オミクロン株 2回接種後も感染

岸田首相は、「ワクチン・検査パッケージ」について「一時停止する」と表明した。

岸田首相は記者団に対し、「当面、一時的に停止することを原則としつつ、知事の判断で引き続き適用することも可能とする」と述べた。

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「ワクチン・検査パッケージ」は、ワクチンの2回接種か、検査の陰性証明を条件に飲食店やイベントの人数制限を緩和する制度だが、オミクロン株では2回接種後も感染する事例が相次いでいるため、継続は難しいと判断した。

一方、岸田首相は、対象者全員を検査することで制限を緩和する制度については、継続すると表明した。

「再開」には内容の見直しを

Live News αではアメリカの大学病院で新型コロナと向き合っている、内科医の山田悠史先生に話を聞いた。

三田友梨佳キャスター:
「ワクチン・検査パッケージ」は、「当面、一時的な停止を原則とする」という判断ですが、 医療の現場を預かる山田先生の目には、どのように映っていますか?

マウントサイナイ大学病院・山田悠史先生:
これは科学的にも正しい方向性だと思います。おそらく、現状のパッケージであれば「一時的な停止」ではなく「廃止」になり、再開する場合は内容を見直す必要があると思います。オミクロン株では残念ながらワクチンの効果が弱まることが知られていて、ワクチンの発症予防に対する効果は、2回接種後5カ月以上を経過した時点で10%程度まで低下してしまうことが報告されています。「ワクチン・検査パッケージ」は、飲食店やイベント会場での感染伝播のリスクを下げる目的で計画されたものだと思いますが、オミクロン株に対しては「ワクチン2回接種完了」の持つ意味は、感染伝播リスクという点ではほとんどなくなってきていると考えられ、あまり効果のない対策になってしまったと思います

三田友梨佳キャスター:
政府は状況によっては「ワクチン・検査パッケージ」の再開に含みを持たせていますが、これについてはいかがですか?

マウントサイナイ大学病院・山田悠史先生:
例えば、再開にあたって「ブースター接種」の証明を用いるという考え方もできるかもしれません。ただ現状では、希望者がすべて接種できているわけではなく、その実施は今のところ現実的ではありません。感染者が急増してしまった状況では、いずれにせよ平時の経済活動は続けるのが難しくなってしまいますので、感染流行が収まるのを待つしかないと思います。事実、大きな感染流行を経験したニューヨークでも、検査や隔離などの基本的な対策と共に、オミクロン株による感染はすでにピークアウトしています

のどの痛みや鼻水 “風邪”と判断せず休む

三田友梨佳キャスター:
ニューヨークの経験から私たちが行うべき対策については、どんなことが見えてきますか?

マウントサイナイ大学病院・山田悠史先生:
オミクロン株では初期症状として、のどの痛みや鼻水といった症状が増えていることが報告されてきていまして、ほかのウイルス感染症と初期症状が似ています。それを風邪と判断して仕事に行くのではなく、新型コロナの可能性も考え、検査を受けたり早めに休む。そして、休める環境を整備することが大切です。感染した人が早い段階で休みをとることで、感染が広がりにくくなるからです。また、これまで行ってきたようなマスクや換気といった感染予防策の有効性、ワクチン接種の重症化予防に対する効果というのはオミクロン株でも同じです。こういった取り組みの積み重ねが、日本でもこの先良い方向に必ず導いてくれると思います

三田友梨佳キャスター:
ワクチンはあくまでも重症化を防ぐために進めて行くべきで、行動制限の緩和については現状の仕組みのままではやはり難しさがあるようです。冬の乾燥するこの時期は、ただでさえ体調を崩しやすいです。より一層、自分の健康と向き合いながら、できる限りの感染対策をとって行きたいと思います

(「Live News α」1月18日放送)

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