寒いと恋しくなるのが温かいもの。おでんに、たこ焼き、すきやきまで。見た目だけでも温まる福岡のあったかグルメを探してみた。
“おでん”がまるでフランス料理のように…
まずは外せないのが、冬の定番のおでんだ。
福岡市中央区にあるダイニングバー「カドノカシーワ」のおでんは、鶏の和風だしでじっくり煮込んでいるのが特徴だ。
一見、普通のおでんのように見えるが…
永野小夜子リポーター:
これがおでんですか? おしゃれですね!
アツアツの大根が、まるでフランス料理に! マッシュルームと生クリームなどを混ぜたシャンピニオンソースでいただく。
カドノカシーワ・小田裕介店長:
いろんな種類のソースを合わせながら、香りだったり味だったりを比較しながら、シャンピニオンソースにたどり着きました。当店自慢のスパークリングワインと合うような味に仕上がっていると思います
看板メニューのスパークリングワインにも合う「大根シャンピニオン」。その味は…
永野小夜子リポーター:
だしが大根にしっかり染みていて、ホクホクです。ソースは、クリーミーでコクがあるんですけど、あっさりしていて、大根の優しい甘さと合いますね。びっくり。一体感があります
アツアツの進化系おでんは、糸こんにゃくやタマネギ、厚揚げなど6種類。冷えた体を芯から温めてくれる。
8本の足が飛び出した「暴れダコ」
続いてやってきたのは福岡市中央区。国体道路沿いにある店「nancle」は、寒い日にはアツアツをハフハフしながら食べたい、たこ焼きの専門店だ。
来店客:
きょうは“暴れダコ”を買いに来ました。すごいインパクトだなと
来店客:
こんなたこ焼きがあるんだなと思いましたね
その見た目も“アツい”という「暴れダコ」の正体は?
永野小夜子リポーター:
見てください、生地からタコの足が出ています! すごい!
丸い生地から飛び出ているのは、8本の足! まるで鉄板の上でタコが暴れているようだ。
nancle・鹿子嶋力也店長:
イイダコを丸々1匹使った、たこ焼きになっております。皆さん、珍しいって言っていただいて、SNS、TikTokやInstagramの動画を見て来ていただくお客さんも徐々に増えて、感謝しています
入っているのは、体長約10cmの小さなイイダコ。淡泊で味にクセがなく、甘いうまみが特徴だ。
永野小夜子リポーター:
アツアツ! 体が温まりますね。足はコリコリなんですけど、頭の方は柔らかくて。丸々ひとつタコが入っているので、うま味がダイレクトに感じられます
nancle・鹿子嶋力也店長:
イイダコに関しましては、一度ゆでて味付けをしていますし、素焼きの状態で食べていただいてもおいしいのかなと
まさに「たこ焼き」。見た目だけでも十分心温まるあったかグルメだ。
すき焼きのあとはもつ鍋に…2つの味が楽しめる
続いて訪れたのは、福岡市中央区の「もつ繁」。ミシュランにも掲載されたこの店で食べられるのは…
もつ繁・白水規雄店主:
もつのすき焼きになります
福岡の定番「もつ鍋」が、すき焼きスタイルで食べられるのに加えて、アツアツの「炎の柱」が味わえる。
運ばれてきたのは、小腸やハツ、センマイなど、ひとつひとつ丁寧に下処理をした6種類のモツ。それを鉄なべに入れ、ニンニクと油で炒める。
全てのモツに火を通し、うま味を閉じ込めたら、日本酒を投入してグツグツと煮込む。
そして、ここからが「もつすき」の見どころ。
鍋に火を近づけると、炎の柱が!
もつ繁・白水規雄店主:
これでアルコールを燃焼させるんです
炎の柱の正体は、アルコールを飛ばす「フランベ」! こうすると、日本酒のうま味だけが残り、甘みも増すという。
さらに割り下を入れ、豆腐とタマネギとともに煮込めば「もつのすき焼き」の完成だ。
永野小夜子リポーター:
もつを最初に焼いているので、うま味が中にぎゅっと凝縮されています。かめばかむほどに、おいしさがジュワっと広がります。味付けも上品で甘辛い感じなので、意外とあっさり食べられますね
すき焼きを味わったあとは、キャベツとニラを入れ、もつ鍋として楽しむ。
あっと驚く福岡の冬グルメ。寒さが本格化したこの季節に味わってみてはいかが?
(テレビ西日本)