新型コロナウイルスワクチン接種を担当する河野太郎規制改革担当相が8月29日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」に出演した。

河野大臣は、若年層も含めたすべての希望者へのワクチン接種の完了時期について、政府目標の「10月から11月にかけての早い時期」の実現は可能との認識を改めて示した。「10月10日までに12歳以上人口の8割が2回打つのに十分な量を各自治体に出せる」と強調し、職域接種、大学拠点接種の前倒しや、アストラゼネカ製ワクチンの活用により、政府目標の前倒しの可能性にも言及した。

日本のワクチン接種率について、河野大臣は「7割を超え、いかに8割に近づけるかを考えていく」と強調した。日本ではファイザー製やモデルナ製のワクチン接種対象年齢は12歳以上。接種率8割は、12歳以上の9割近くに接種しなくてはならず、ハードルは高い。国民へのワクチン接種で先行する欧米各国は軒並み、いわゆる「7割の壁」にぶつかっている。

一方、免疫力を高めるための追加接種(ブースター接種)として、政府が検討している3回目のワクチン接種の開始時期に関し、河野大臣は、一番早い想定として、医療従事者は「10月の終わりから11月」、高齢者は「来年1月から2月」との見通しを示した。

3回目接種用のワクチンについては、ファイザー製やモデルナ製を十分確保しているとした。その上で、日本国内での生産が計画されている米ノババックス製ワクチン(国内未承認)の使用についても「何かあった時に、確実に入手できるという意味ではバックアップとして使える」と述べた。

河野大臣は、異なる種類のワクチンを打つ交差接種(異種混合接種)について、厚労省に検討を指示していることも明らかにした。交差接種が認められれば「接種の加速化につながる」と説明した。

以下、番組内での主なやりとり。

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):
政府は「10月から11月の早い時期に希望するすべての人にワクチン接種を完了する」との目標に掲げている。その目標に向けて自治体への供給を終えるめどは。

河野大臣:
12歳以上人口の8割が2回打つのに十分な量を10月10日までに各自治体に出すことができる。8、9月の職域接種、大学拠点接種で打つモデルナについては、その計算には入っていないので、政府のスケジュール前倒しにつながる。アストラゼネカの200万回も、自治体への供給量の計算に入っていないので、これも政府スケジュールの前倒しに繋がっていく。

コメンテーター・橋下徹氏(元大阪市長、弁護士):
アストラゼネカの200万回は少なすぎる。若者を含めて早めに接種したいと思っている人が多いのになぜ増えないのか。

河野大臣:
今のアストラゼネカは国内生産分で、政府の手元にあるのが200万回分だ。10月以降にさらに増える。アストラゼネカは1回目接種と2回目接種を8週間あけることが推奨されている。ファイザーの3週間、モデルナの4週間と比べると期間が長い。今、厚労省に1回目はアストラゼネカ、2回目はファイザー、あるいは、アストラゼネカとモデルナという交差接種をしていいか、見解をだしてほしいというお願いをしている。8週間よりも短い期間で接種できるなら、さらに加速化に繋がる。認められて、アストラゼネカで1回目を打って、ファイザーかモデルナで2回目を打つことができれば、スケジュールの前倒しに繋がる。

松山キャスター:
日本のワクチン接種は、2月に医療従事者からはじまった。すでに半年が経過しようとしている。すべての対象者への接種完了を「10月から11月の早い時期」としているが、それが終われば3回目接種はすぐに始める考えか。

河野大臣:
中和抗体の値がどれくらい下がっていくかのデータが各国の研究で出ているが、免疫は中和抗体の値だけで決まるわけではない。現状どういう感染状況かを含め、いま厚労省で3回目接種をいつ頃やるのかの検討をしてもらっている。アメリカは2回目接種から8カ月後と言っている。2月に医療従事者が打ち始めて、2月の終わりから3月の頭に2回目を打った人が最初だとすると、8カ月後は10月の終わりから11月だ。一番早ければそこで3回目を打つことになる。10月から12月にかけてのファイザーの供給が1,000万回強あるので、それを使って医療従事者の3回目を打つことはできる。高齢者接種の開始は、5月の終わりから6月だった。8カ月後は、来年の1月から2月にかけてということになる。来年のファイザーの供給量は確保している。ファイザー、あるいは来年供給されるモデルナを使って3回目を打ってもらうことは可能だ。

松山キャスター:
3回目接種に向けてすでに確保しているファイザーとモデルナのほかに、契約しているノババックス1億5,000万回分を3回目接種に使用することはあるか。

河野大臣:
ありえるだろう。ノババックスは日本国内で生産する方向で計画が進んでいる。何かあったときに確実に入手できるという意味ではバックアップとして使える。今年ファイザーを打った人は、来年3回目もファイザーで打てる。モデルナを打った人はモデルナを打てる。それだけの量は確保している。しかし、何か供給に問題が起きたときに3回目接種は別のワクチンでもいいかどうか。これも厚労省で判断してもらい、いけるとなれば選択肢は増える。

松山キャスター:
日本は、ワクチン接種の開始が遅れたと言われたが、そのあと猛スピードで追い上げて、いまやアメリカに迫る勢いで接種率が上がってきている。接種率「7割の壁」を越えていけるのかどうか、見通しはどうか。

河野大臣:
今、65歳以上の高齢者の接種率は89.3%まで上がっている。当初の想定を相当上回っている。恐らく40代、50代も8割近く、あるいは8割を超えるくらい打ってもらっているのではないか。全体として日本の接種率は7割は超えるだろう。いかに8割に近づけていくかを考えていきたい。