四大陸フィギュアスケート選手権が1月20日からエストニア・タリンで開催される。

昨年末の全日本選手権での代表選考会を経て、日本からは男女シングル各3名、アイスダンスから1組が選出された。

今回の四大陸選手権に新たな目標を掲げて挑むのが、アイスダンスの村元哉中・髙橋大輔組だ。

結成2シーズン目で迎える初の主要国際大会だが、出場組の中でシーズンベストスコアは全体トップ。優勝候補といっても過言ではない。

北米勢が圧倒的な力を見せてきたこの大会で、アジア勢初の優勝を狙う。

ベストなパフォーマンスを第一に

前日の公式練習を終えた2人は、マリーナ・ズエワコーチからこんな言葉をかけられたと髙橋は言う。

公式練習後インタビューに応じてくれた村元哉中・髙橋大輔
この記事の画像(10枚)

「『パフォーマンスをしながらも自分たちの成長を感じる場でもあるから』と言われました。全日本の時のように、自分たちのベストなパフォーマンスができないと得点にはつながらないので、表彰台のことも考えながら、まずは自分たちのベストなパフォーマンスをすることを第一にやっていきたい」

公式練習に臨む村元哉中・髙橋大輔

昨年末の全日本選手権の悔しさはまだ残っているという村元。

しかし「大ちゃんと初めてのチャンピオンシップなので、一つ一つの試合を大切にして、楽しんで、良い滑りをしたい」と四大陸選手権への意気込みを語った。

「悔しさ」を残した全日本

たった1枠しかない北京オリンピックの代表をかけて戦った全日本選手権。結成わずか2シーズン目とは思えない、2人の息の合った演技に会場中がくぎ付けになった。

しかしリズムダンスで、まさかの転倒。「練習でも起きないミスだった」と振り返ったが、この転倒による2点の減点が響き、1.86点差で優勝を逃した。

2021年の全日本選手権

北京オリンピックの代表には優勝した小松原美里・尊組が選ばれ、村元・髙橋組は四大陸選手権と世界選手権の代表に選出された。

大会後のインタビューで2人は、リズムダンスでの転倒を振り返り、何度も「悔しい」とこぼした。

世界選手権「2枠」獲得へ向け始動

オリンピックへの道は絶たれてしまったが、四大陸選手権と世界選手権の出場権が与えられた。

髙橋は「すごく不思議な感覚です。先シーズンまでは世界という感覚がなかったので。戸惑っているじゃないですけど、ビックリしている自分もいる。また世界を狙いたいという自分もいるし、今2人の自分がいるので面白い感覚」と話した。

久しぶりの世界との戦いを前に素直な心情を吐露した髙橋だが、2人は次なる目標をはっきりと語ってくれた。

「日本のダンス界で成し遂げていないのが、(世界選手権出場枠)“2枠”を持って帰ってくるということ。本当にそれは日本のアイスダンス界にとって大きなことだと思う」(村元)

「順位としてはトップ10を目指すというところを今決めましょうか」(髙橋)

現在、世界選手権の出場枠が「1」の日本は、3月の世界選手権で村元・髙橋組が10位以内に入ると、来季の出場枠「2」を獲得することができる。

四大陸選手権、目指すのは表彰台

世界選手権での日本勢の過去最高成績は2018年村元哉中/クリス・リード組の11位。

これまで日本のアイスダンスはヨーロッパや北米勢の高い壁を越えられずにいる。10位以内に入り、2枠を獲得することは日本アイスダンス界の未来を切り拓くことにもつながるのだ。

四大陸選手権に向けて練習に励む村元哉中・髙橋大輔

その最終目標を成し遂げるためのカギが、今回の四大陸選手権だ。

「四大陸選手権でメダル、表彰台を狙う。本気で狙いにいく。四大陸で好成績を残したら、すごいポイントももらえるので、四大陸で良い滑りをしてポイントをもらって、世界選手権に挑む。自信を持って挑むというのは理想のプランですけど」

こう村元が語るように、四大陸選手権はオリンピックや世界選手権に次ぐ権威のある大会の一つ。メダルを獲得すれば、世界ランキングに関わるポイントが大きく与えられる。

そして、世界選手権の滑走順はその世界ランキングに応じて決まるため、ランキングの上位に入れば、得点が出やすいとされる後半グループで演技することができる。

つまりそれは、2枠獲得のチャンスが広がるということ。

この目標について髙橋は「簡単な気持ちで言っていないです。それくらいの気持ちでいかないといけないと思っている」と覚悟を示す。

世界の壁が高いことは分かっている。それでも2人が、大きな目標を掲げるのは、日本のアイスダンス界で起きている“変化”を感じているからだ。

2021年の全日本選手権

「日本のアイスダンス界が“超進化”しているというのをすごく実感している。でも、それは本当に大ちゃんが、アイスダンスをしてくれたおかげでもあるし、キャシー(・リード)&クリス(・リード)、小松原美里・尊チーム、みんなで日本のアイスダンス界を盛り上げていった中で今がある。カップル競技がすごく進化している」(村元)

髙橋も「これからもどんどん続いていってもらえたら嬉しい」と頷く。

未来につなげるための「2枠」をつかむ挑戦が新たに始まる。

結成2シーズン目で驚異の進化を見せてきた2人なら、日本のアイスダンス界の歴史を変えてくれるかもしれない。

四大陸フィギュアスケート選手権2022
フジテレビ(※関東地区ほか)にて3夜連続放送
■男女ショート・アイスダンス
1月21日(金)深夜1:40~3:40
■女子フリー
1月22日(土)深夜1::45~3:45
■男子フリー
1月23日(日)深夜1:55~3:30
https://www.fujitv.co.jp/sports/skate/four-continents/index.html