任期満了に伴う社民党の党首選は、14日、福島瑞穂党首(66)の無投票での再選が決まった。3月に開催予定の党大会で正式に承認される。

社民党の党首選は同日告示。福島氏は、自身が所属する神奈川県連と387人の党員の推薦を得て立候補を届け出た。一方、午後3時の締め切りまでに、福島氏以外の立候補の届け出はなかった。

福島氏は12日の会見で「愛する社民党の先頭で党首として頑張り抜きたい。多くの人を切り捨てている今の政治を何としても変えなければならない」と強調していた。

ただ、党の前途は多難だ。夏の参院選で有効投票総数の2%を獲得しなければ、政党としての要件を失うため、「社民党にとって正念場の選挙で、なんとしても政党要件を維持しないといけない」(福島氏)からだ。政党要件は、①国会議員5人以上、②直近の衆院選か参院選で有効投票総数の2%以上の得票、いずれかを満たす必要がある。

昨年の衆院選で、社民党の投票率は1.77%にとどまり、党所属の国会議員は、福島氏(参院全国比例区)と昨年の衆院選で当選した新人の新垣邦男議員(沖縄2区)の2人だけ。参院選では120万票以上の獲得が必要とみられている。

福島氏は、「社民党は、護憲、ジェンダー平等、脱原発、新自由主義の転換、社会民主主義の実現など、パッケージとして未来を示すことができる政党であり、国会の中に国政政党として残らなければならないし、本当に残りたい」と訴えるが、衆参ともに議員1人のため、野党内でも存在感は埋没。参院選に向け、どのように独自色を示していけるかは不透明だ。

政治部
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