純白のシルクのドレスに身を包んで微笑まれる、天皇皇后両陛下の長女・敬宮愛子さま。
12月1日に20歳となったことから、12月5日、成年皇族としての行事に臨まれました。成年皇族として歩み始められた愛子さま。
めざまし8では、見守られてきた皇后・雅子さまの思いを振り返りました。

愛子さま成年の行事 「ローブ・デコルテ」姿で祝意に笑顔

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愛子さまが着用されていたドレスは「ローブ・デコルテ」と呼ばれるもので、明治中期以降、女性皇族にとっては最も格式の高い正装。

頭上で輝くのが、ダイヤがちりばめられたティアラです。
今回着用したティアラは、天皇陛下の妹である黒田清子さんから借り受けられたもの。宮内庁によると、両陛下と愛子さまはコロナ禍で国民の生活に影響が出ていることを考慮し、新調を見送ったといいます。
セットと思われるネックレスが、V字型のドレスの胸元を華やかに彩ります。

上着の下からのぞくのは、女性皇族に贈られる最高位の勲章「宝冠大綬章」。この日、陛下か授与されました。

午後には、祖父母である上皇ご夫妻へ挨拶されるため、お住まいの仙洞仮御所へ。
沿道に集まった多くの人に、手を振りながら笑顔で応えられました。
夕方には天皇皇后両陛下とともに、祝賀行事に臨まれた愛子さま。岸田首相ら、三権の長からお祝いの挨拶を受けられました。

上着を脱がれ、「ローブ・デコルテ」姿を披露された愛子さま。流れるようなドレスのラインがよく分かります。
今回、愛子さまが着用されたローブ・デコルテとジャケット。皇室ファッションに詳しい青木淳子さんによると、ここには雅子さまの“思い”が込められているのではないかと読み解きます。

「襟」「ボタン」「スカート」の“こだわり”

青木淳子さん:
ジャケットのデザインがテーラードカラーという所です。皇后の雅子さまが独身時代、キャリアウーマンだったこと、それから雅子さまが皇太子妃、皇后としてのお立場で公務に臨まれる時に割とテーラードカラーのお洋服が多かった。そのテーラードカラーをこうして成年式に選ばれたというのが、すごく意味があるんじゃないかと思います

さらにローブ・デコルテの生地の柄にも、雅子さまの思いが込められているのでは、と話します。
1993年、ご成婚時の雅子さまのローブ・デコルテに使われていたのは、鳳凰や龍の模様が金糸で織り込まれた「明暉瑞鳥錦」という貴重なシルク生地。

上皇后さまが雅子さまに贈られたといいます。青木さんは、愛子さまの生地の模様は、雅子さまのローブ・デコルテを想像させると話します。

青木淳子さん:
「明暉瑞鳥錦」という柄、それと同じようなイメージの地紋ですので、何か似たような印象を受けます。眞子さんは小花柄の模様でしたし、佳子さまは小花の小紋柄模様でした。材質も少し違っていて、愛子さまの物の方がちょっと重厚感があるかなという風に思います。そこにちょっと格の違いを感じます

フジテレビの皇室担当・橋本解説委員も、雅子さまの思いが関わっているのではと指摘します。

橋本解説委員:
宮殿に泊まられた時に両陛下で色々なお部屋を下見し、行事がどのように行われるかということを色々とお話を聞いたりされたということですし、今のお洋服、色々と作らなければいけないという中では、やはり雅子さまのアドバイスがあった可能性というのはあると思います

母から娘へ受け継がれる思い。
一方で、愛子さまらしい部分もあるといいます。

青木淳子さん:
テーラードカラーというとちょっと堅いイメージなんですけども、先のところが丸くカットされていて、ジャケットの合わせるところとカフスの所にお花のようなモチーフが使われているボタンがあります。それがこの装いを一層華麗にしてるんじゃないかと思います

こだわりは、スカートのシルエットにも。

青木淳子さん:
スカートのタックが前と、それからちょっと後ろの所にもあって縦の線が入っているんですよね。秋篠宮家の眞子さんや佳子さまのローブ・デコルテのウエストのところはギャザーになっていました。全体にギャザーだと、全体にふっくらする形に、ちょっとかわいらしい感じですけども、タッグになると布地にボリュームがありながら、縦に線が入りますから、すごくすっきりとした印象になりますね

スカートに縦の線が入ることで、よりシャープな印象を受けます。
さらにティアラの付け方も、黒田清子さんとは違う独自のこだわりがうかがえたといいます。

青木淳子さん:
清子さんはボブカットだったということもあって、ヘアバンドのように着装されていたと思います。愛子さまは髪をアップにされて、頭の上に乗せるような形で着装されています。また違った印象になってますよね

祝賀行事を終え、晴れて成年皇族の仲間入りを果たした愛子さま。
雅子さまのイメージを踏襲しつつ、新たな要素も施された20歳の装い。
今後、愛子さまはご公務にも臨まれることになります。

(「めざまし8」12月6日放送)