コロナ禍で、育児の孤立化「孤育て」が増えていると言われている。
そんな中、自宅にいながら気軽につながれる場として、「子育てオンラインサロン」が期待されている。

子育ての悩みや情報共有する「オンラインサロン」

長野・上田市の吉沢茉帆さんは2児の母親。上の子は2歳、第2子は2021年7月に生まれたばかりだ。

吉沢茉帆さん:
生後3カ月の女の子です

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スマートフォンに向かって話しかける吉沢さん。あるオンラインサロンに参加している。

吉沢茉帆さん:
読み聞かせ、マンツーマンでやって飽きちゃって。『もう1回、もう1回!』が無限大…

オンラインサロン参加者:
『皆さん何してるんだろう…?』(って思いながら)過ごしてます

オンラインサロン参加者:
1日が長く感じることってありますよね

オンラインサロン参加者:
あります。こんなに子育てが“孤独”だと思わなかった

オンライン上で交わされる母親たちの本音。
10月1日から始まった「オンライン子育てサロン」
ウェブ会議システム「ズーム」を使って、初日は約20人が参加した。開催は、月・水・金の午前10時から11時で、原則無料だ。

妊娠中や、0歳から3歳を育てる母親に参加を呼びかけている。
参加するには、まず無料通信アプリ「LINE」で公式アカウントに登録し、参加したい回に申し込むと、アドレスなどが送られてくる。

心配される「孤育て」…30~50代の母親たちがサロン開設

開設したのは、長野市の子育て中の母親らでつくる「ゆめサポママ@ながの」。
新型コロナウイルスの影響で交流の場が減る中、情報交換や悩みを共有する場を作ろうと、30代から50代の母親が中心になり準備を進めてきた。

ゆめサポママ@ながの・森田舞共同代表:
今、『孤育て』…孤独に子育てするお母さんが増えている。一方で、コロナ禍が長引いたことによって、オンラインを活用する人が増えてきた。そういう人たちをつなぐ場ができたらいいなと思った

コロナ禍で心配される「孤独な育児」。
長野市街地の支援センター「じゃん・けん・ぽん」は、安心して利用できるよう消毒などの対策を徹底し、親子を受け入れている。
子どもの感染が心配された第5波の中でも、1日100人以上が訪れたと言う。

利用する母親:
子どもにマスクさせられないので、人混み、飲食店は避けていました。ここだと同年代の子と遊ぶことができる。助かってます

利用する母親:
(コロナ禍で)ずっと外出できなくて、行く場所もなくて。下の子はまだ歩けないので、外で公園で遊ばせることができなくて。(妊娠中から)コロナ禍だったので、遠方の両親の応援も難しくて

一方、こんな声も…

利用する母親:
予約しなきゃいけないから、ちょっと空いた時間に利用ができない。その辺はやりにくい

「じゃん・けん・ぽん」の利用は、2020年6月に再開してから、密を避けるため午前と午後の1時間半ずつに区切り、完全予約制としていて、それぞれ距離をとりながら遊んでいる。
以前はお弁当も自由に食べられたが、今は水分補給のみ。
根強いニーズはあるものの、利用面では制約が増えている。

そして今、施設側が心配していることがある。
以前、多く見られた「赤ちゃん」の姿が、コロナ後はほとんど見られなくなったのだ。

「じゃん・けん・ぽん」伊藤直子理事:
『小さい子を抱えて出てきていいんだろうか?』そんな方も多かったかと思う。『出産から1年たって、やっと出てこようと思えるようになった』そんな声も。(コロナ禍の外出は)最初の一歩を踏み出すのが大変」

冒頭で紹介した吉沢茉帆さんも、感染が拡大する中、出産と育児を迎えた一人だ。通販やデリバリーを利用し、夫の助けも得ながら、外出は必要最小限に留めてきた。

吉沢茉帆さん:
外出しても、それで感染したらどうしようと常に不安がつきまとう。友達同士で会うのも、それぞれの価値観があるので、『できるだけ会いたくない』って人、『気をつけていればいいんじゃない』って人。その価値観がわからないから、声もかけづらい

ただ、家にこもって育児をするうちに、こんな思いも抱えるようになったと言う。

吉沢茉帆さん:
わざわざ電話して話すほどの用事があるわけじゃないんだけど、1日子どもと何して過ごせばいいかわからないし…。でも、そんなことに『どうしよう』『つらい』と思っている自分がいけないような感じがして、それ自体つらかった

吉沢茉帆さん:
よろしくお願いします

オンラインサロン参加者:
フサフサしてますね。かわいい

子育ての心強い支えに…森田代表「ほっとできる場所を」

そんな中で出会ったオンラインサロンは、自宅で授乳やおむつ替えをしながらでも気楽に人とつながることができる。

吉沢茉帆さん:
子どもとの時間の過ごし方のアイデアをもらえるといいし、コロナ後も移動せず、いろんな人とつながれる手段として活用したい

ゆめサポママ@ながの・森田舞共同代表:
オンラインは天候も関係ない。荷物を用意する必要もない。ちょっとつないで、ちょっとしゃべって、また子育てに戻れることが実現できれば、すごく子育てがホッとできるのでは

母親たちの心強い支えとなりそうなオンラインサロン。
今後はおしゃべり会のほか、ベビーマッサージやヨガの講座、助産師への相談会なども予定している。

(長野放送)