2017年に高知さんさんテレビが番組で取り上げた、高知在住の外国人が土佐弁で演じるミュージカル、その名も「土佐弁ミュージカル」。
1996年から毎年、高知県内各地で上演されてきたが、2020年は新型コロナウイルスの影響で初めて中止となった。
そこで2021年、メンバーが新たに挑戦したのがミュージカルのリモート撮影。高知だけではなく、アメリカやイギリスなど世界を飛び交った土佐弁のパフォーマンスに注目。
コロナ禍で集まれない…2021年はリモート撮影に挑戦
「友達言うたち そんな足ひっぱるだけやき 心開いて結局裏切られるだけ 距離を取ったほうが傷つかんちや 自分の悩みは自分で背負える」
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かっこよく歌い上げる"こってこて”の土佐弁の歌。
8月28日、「土佐弁ミュージカル」がYouTubeで公開された。出演者は全て外国人。
「土佐弁ミュージカル」は、歌もセリフも土佐弁で演じるミュージカル。高知在住の外国人が国際交流を目的に、1996年から毎年、県内各地のステージで開催してきた。
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しかし、2020年4月に行う予定だった節目の25回公演は練習を重ねてきたにもかかわらず、新型コロナの影響で中止に。
2021年も練習で集まるのが難しかったため、初めてリモートで撮影し、動画配信することにした。
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2021年の演目は、オリジナル作品「ヤイロチョウと門の向こうへ」。
高知の女子中学生・千明がヤイロチョウと一緒に、どんな願いも叶えてくれる「願い杉」に行くため、魔法の森を旅する物語。
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猟師:
おったおった
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千明:
えっと…どちらさま?何それ本物?
猟師:
落ち着け嬢ちゃん、あのヤイロチョウが欲しいだけやき。さあ出てこい。いつまで隠れちゅうつもりながぞ
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ヤイロチョウを狙う猟師や、人間を檻に入れ飼いならそうとするタヌキなど、さまざまな困難に会いながらも、仲間や自然を大切にする気持ちを育んでいく千明の心の成長を描いている。
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千明の歌:
明日はきょうより ええ人に。わたしはどんな大人になりたいが
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高知で暮らしたことがある外国人が出演
まずは英語で脚本を書き、それを標準語に翻訳。
その後、地元ボランティアの協力で「土佐弁」に仕立て上げる。
実は、出演者12人のうち半分の6人が高知県外在住で、このうち5人は海外からの参加。これまでに一度は高知で暮らしたことがある人ばかりで、公募で集まった。
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出演者が地元で撮影した映像や、複数が一度に話せるオンライン会議システム「ZOOM」を使って収録した映像を編集した。
メン・ルムさん:
アメリカ・イギリスに帰国しているメンバーもいて、時差の調整が難しかった。こっちが朝の時は向こうが深夜で撮影ができないとか
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話を聞いたのは、ミュージカルのナレーターでプロデューサーのメン・ルムさん(中国出身)。
高知市で収録の調整などを行ってきたが、ZOOMの撮影だけで7週間ほどかかったそう。
ちなみにこの場面は、カナダとイギリスで撮影した映像を組み合わせたもの。
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演出指導もメールでのやりとりとなり、結局 立ち上がりから完成まで1年がかりの大プロジェクトとなった。
メン・ルムさん:
僕からしたらもう大満足。自分でいうのもおこがましいが、いろんな国の方が土佐弁を使って、リモートの撮影の状況で、今の自分らのできるベストを出せたんじゃないか
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土佐弁通じて高知の魅力を全国・全世界に
コロナ禍でステージでの上演は叶わなかったが、メンさんは動画配信のメリットも感じている。
メン・ルムさん:
高知県内に住んでいる方に限らず、日本全国・全世界の方にも見やすく拡散しやすい。日本ではこういう面白い方言「土佐弁」がある。高知という素敵なところがある。より多くの人に知ってもらえるようになったのでは
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12人によるラストの歌:
前が見えんくても1人やない 側におるで ずっと
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コロナ禍にあえぐ中、世界をつないで演じられた「土佐弁ミュージカル」。
現在、YouTubeで配信中。
作品は約2時間の大作で、もうすぐ英語と土佐弁の字幕付きも公開される予定。
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(高知さんさんテレビ)