャンス。豊かな表現力で欧州のファンを驚かすか

ーー1日に5回飛ぶというフライトは楽しめましたか?

5回じゃないですよ4回ですよ、多分。日本からフランクフルト、フランクフルトからスウェーデン、スウェーデンからフランクフルト、フランクフルト…(からタリン)4回です。あっ、でも関空の人は5回かもしれない。

現地で練習をする横井ゆは菜

前日の移動トラブルにも負けず、元気にインタビューに応じてくれたのは横井ゆは菜(21)だ。

日本代表チームが現地入りする際、フランクフルトからタリンの便が強風のため着陸できず、一旦スウェーデンのストックホルムに着陸。そこからもう一度フランクフルトに戻り、夜の便でようやくタリンに到着したのだ。現地のホテルに入ったのは深夜3時頃だという。

ーー体の疲れはないですか?

今日が最初の練習だったんですけど、その時が移動後はじめての練習だったのでどうなるかなと思ったんですけど、割と調子が良かったので良かったかなという感じです。

今季はGPシリーズ2試合に出場し、GPスケートアメリカ11位、GPフランス9位。「感情のコントロールがうまくできず」と2021年全日本は12位と苦しんだが、宮原知子の出場辞退もあり、四大陸初出場の切符を手にした。

2021年の全日本選手権

ーーインカレに出場してからあまり時間はありませんが、四大陸はどんな所がポイントですか?

とにかく全力で演技すること。そしてそれを応援してくださる方はたくさんいらっしゃるんですけど、そういう人たちに向けて、自分はこれだけ全力で取り組んだんだというのが演技を通して見せられたらいいなと思っています。

ーーチャンピオンシップ出場は世界ジュニア以来、このチャンスをどう生かしたいですか?

もちろん生かせたら、そんな良いことはないんですけど、何よりもここに来れたことに自信を持ってというか、やっぱり「自分がここに来ていいものか」と思うことはあったんですけど、ここに来れたということは、それなりに自分が頑張ってきた証拠だと思うので、そこに自信を持って挑んで、結果につなげられたらいいかなと思います。

ーーこの四大陸で成し遂げたいことは?

自分の演技で元気を与えられるように、与えることです。それがきっと私らしくあれる一番のポイントだと思うので、それができたらいいなと思います。

ISUチャンピオンシップは、2018年世界ジュニア6位、2019年世界ジュニア9位の成績を残している横井。今回、巡ってきたチャンスをものにできるか。

豪快な2アクセルと、感情を込めた表現でコアなファンが多い存在だけに、フリーのQueenメドレーが、欧州のフィギュアファンの心に火をつけてくれることを期待したい。
 

思わぬアクシデントに直面しながらも、それぞれがハツラツとした言葉で答えてくれた3選手。

日本勢のその前には韓国の3アクセルジャンパー、ユ・ヨンが立ちはだかる。 11歳の時に韓国選手権を史上最年少で制し、「ヨナ・キッズ」の筆頭として脚光を浴びた選手だ。

3アクセルを武器とし、2020年ユース五輪金メダル、2020年の四大陸は紀平梨花に次ぎ、銀メダルを獲得。

今年1月の韓国選手権では、TOTAL221.49のハイスコアで優勝し、初の五輪代表の座を射止めた。この四大陸は優勝候補として乗り込んでいる。 

北京五輪を前に、氷上で繰り広げられるこの戦い。日本代表メンバーの明るく前向きな演技が、北欧の地から元気を届けてくれる瞬間を待ち望みたい。

四大陸フィギュアスケート選手権2022
フジテレビ(※関東地区ほか)にて3夜連続放送
■男女ショート・アイスダンス
1月21日(金)深夜1:40~3:40
■女子フリー
1月22日(土)深夜1::45~3:45
■男子フリー
1月23日(日)深夜1:55~3:30
https://www.fujitv.co.jp/sports/skate/four-continents/index.html