東京オリンピック男子マラソンに出場し、初の大舞台で力走を見せた服部勇馬選手。帰省すると必ず食べるというふるさとの味と、雪国ならではの愛用品を取材した。

弟さん情報で服部選手の好きなものが判明 

男子マラソン解説:
こういった粘り強いところも服部選手の良さですよね

服部勇馬選手:
我慢強さとか我慢する心は、寒さや雪のおかげ。今のマラソンにつながっている

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勇馬さんのふるさとは、新潟県十日町市。冬は積雪が2m以上にもなる豪雪地だ。

服部選手が地元に帰ると必ず食べるというのが「もち工房越後」の赤飯。この情報をくれたのは、同じ陸上選手で弟の弾馬さん。

服部勇馬選手の弟・弾馬さん:
勇馬が本当に大好きなので、勇馬と一緒に戻ったときは赤飯が出てくる

魚沼産もち米と金時豆で作る赤飯「たくさん食べてほしい」

赤飯を作っている「もち工房越後」の服部正一さん。

もち工房越後・服部正一代表取締役:
(勇馬さんが)こっちに帰ってくると、いつも注文して食べている

勇馬さんお気に入りの赤飯の作り方を見せていただいた。材料は北海道産の金時豆とその煮汁、そして魚沼産のもち米。

もち工房越後・服部正一代表取締役:
金時豆で色を。豆が大きくないと色が出ない

松尾和泉アナウンサー:
着色料など入れず、この色だけ?

もち工房越後・服部正一代表取締役:
そう。赤飯のできあがりは、やっぱり豆の香りが強い

15分ほど金時豆の煮汁にもち米をつけた後、約50分蒸し上げる。すると、つやつやの赤飯が完成。

勇馬さんお気に入りの赤飯のお味は…

松尾和泉アナウンサー:
お米の弾力がすごいです。お米一粒一粒に金時豆の甘みが広がっていて、とてもおいしい

勇馬さんのまさに“粘り強い”走りを支えてきた赤飯。赤飯を作る服部さんは、実は勇馬さんの親戚で、幼いころから勇馬さんが頑張る姿を見てきた。

もち工房越後・服部正一代表取締役:
オリンピックの選手になるなんてことは考えてもいなくて、(親元を早くから離れて)かわいそうだなと。帰ってきたときくらい、赤飯をたくさん食べさせてやろうという気持ちになっていた。体調を崩したり、けがをしないように気をつけてやってもらいたい

家族みんなが愛用する“山菜Tシャツ”

勇馬さんの元気の源はほかにも。

「お気に入りの山菜Tシャツを着て買い出しへ。新潟県産ふきのとうが売られているのが嬉しくて、写真を撮ってしまいました」(服部勇馬選手のインスタグラムより)

勇馬さん、山菜が好きなだけではなく、なんと“山菜のTシャツ”を愛用している。

服部勇馬選手の弟・弾馬さん:
自分が最初に家族の中で着ていて。家族は、ほぼ全員持っている

弟の弾馬さんに影響を受けて着始めたという山菜Tシャツ。現在、地元の道の駅などで販売している。

道の駅クロステン販売課・興野光司課長:
年々認知度も上がって、SNSを通して他の地域の方から注文をいただいたり、徐々に人気が広がっている

山ウドの美しさに気付き…Tシャツだけど鮮度にもこだわり

この山菜Tシャツを手掛けているのは、地元の広告代理店。代表の山田努さんは趣味が山菜採りだということで…

松尾和泉アナウンサー:
どうして山菜Tシャツを作ろうと?

サンタ・クリエイト 山田努代表:
いい山ウドが採れた日があって、洗っていたら「山菜ってキレイだな」と思い始めた。記念に写真を撮ったらその写真も良くて、Tシャツにして着てみたいと思って

カメラマン歴30年以上の山田さん。自身が撮影した山菜の写真で試しに作ったTシャツが評判を呼び、3年半前に販売を開始。

松尾和泉アナウンサー:
山菜が生きているみたい、という表現でいいんですかね

サンタ・クリエイト 山田努代表:
本当に採れたての感じが分かると思うのですが、これは自然光で撮っている。Tシャツだけど、鮮度にもこだわっているのが、うちの特長です

こだわりの山菜Tシャツを松尾アナウンサーも着てみることに。

松尾和泉アナウンサー:
山菜は食べるものですが、着るのは新しくて斬新

サンタ・クリエイト 山田努代表:
(服部選手が)田舎のちょっとした山菜なんかを気にとめてくれて、喜んで着ていただいているということで感動した。女性ファンが多いのか、女性からの注文が多くて非常にびっくり

あまりの反響に、今までなかった女性用をレギュラー商品にすることも検討中だという。

サンタ・クリエイト 山田努代表:
(山菜Tシャツが)「雪国から世界」みたいな感じで、ぜひその一つの懸け橋になればと思っている

勇馬さんの力強い走りを支えるパワーの源には、ふるさとへの愛があふれていた。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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