寅年は上り調子の1年に! 「トラ」ゆかりの食堂・旅館・菓子店 コロナ禍の決意と願い【長野発】
ニッポン全国 注目スポット

寅年は上り調子の1年に! 「トラ」ゆかりの食堂・旅館・菓子店 コロナ禍の決意と願い【長野発】

2022年の干支、寅。名称に「トラ」がつく食堂や旅館は、新年に挽回・巻き返しへの思いを募らせている。

山下清も訪れた「タイガー食堂」

寅年がスタート。今年はどんな1年になるのだろうか。

タイガー食堂(長野県辰野町)
この記事の画像(17枚)

タイガー食堂・田中良太店主:
お待たせです。まず先にラーメン2つ

ラーメンにかつ丼。店内に食欲をそそる匂いが漂う、長野県辰野町の食堂。名前は「タイガー食堂」。1925(大正14)年の創業で、まもなく100周年になる。

4代目の田中良太さんが切り盛り

今は4代目の田中良太さん(38)が切り盛りしている。そもそも、どうしてタイガーなのか?

タイガー食堂・田中良太店主:
創業者のひいおじいちゃんが「虎次郎」という名前だからタイガーと。すいません、何のひねりもないんですけど(笑)。絶対に間違えられない、すごく気に入っています

一番人気はソースかつ丼。分厚い県産豚肉のトンカツに、甘めの自家製ソースをからめている。

客:
お肉のボリュームがすごいので、厚くてガツッとくる。タレは割とさっぱりでおいしい。料理もおいしいし、オーナーがすごい気さくで元気が良くて、明るい気持ちになる

100年近い歴史を持つ食堂だけに、ユニークなものが受け継がれている。

山下清さんデザインのマッチ

タイガー食堂・田中良太店主:
こちらは、うちに滞在したことのある山下清さんがデザインしてくれたマッチです

テレビドラマの主人公にもなった放浪の画家・山下清。1954年、旅の途中で1カ月程、タイガー食堂に滞在したという。泊めてもらったお礼に絵をプレゼントされ、以来、マッチ箱の図柄にしている。

山下清さん(前列・中央)

歴史もある人気食堂だが、新型コロナの影響で客足が遠のき、売り上げは以前の半分以下となった。生活を切り詰めながら店を守ってきたという田中さん。寅年の今年は何とか巻き返したいと話す。

タイガー食堂・田中良太店主:
落ちるところまで落ちたので、もう後は上がるしかないだろうと。虎の勢いを借りて、上り調子の良い年にしたい

コロナ禍に「寅蔵」の名を受け継いで

ところ変わって、山ノ内町の渋温泉。400年以上の歴史を持ち、松代出身の幕末の思想家・佐久間象山も泊まった温泉宿「ひしや寅蔵」。

ひしや寅蔵(長野県山ノ内町)

ひしや寅蔵・西澤寅蔵さん(13代目):
13代目、西澤寅蔵を襲名させていただいております

ひしや寅蔵・西澤寅蔵さん(13代目)

初代「寅蔵」に始まり、当主は代々「寅蔵」を名乗っている。先代が2021年に亡くなり、息子の西澤徹さんが13代目の寅蔵を襲名した。

代替わりはコロナ禍の真っ只中。主力だったインバウンド客が見込めず、宿泊客はコロナ前の半分に届くかどうかということだ。

 

ただ、2022年は寅年。踏ん張りたいと13代目は話す。

ひしや寅蔵・13代目 西澤寅蔵さん:
宿の名前に寅蔵と入っている。私も寅蔵ということで責任は感じる。苦しいながらも存続させていく。娘がいるんですが、いい男性を連れ帰って、いずれは14代目の寅蔵を引き継いでほしい。なんとかその先駆けになる年にしたい

名君・直虎公にちなんだ演劇、和菓子も

長野県須坂市

続いて須坂市へ。

「黒船だ!」「あれがアメリカの船」と演劇の稽古に励む子どもたち。烏帽子を被っているのは…。

堀直虎役の子ども

堀直虎を演じる子ども:
堀直虎役をやります。みんなのことを考えてくれる、強くて優しい人です

主人公は第13代須坂藩主の堀直虎。幕末の動乱の中、藩政改革などに力を尽し、将軍・徳川慶喜をいさめた責任を取って自刃したと伝えられている。

劇のタイトルは「ストレートタイガー」。打ち首覚悟で貧しい村を救ってほしいと直訴してきた領民に対し、直虎公は…。

“堀直虎”:
お主が死んだら家族はどうなる?

“領民”:
名主様と村の者が世話をしてくれると

演劇の稽古

“堀直虎”:
須坂は良き村だな。私はそなたの村を救う、命は大切にしなされ

“領民”:
お殿様、かたじけのうございます

幕末を真っすぐに生きた直虎公の物語を演じる児童たち。4年前から市民団体の主催で上演会が開かれている。

児童:
寅年生まれなのでがんばりたい。やっぱり直虎みたいになりたい

児童:
(目標は)トラのようにたくましく元気に生きることです

地元には名君にちなんだ和菓子も。作っているのは明治33年創業の老舗「ちよか盛進堂」。

どら焼き「直虎公」(1個172円) かぶとの形をイメージ

一風変わった形をしたどら焼き、その名も「直虎公」(1個172円)。

ちよか盛進堂・上原春子さん:
形は一応、かぶとなんです。トラじゃないんですよ

どら焼き「直虎公」

記者:
生地がもちもちで柔らかいです。そしてなんと言ってもこの、あんこ。ぎっしりで、甘さもちょうどよくて食べやすいです

売り出して25年。贈答品などとして市民に重宝されている。

客:
14個購入した。有名です。買いにも来るけど、もらいものも直虎

客:
なおさらいいよね、今年は。コロナもトラでやっつけてもらいたい

ちよか盛進堂

店も行事の縮小で大口の注文が減るなど、新型コロナの影響を受けてきた。ただ、寅年ということもあってか「直虎公」の販売は好調だ。

ちよか盛進堂・上原春子さん:
直虎公も頑張ってます。午後に来ると、注文などでほとんど品切れ。今年はトラトラ(寅年・直虎)です。負けないように一生懸命やりたい

トラのように力強く、しなやかに。回復への思いが募るコロナ禍の新年だ。

(長野放送)

長野放送
長野放送
記事 659
長野県のコロナ・ワクチン関連ニュース >>>
×