VTuberが現実世界にも登場?

鈴木瑠梨アナウンサー:
突然ですが…「VTuber」って知ってますか?

この記事の画像(20枚)

松山市内でVTuberについて尋ねると、「知らないです」、「(Vの意味は)VICTORYですか?」といった声が聞かれた。
また、知っている人からは、「リアルにはないかわいさですかね」「キャラクターがユーチューバーみたいな感じでやる」などの声が聞かれた。

「VTuber」の「V」は、「バーチャル」の「V」だ。
「VTuber」とは、コンピューターグララフィックスのキャラクターをインターネット上での自分の姿として活動しているユーチューバーで、「バーチャルユーチューバー」略して「VTuber」だ。

仮想のキャラクターを使って活動するVirtual YouTuber

このVTuberが、ネットだけでなく現実の世界にも登場する…。そんなシステムを愛媛の企業が開発した。

鈴木瑠梨アナウンサー:
ちょっと見てください! 黒髪イケメンが出迎えてくれてます。こんにちは。鈴木と申します

キャラクター:
こんにちは! よろしくお願いします

鈴木瑠梨アナウンサー:
わ! しゃべった! (後ろに)いるわけじゃないですよね

キャラクターが、まるで目の前にいるようなリアルな存在感。これが、新たに開発された「モノリス」システム。

リアルな存在感を放つ「モノリス」システム

鈴木瑠梨アナウンサー:
身長って何cmなんですか?

キャラクター:
168cmくらい。等身大で映っています

大型のLEDディスプレーを使い、キャラクターを人間と同じ大きさにしたうえで、リアルタイムでやりとりすることができる。

リアルな存在感 接客などへの活用にも期待

このシステムを開発したのは、LEDなどの電気材料を扱う松山市の「三五屋」だ。
大阪にあるオフィスを中心に、研究者らとシステムの開発を進めた。

鈴木瑠梨アナウンサー:
あらためまして「中の人」の奥田さん、よろしくお願いします。今、奥田さんは大阪にいらっしゃるんですよね?

三五屋 企画・開発部 奥田善隆部長:
大阪で、リアルタイムで配信しています

奥田さんの動きとキャラクターが連動

鈴木瑠梨アナウンサー:
奥田さんが動くと、画面上の男の子も動くんですけど、これはどういう仕組みですか?

三五屋 企画・開発部 奥田善隆部長:
これは、僕の動きをパソコンのカメラで認識して、3Dのアバターで動かしています

繊細な指の動きに、声と連動してキャラクターの口元も動くことで、ディスプレーの前にいる人は、目の前のキャラとリアルなコミュニケーションを感じることができる。

三五屋 企画・開発部 奥田善隆部長:
例えば、ゲームキャラクターやアニメキャラクターが実際に人間と横に並んだときに、どのくらいの大きさか分からないので、それが分かるようになると結構面白いと思ったんです

「モノリス」を活用したライブに参加したシンガー系VTuber・シファルさん:
まずびっくりしたのが、自分の体のサイズがライブ会場にドーンと現れて。自分が(バンドの)前に出ることによって、「バンドのみんなとライブしてるぞ」「今からお客さんと盛り上がるぜ」っていうのがテンション上がりました

使われているディスプレーは、縦が約2メートルとかなり大きいものだが、運搬や設置は簡単にできるようになっている。
2022年の商品化を目指して、現在はVTuberらと音楽ライブやトークイベントなどの実証実験を重ねている。

三五屋 企画・開発部 奥田善隆部長:
バーチャルの世界にいたキャラクターが、リアルの自分たちの世界に来るというかたちで、その辺もかなり反響はあります

さらに、コロナ禍の中で人と接することなくコミュニケーションを図れるこのシステムは、接客などへの活用にも期待されている。

コロナ禍での接客への活用にも期待

三五屋 企画・開発部 奥田善隆部長:
例えば、受付業務やホテルのフロント業務。1分の1サイズで映すことができるので、お客さん側に対しても違和感のない接客ができるのかなと考えてます

全方位を視聴可能…バーチャル施設見学

正本健太キャスター:
国内有数の造船会社・今治造船です。初めて入ったんですけど、生の現場は迫力があります。こうやって船が造られているんですね

普段は、関係者以外立ち入り禁止の今治造船の工場。この日、造船所案内の動画撮影が行われていた。

今治造船(愛媛・今治市小浦町)

今治造船の社員:
コンテナの中に商品を入れて海外に運んだり、海外から運ばれてきたりします

案内役は、今治造船の社員。
しかし、肝心のカメラが見当たらない…と思いきや。

正本健太キャスター:
(ヘルメットの)上に着いているのが、撮影に使うカメラ?

撮影スタッフ:
そうです

ヘルメットの上に取りつけられたのは、「360度カメラ」だ。その名前の通り、特殊なレンズで上下左右360度撮影が可能となっている。
さらに、撮られた動画は見たい方向を自由自在に動かすことができる。

映像を見たい方向に動かすことが可能に

この360度カメラを活用して、この日撮影されていたのは「バーチャル施設見学」。
実際に制作にあたるのは、今治市の総合印刷会社「ハラプレックス」。

ハラプレックス・原竜也社長:
お客さまのタオル会社や造船会社から、(コロナ禍で)「工場を見てもらえない、どうしたものか」みたいな相談があり、こういうシステムを作ってみようと考えたきっかけです

ハラプレックス・原竜也社長

“リアル”な姿を視聴できる…新たな見学のカタチ

オンラインでいつも見られる「バーチャル施設見学」は、コロナ禍の新たな見学のカタチとして注目されている。

ハラプレックス・原竜也社長:
画面の中で見られるので、非接触は全く問題がない

10月にオンライン開催される今治市の海事イベント「バリシップ」。
これまで人気イベントだった造船所見学に代わって、このバーチャル見学がプログラムに盛り込まれた。

今治市商工振興課・渡邊赴仁海事都市推進室長:
特に、これまでバリシップに関わりのなかった人たちが、バーチャル工場見学、オンラインのシステムを通じて、バリシップのことを知ってもらうきっかけとして期待しています

正本健太キャスター:
高所作業車を使って、移動しながら撮影しています。ヘルメットに着けていたカメラを棒の先に着けて、より高い目線で撮っていますね

これまでバリシップで行われていた造船所見学では、訪れる人の安全のため作業を休止していた。
しかし、バーチャルでの見学になったことで、参加者は動いている造船所のリアルな姿に接することができる。

“リアルな姿”の視聴が可能に

今治造船 総務チーム・西将史専任副部長:
実際に働いてる人の姿も映っているので、普段こういう作業をしているんだなと分かってもらえればうれしいです

このバーチャル見学は今後、美術館や展示会など、さまざまな分野での活用が期待される。

ハラプレックス・原竜也社長:
(コロナ禍が収束後)実際にリアルに行くっていう手段も当然ありますが、手軽に好きな時にバーチャルで見られるっていうのは、また違う意味で利便性としては大いにあると思います

(テレビ愛媛)