福井・坂井市で、プロサーファーがキャンピングカーを制作していて、全国をめぐる旅を目指している。
県内企業とサーファーが手を組んだ企画で、背景にはSDGsの実現があった。SDGsの14項目にある「海の豊かさを守る」取り組みを取材した。

旅の“相棒”は自分で作る

福井市鷹巣の海岸で波と戯れるのは、千葉県出身のプロサーファー高貫佑麻さん(32)。
2021年4月に福井へやってきた。解体現場で働きながら、キャンピングカーを制作している。

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プロサーファー・高貫佑麻さん:
解体現場で、どんなものがゴミとして出るとか。これはキャンピングカーに使えるんじゃないかなと思うものが出てくる

使える素材を再利用してマイクロバスを改造していて、サーフボードをたっぷり10本積み込める設計。日本中の波を巡りながら、様々な情報を発信する狙いがある。

高貫さんは、千葉県房総半島の東に位置する御宿町出身。
サーファーだった両親の影響で、毎年 家族でハワイをはじめ海外の海へ行くなど、サーフィンが身近な環境で育った。全国大会で優勝を重ね、プロの道へ。

現在は競技から引退し、雑誌の執筆や写真家として活動の幅を広げている。

プロサーファー・高貫佑麻さん:
海外の海ばかりでサーフィンをしていたが、外国人に日本はどんなところかと聞かれても、上手く説明できなかった。これは日本中を旅するしかないと思い、となると車はキャンピングカーしか選択肢がなかった

海に恩返しするため…全国の旅へ

“全国を旅する相棒、キャンピングカーは自分の手で作りたい”
高貫さんの思いを実現させたのが、解体業を営む矢野智孝さんだった。
3年前にサーフィンを通じて出会い、今回 会社として協力する事を決めた。

サーファーと企業がタッグを組んだ背景には、「海の環境保全」というSDGsの共通の理念があった。

プロサーファー・高貫佑麻さん:
片手にボード、片手にゴミという、“ワンハンドビーチクリーン” = 来たときよりも海がきれいになるようにして帰りましょう、という運動をしている

高貫さんは増えゆく海洋ゴミを肌で感じ、多くの学びを与えてくれた海に恩返しをしようと、活動に取り組んでいる。

サーファーにとって、波は宝。キャンピングカーで全国を回り、普及活動をしたいとの思いがある。
SDGsの取り組みが広がる中、矢野さんの呼びかけで支援する企業は13社まで増えた。

プロサーファー・高貫佑麻さん:
キャンピングカーを作るのは手段。発信力を高めながら、そこに(企業の)思いをのせてもらうのが、僕にできるところ。旅を通して常に学び、いろんな人とつながって。楽しい未来しか見えない

福井から全国への旅が始まる。

(福井テレビ)