全国6208校の頂点を決める戦いが、いよいよ9日クライマックスを迎える。

男子決勝は鎮西(熊本)と日本航空(山梨)が対戦。
女子決勝は就実(岡山)と古川学園(宮城)が対戦することとなった。

会場の東京体育館では、男子の決勝からホイッスルを迎え、男女の日本一が決まる。まさにダブル決勝戦の一日だ。

そこで最後の戦いを直前に、未来の日本代表候補として注目を集めた春高のニューヒーロー&ヒロインたちの活躍ぶりをお伝えする。

岡山・就実の深澤めぐみ、深澤つぐみ姉妹(3年生)

左:妹・深澤つぐみ、右:姉・深澤めぐみ
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まずは注目選手の中から女子決勝に勝ち進んだのが、“最強ツインズ”、あるいは“めぐつぐ”とも呼ばれる双子プレーヤーのこの2人。

昨年の春高バレー決勝戦では2人で49点と抜群の攻撃力を見せ、母校を優勝に導いた。2年生ながらキャプテンとして活躍した姉・めぐみは大会MVPを獲得した実力の持ち主でもある。

妹・つぐみ

今大会でも姉めぐみがアタックを決めれば、妹つぐみがブロック。さらには姉のトスを妹つぐみが決めるなどコンビネーションも発揮。準決勝では3度の優勝を誇る金蘭会(大阪)をよせつけず、ストレートで決勝に駒を進めた。

母校・就実は8年連続45回目の出場誇り、大会2連覇を狙う名門校だが、チーム一丸のレシーブでボールをつなぎ、長いラリーを制する粘り強さは圧巻。そのフィニッシュを担う二人の決定力が就実の強さをさらに揺るぎないものにしている。

姉・めぐみ

コート上に揃うと常にアイコンタクトし合い、信頼の深さを感じさせる双子姉妹。それでも高校卒業後はそれぞれVリーグの別のチームへと進む予定だ。

「自分にとって高校生最後の大会になるので、最後自分達の力を全部出し切って良い結果で終われるように頑張りたいと思います」(つぐみ)

姉妹が高校生として揃うラストの大会で、日本一そして2連覇にいよいよ王手だ。

東京・下北沢成徳 古川愛梨(2年生)

身長184センチ、最高到達点300センチの古川愛梨は、同じ下北沢成徳出身の木村沙織2世と謳われる逸材として注目を集めた。

大会屈指の高さはもちろんのこと、パンチ力の高いスパイクやブロックで逸材ぶりを発揮。チームも初戦から全戦ストレート勝ちし1セットも落とすことのない安定感を見せた。2021年のインターハイ王者として5度目の春高優勝に着実に駒を進めたが、準決勝で古川学園(宮城)に破れ敗退。ベスト4で姿を消した。

その夢を打ち破る事となった古川学園(宮城)は大会No1の195センチ、タピア・アロンドラを擁し、高さと機動力を生かして就実の深澤ツインズが待つ決勝戦へと勝ち進んだ。日本一を決める舞台で、直接対決を迎えることになる。

香川・高松工芸の牧大晃(3年生)

同級生とはこの身長差

今大会最高身長の210センチの牧大晃(ひろあき)は、高校生で日本代表にも招集され、なんと日本代表の歴代最高身長となったほどの超大型選手。同級生と高校で過ごす姿はまさに大人と子供のようで、テレビのニュース番組でもその様子を目にした人は多いはずだ。

チームのキャプテンを務め1回戦では、1人で24得点を上げストレート勝ち、格の違いを見せつけた。

東京五輪の日本代表の髙橋藍をして「器用な巨人」と言わしめる俊敏性も持ち合わせ、「あれだけ大きい選手で、日本人選手で素早く動いたり、レシーブしてからスパイクを打てる選手は見た事がない」という言葉通り、準々決勝でも攻守に渡って異次元のプレーを発揮した。

スパイクやブロックで圧倒的なパワーと高さを見せつけることはもちろん、時には3枚ブロックの隙間を縫う正確なスパイクを相手コートに打ち込む。さらには躍動感のある鋭いジャンプサーブや、サーブレシーブからのバックアタックなど210センチとは思えない機動力を存分に見せつけた。

この試合、今大会の決勝にも勝ち進み夏春2冠を狙う鎮西(熊本)のエース・桝本颯真との壮絶な打ち合いとなり、フルセットの激闘の末ベスト8で敗退。それでも将来の日本代表の中心となるであろうその才能を全国に知らしめた。

「(チームを)勝たせることが出来なくてキャプテンとして不甲斐なかったし、そんなキャプテンについてきてくれて、素晴らしい仲間を持ったなと思いました」と最後は涙を拭った。

千葉・習志野の高橋慶帆(3年生)

 

端正なマスクと日本代表のエース石川祐希にも匹敵する、最高到達点350センチのジャンプ力で注目されたのが、習志野の髙橋慶帆(けいはん)。

193センチの長身から打点の高いスパイクをこの春高のコートでも見せつけたが、3回戦で昨年の優勝校・東福岡と対戦、行く手を阻まれベスト16で大会を終えた。

試合後には涙を浮かべながら「最終学年でしっかり勝ち切る、そして日本一を獲るのがずっと目標でやって来たので、自分が最後打ち切れればもっと結果は違ったのかなと思います」と責任感の強いコメントを残した。

今大会の1回戦。その中でも屈指の好カードとなった2020年の優勝校・東山(京都)との対戦では、第一セットを奪われながら逆転で勝利を上げ好発進。試合後に目標として「日本一」を宣言していたが叶わなかった。

イラン人の父を持つ高橋。その名前の「慶帆(けいはん)」は、ペルシャ語の「世界」という意味が由来。目標は「日本代表に入って世界と戦う事」と大会前に語っていたように、今後の飛躍が期待される。

この結果、男子決勝は、初の決勝進出となる日本航空(山梨)と、182センチの大エース桝本を軸に夏春2冠を狙う鎮西(熊本)の対戦となった。 

悔し涙を流し会場を去った全国の代表校と、未来の日本代表候補たち。
高校バレー6208校の頂点に立ち、最後まで勝ち続けたものしか味わえない嬉し涙を流すのは誰か。クライマックスの瞬間を見届けたい。
 

春の高校バレー決勝 1月9日 日曜日
男子決勝 午後1時30分~2時55分
女子決勝 午後4時00分~5時40分 放送

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