探検隊やUFO、超能力などに夢中になった世代にはドンピシャのコラボレーションがネットで話題になっている。
コンビニなどでおなじみのサントリー緑茶「伊右衛門 特茶」がコラボしたのは、なんと創刊以来「未知の存在」を追い続けているスーパーミステリーマガジン「月刊ムー」。9日に公開された特設サイトや動画には、なんとも不思議なパワーを感じるのだ。
実は「特茶」には、脂肪分解酵素を活性化し、体脂肪を減らすのを助ける効果がある“ケルセチンゴールド（ケルセチン配糖体）”という成分が含まれている。
しかしリリースによると…「販売開始から9年目にも関わらず、その関与成分の存在はほとんどの人に知られておらず、まるで『未知の存在』となっていました」という。そこで「未知の存在」を追い続ける「月刊ムー」とのコラボに乗り出すことになったとのことだ。
当初、ムー編集部は困惑気味だったそうだが、ケルセチンゴールドの化学式が、エジプトのピラミッドの並びに酷似している事に気づいてから一気に話が進んだという。
さらに特設サイトで公開している動画も、70～80年代のオカルト番組のような怪しさでいっぱい。謎に迫っているようで一つも核心に近づかず、「？」ばかりが増えるあの楽しさが、今どきの防犯カメラより粗い映像で繰り広げられる。
カメラに映っているのは、レインコートを着たパフォーマンス集団や、謎の飛翔体など、どれもこれも不思議に満ち溢れていて、UFOブームなどを知る人は思わず笑ってしまうだろう。
「ケルセチンゴールド」というワードが連呼され印象に残る一方で、「ケルセチンゴールド」は「脂肪分解酵素を活性化させる成分」としっかり説明しているのに、この内容が真偽不明に思えてきてしまう世界観。そして動画は「人類はまた一歩、未知の領域に踏み込んだ。我々が伝えたかった真実。すごい成分、ケルセチンゴールドが入っているのはサントリー特茶、なのだ」との言葉で締め括られた。
ムーは“未知の存在”を紹介するのにピッタリ！
商品説明なのにとても怪しく見えてしまったが、こんな紹介で本当にいいのだろうか。また、そもそもなぜコラボ企画が持ち上がったのか？
サントリー食品インターナショナルの担当者に聞いてみた。
――なぜ「月刊ムー」とコラボすることになった？
世の中でなかなか知られていない「特茶」ならではの関与成分である「ケルセチンゴールド（ケルセチン配糖体）」に興味をもっていただきたく、コラボ先を探していたところ、「月刊ムー」の特集の記事や昔のミステリー番組風のテイストが目にとまりました。
「月刊ムー」はUFOやUMA、超常現象など、“未知の存在”を独自の視点と取材力で伝えるメディアであり、人々にとってまだ”未知の存在“とも言える「ケルセチンゴールド（ケルセチン配糖体）」を紹介いただくのにピッタリだと思い、編集部様にお声がけしてコラボに至りました。
――コラボについての反響は？
初日からSNSで話題になったり、メディア様からの問い合わせを多くいただくなど反響には手応えを感じています。また「昭和感がある」「意外性がある」など、今回のコラボ企画をお楽しみ頂いている声が上がっていることは確認しております。
これを機に「ケルセチンゴールド（ケルセチン配糖体）」そして「特茶」に興味をもっていただける人が少しでも増えれば幸いです。
取材から同社は手応えを掴み、コラボに対する盛り上がりを感じているようだ。ところが「月刊ムー」にも聞いてみたところ、こちらはムー編集部らしい、本気なのか分からないユニークな答えが返ってきた。
「大手飲料メーカーがムーと組むはずがありません」
――なぜ“サントリー”とコラボすることになった？
サントリーの代理を称する団体から「ケルセチンゴールドの謎を解いてほしい」と依頼がありました。普通に考えてサントリーのような大手飲料メーカーがムーと組むはずがありません。
CIAが極秘に仕掛けてきたエージェント採用テストではないか、という疑惑を胸に取り組み、公開されたわずかな資料を検討して対応しました。とりあえず本当にサントリーからの依頼で安心しました。CIAは関係ないようです。
――あの動画は一体なに？
現代の撮影にしては画質が粗く、謎のパフォーマンス活動についてはあの映像以外に目撃などの情報がない。撮影日時や状況に不明点が多く、映像の中で起きている顚末の真偽自体は保留とせざるをえません。
となれば、あの映像は予言、能力者の予知夢なのではないか。万人が特茶を飲み、ケルセチンゴールドの効果を知ることで、あのような物体が飛来する“刻（とき）”が来る――。
あれはそういったヴィジョンと思います。
――今回のコラボについての反響は？
「サントリーがムーと組むとかないでしょｗｗｗｗ」と言っていた社内が混乱しています。
このような番組をリアルタイムで見ていたあなたは、今回のコラボ動画でどんな気持ちになっただろうか？ 筆者は、真相にたどり着かなくていいので、もっと長く見ていたかった。
担当者によると現時点で第二弾の構想はないとのことだが続編を期待したい。
