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フジテレビのスポーツニュース番組「S-PARK」では、毎年プロ野球選手100人に独自の調査を行い、投球や打撃など各部門のスペシャリストを選出してきた。

2021年は「守備」「バットコントロール」「スピードボール」「パワーヒッター」「走塁」「変化球」の7部門で調査、第2弾は球界屈指のヒットメーカーがしのぎを削るバットコントロール部門ナンバー1を選ぶ。

2021バットコントロール部門・第5位

第5位(6票)は、もはやこの部門の常連となった中日のリードオフマン大島洋平が3年連続のランクインとなった。

今季はチームトップの141試合に出場し打率2割9分2厘、リーグ4位の160安打。通算2000安打へ残り252本としている安打製造機に阪神の怪物ルーキーも驚きを隠せない。

「中日の大島さんですね。追い込まれても粘り強く、簡単にヒットを打ってるように見えたのですごいなと」
(阪神・佐藤輝明内野手)

「当て勘みたいなものは誰よりも持っている気がする」
(ヤクルト・青木宣親外野手)

2021バットコントロール部門・第4位

続いて第4位(8票)は2020年のナンバー1、日本ハムのヒットメーカー近藤健介が今年も登場した。

今季は133試合に出場し、打率は2割9分8厘と4年ぶりに3割を逃すも自己最多の11本塁打。東京五輪にも出場し金メダル獲得にも貢献した。

「どこに投げたら抑えられるんやろうって思う」
(オリックス・T-岡田外野手)

「コンドウ、ファイターズ。打席で本当に粘り強い。ファウル、ファウルで粘って、それでバットコントロールもいいのでボールもフェアゾーンに打てる」
(ロッテ・レアード内野手)

2021バットコントロール部門・第3位

第3位(9票)は、“虎の斬り込み隊長”こと近本光司が初めてランクインした。

プロ3年目の今季は140試合にスタメン出場し、打率はリーグ4位の3割1分3厘、178安打で最多安打のタイトルを獲得した。

「正直、僕はあまり投げるところがないなって思う」
(巨人・菅野智之投手)

「チカモトサン。能力がすごい。バットを持ったときのコントロールが上手いなと相手チームながら感じる」
(中日・ビシエド内野手)

2021バットコントロール部門・第2位

第2位(11票)は、広島が誇る天才バッター西川龍馬が選ばれた。
6月30日の巨人戦では、ビエイラのインコースをえぐる163キロのストレートをしぶとくレフト前へ。代名詞の“変態打ち”は今季も健在だった。

「バットに当てる技術はナンバーワン」
(ヤクルト・村上宗隆外野手)

「普通の人はたぶんそこをそういう打ち方しないかなって思う」
(中日・福留孝介外野手)

2021バットコントロール部門・番外編

いよいよ残すはナンバー1…その前に「番外編」をお届けする。

5年ぶりにバットコントロール部門にカムバックしたのはヤクルトの「代打の切り札」川端慎吾。DeNA・宮﨑敏郎と同数で6位(5票)にランクインした。

さらに第8位(3票)にはDeNA・佐野恵太が選ばれた。

第9位(2票)は西武・栗山巧、ソフトバンク・長谷川勇也、ロッテ・荻野貴司の3人。

第12位(1票)は巨人・坂本勇人、ソフトバンク・中村晃、西武・源田壮亮、西武・森友哉、楽天・島内宏明、ヤクルト・村上宗隆、ヤクルト・青木宣親、広島・小園海斗、広島・菊池涼介となった。

ヤクルト川端の復活の要因

2015年には首位打者のタイトルを獲得し、バットコントロール部門ナンバー1にも輝いた川端。
歴史に残る大激戦となった日本シリーズ第6戦で延長12回、その戦いに終止符を打ったのもこの男のバットだった。

ケガを乗り越え、今季「代打の切り札」として完全復活を遂げ、シーズン代打安打数は2007年の真中満氏の31本に次ぐ30本を記録。実に5年ぶりのランクインとなった。

勝負強いし相手バッターだったら嫌だなと」
(ヤクルト・山田哲人内野手)

代打の1打席で1球で仕留めるバットコントロールがある」
(DeNA・牧秀悟内野手)

そんな川端に、5日に行われたヤクルトファン感謝DAYで代打として復活した要因を聞くと、こう明かしてくれた。

「バッティングの根本的なものを変えないといけないと思っていた。とにかくコンパクトにした」

中でも大きく変わったのが「20センチぐらいは下げた」という構えた時の腕の位置。

「下げたことで内からバットが出るようになった。最近で言えば、日本シリーズの最後のヒットとか、腕を下げて内からバットが出ているから逆方向にヒットになった。今まで通り上から打っていたら絶対に詰まったセカンドゴロとか空振りになっていた」

腕を低くしたことでバットが体の近くを通るため、ボールの内側を叩くことができ、逆方向に打ち返せたという。

代打という1球の勝負にこだわり、たどり着いた境地。かつての首位打者が「代打の神様」として輝きを取り戻した。

2021バットコントロール部門・第1位

栄えあるバットコントロール部門の頂点に立ったのは、25年ぶりのリーグ優勝の立役者、オリックス・吉田正尚。38票で2年連続でナンバー1に輝いた。

東京五輪では全5試合に3番でフル出場し、打率3割5分。試合を決める一打を放つなど、悲願の金メダル獲得に貢献した。

「ちょっとレベルが違う」
(オリックス・杉本裕太郎外野手)

「ホームランを打てる選手がヒットを狙ったら敵わない」
(日本ハム・西川遥輝外野手)

「誰が見ても特にヒットを打つことに関してはナンバーワン」
(西武・山川穂高内野手)

「(対戦したら)申告敬遠します。勝負しないです」
(オリックス・山本由伸投手)

球界一「三振をしない男」

2年連続の首位打者、そして最高出塁率のタイトルを手にした球界屈指のバットマン。
他にもその卓越した技術を裏付けるこんなデータがある。

三振も少ないですし…」
(ヤクルト・石川雅規投手)

「やっぱり三振をしないので…」
(楽天・島内宏明外野手)

「一番は三振をしないっていうのが…」
(広島・栗林良吏投手)

実は吉田正尚の今季の三振数はここ10年の規定打席到達者の中で最も少ない26個。
さらに「平均で何打席に一度三振をしたかを示す指標(打席数÷三振)」では、今季2番目に三振の少なかったヤクルトの青木の11.39(501打席44三振)を大きく上回り、17.5打席に一度(455打席26三振)となる。

これは7年連続で首位打者に輝いたオリックス時代のイチローさんの97年の16.86(607打席36三振)をも上回る驚異的な数字だ。球界屈指のバットコントロールがあるからこそ、吉田正尚は球界屈指のヒットメーカーであり、球界一「三振をしない男」なのだ。

2年連続の受賞に「プロの同じ舞台で戦っている選手からの評価なので光栄です」と表情を緩ませた吉田に最後にこんな質問をしてみた。

ーーバットコントロールとは?

「バットコントロール…とりあえずバットにボールを当てる(笑)」

バットにボールを当てさせたら球界一、吉田正尚はやっぱりすごかった!

S-PARK恒例の「プロ野球100人分の1位」、18日(土)には「走塁」ナンバー1を、19日(日)には「変化球」ナンバー1を決定する。

「S-PARK」
12月18日(土)
プロ野球SP企画
「100人分の1位・走塁編」

12月19日(日)
プロ野球SP企画
「100人分の1位・変化球編」