長崎・雲仙市の雲仙温泉街。
豪雨災害からの復興と街の活性化を目指し、新たな目線でPRしたいと意気込む男性がいる。
地元の出身でないからこそ伝えたい雲仙の魅力とは。

ロケーション生かし、コワーキングスペースをオープン

エメラルドグリーンの水面と、起伏に富んだ山々が生み出す美しいコントラスト。
まるで海外の高原リゾート地のような雰囲気だ。
島原半島のまちおこしなどに関わっている辻野貴士さんが撮影した。

この記事の画像(11枚)

コワーキングスペースH.U.B雲仙・辻野貴士マネージャー:
この景色を見た時、ここが最高だと。雲仙にこんなところがあったんだと。ここに来ると人工物がほとんど見えない。こんな環境に身を置くのはすごくリフレッシュできる

辻野さんは2021年8月、このロケーションを生かそうと、雲仙市小浜町の温泉街にある「おしどりの池」そばに「CoworkingSpaceH.U.B雲仙」をオープンさせた。

元々は企業の研修所だった建物をリノベーションし、会議などに使える広めの部屋や、集中して作業に打ち込みたい人のためにパーソナルスペースも設けた。

HUBというのは「中心」という意味だ。
地方のコワーキングスペースは、ただ単に仕事や作業をするところではなく、人やビジネスをつないでいく場所であるべきと辻野さんは考えている。

コワーキングスペースH.U.B雲仙・辻野貴士マネージャー:
自分たちは、雲仙にない機能をコワーキングスペースという形で追加して、飲食店や温泉、みやげ物屋さんであるとか、宿泊などあるものを利用して下さいという、お互いが補完できるような関係を作りたいです

雲仙の現状をユーチューブで配信

しかし施設をオープンさせて2週間もたたないうちに、雲仙市小浜町では降り続いた大雨で土砂崩れが発生し、3人が犠牲になった。
街は悲しみにくれ、活気は失われた。

いつまでも下を向くわけにはいかない。
辻野さんは、施設を一時 無料開放し、新たな取り組みを始めた。
ケーブルテレビ局で働いていたノウハウを生かして、10月にはコワーキングスペースにスタジオを作り、雲仙の現状をユーチューブで配信した。

コワーキングスペースH.U.B雲仙・辻野貴士マネージャー:
(災害で)雲仙がだめになったとか、そんなわけじゃないというのを説明する。自分たちができるのって情報発信

配信時間は25時間にも及んだ。

コワーキングスペースH.U.B雲仙・辻野貴士マネージャー:
自分たちが雲仙のために何かできないかと思ってやったのに、逆にありがとうと言われたのがうれしくて、来年もしようと

「住みたくなる場所」としての雲仙の魅力を掘り下げたい

コワーキングスペースの立ち上げに、島原市に拠点を置く辻野さんの知人たちも加わった。

皆が島原半島の活性化を目標にしていて、そのためには代表的な観光地・雲仙の盛り上がりは不可欠と考えている。

コワーキングスペースH.U.B雲仙・辻野貴士マネージャー:
自分たちも近いとはいえ、島原から見た雲仙は、地元の人が見ている雲仙とは違う景色に見えている。うまく融合させながら新しい雲仙ができあがっていって、結果として島原半島全体の活性化につながっていけば。

辻野さんは、雲仙の観光地をブラッシュアップしていくとともに「住みたくなる場所」としての雲仙の魅力を、地元出身ではない人の視点で今後も掘り下げていきたいと考えている。

(テレビ長崎)