子どもたちの悩みのタネ?読書感想文がスラスラ書けるプリント

夏休みの子どもたちの悩み事といえば、なんといっても宿題!

特に定番の「読書感想文」は、課題図書の中から題材を選ぶだけでも悩み、作文用紙の前でさらに悩み…と、苦戦した経験のある人は多いのではないだろうか。

そんな読書感想文の書き方が一目でわかる“テンプレート”が、Twitterで話題となっている。

私の時代は「感じたことを書きましょう」でほっぽりだされてた読書感想文、今年の夏は進め方のテクが配られており、嬉しさでもう感無量っすよ 拝み倒したい~

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それがこちらの、小学生向けの「どくしょかんそう文のかきかた」というプリント。
中を見てみると、感想文の構成について

(1)本をえらんだわけ
(2)あらすじ
(3)こころにのこったところ
(4)じぶんだったらどうするか


の4つのポイントが順に挙げられているのだ。

たとえば「本をえらんだわけ」には
「なぜこの本をよんだのかをかきましょう。『本のだいめいがふしぎだったから』とか、『ひょうしのえがかっこよかったから』などのわけをかくとよいです」と、具体的なアドバイスが書かれている。

この写真を投稿した、Twitterユーザーの小麦こむぎ子(@comgico3)さんの元には「児童が求めてたのはこれだよ!」「まさにこれが当時知りたかったことです!むしろ何故、当時はなかったのか…」などのコメントが続々寄せられ、6万5000件を超える「いいね」がつくなど、注目の的に。(8月19日時点)

また「本を読むのが苦ではなかった」というユーザーからも、「ほぼ3(=心に残ったところ)の部分しか書かなかった気がします。 どのように書けば良かったのか、あの頃知ってたら、国語=漢字の暗記だと思わずに、楽しめたんじゃなかろうか」との意見が寄せられた。

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本を読んでも「感想をどう書き進めていいかわからない」、そもそも「どんな本を選んでいいかすらわからない」という子どもたちにとっては、嬉しいこのプリント。

夏休みの強い味方になってくれそうな一枚であることは間違いないが、同時に少し、至れり尽くせり感もある。このプリントを作った株式会社文溪堂の編集担当者に、作成の経緯について聞いてみた。

編集者も「読書感想文が苦手だった」

――「読書感想文の書き方」プリントを作ったきっかけは?

夏休みの宿題として「読書感想文」は定番だと思いますが、「どうやって書いたらいいの?」という悩みはよく聞きますし、私自身も読書感想文が大の苦手でしたので、読書感想文を書くためのひとつの手掛かりになればと思い、作成しました。


――このプリントはいつごろから作成しているの?

「読書感想文の書き方」プリントは、1学期までの学習内容の復習として夏休みの間に使う問題集の付録として作成しました。2018年度の夏教材に3・4年生(中学年)用と5・6年生(高学年)用を、2019年度に1・2年生(低学年)用を夏休み用教材の付録として作成しました。

こちらのプリントは、夏休み教材の付録として作成しているものですので、単体での販売や配布の予定はありません。

話題となったこちらのプリントは1・2年生向けのもの(出典:文溪堂)

――テンプレートの内容は、どんなところにこだわった?

私が読書感想文を書くことが苦手だったこともあり、できるだけ楽しく読書感想文に取り組めるような紙面にしようと思いました。

このプリントで基本構成を考えた後に、感想文を原稿用紙に書かなければならないので、考えたことをまとめるメモ欄はなるべく小さくして、負担が少なくなるよう工夫しました。

私は子供のころ「読書感想文は、物語を読んで書く」と思い込んでいました。しかし、「読書感想文の書き方」を作るために、過去の読書感想文コンクールの受賞作品を読んだのですが、さまざまなジャンルの本の感想文があり、驚きました。(私が物語に固執しすぎていただけかも…ですが。)

「好きな本の感想を書く」と思えば、気持ち的に楽になるように思います。ですので、「本の選び方」を提示することで「『好きな本、気になる本を読んで書けばよいんだ』ということが伝わるといいな」と思い、掲載しました。

感想文の組み立ては、コンクール受賞作品を参考に、国語で学習する作文の書き方をもとに、こういう内容を書けば形になるという内容を検討しました。

3・4年生向けのもの(出典:文溪堂)

小学校用教材教具や児童向け図書の出版を手掛けている文渓堂。

話題の“読書感想文テンプレート”は、昭和初期から販売しているという夏休み用の問題集の付録として、2018年度に3~6年生用が、翌年度に1・2年生用のものがつくられたという。

この夏休み用問題集は学校向けのもので、書店販売や個人販売はされていないそうだが、このプリントを作っていたのは、実は多くの子どもたちと同じく、「読書感想文が苦手だった」という編集者だった。

「清書する負担を少なくするため、メモ欄はなるべく小さくする」「『本の選び方』を載せることで、好きな本を選んで良いと伝える」など、読書感想文嫌いの子どもたちに寄り添った内容となっているのが、嬉しいポイントだ。

5・6年生向けのもの(出典:文溪堂)

ちなみに、1・2年生向けのプリントでは4つだった書き方のポイントは、3・4年生向けのものでは「本との出会い」「あらすじ」「心にのこったこと」「なぜ心にのこったか」「本を読んでかわったこと」の5つに増えたり、原稿用紙の書き方が追加されたりと、学年ごとに内容もアップデート。

また、3・4年生向けのプリントにある「読んで思ったことや考えたことを、友達や家族に話して、考え方が違うと思ったことを書く」という、さらに良い感想文を目指すためのアドバイスは、5・6年生向けになると「本の感想を家族や友達と伝え合い、自分とちがう考えにふれて、自分の考えを見つめ直したことを書く」となっている。子どもたちの成長に合わせた内容になっているのも興味深いところだ。

「基本的な書き方さえ分かれば、そこからオリジナリティを出せる

読めば読むほど、子どもたちをしっかりフォローしてくれるこのプリント。アドバイス通りに埋めていくだけで立派な感想文ができてしまいそうだが、文溪堂は「基本的な書き方さえ分かれば、そこからオリジナリティを出せる」と話す。


――「自由に書くべき感想文をテンプレート通りに書いてしまってもいいの?」このような疑問についてはどう考えている?

「読書感想文が書けない」「何を書いたらよいかわからない」子に対して、ひとつの手掛かりとしてのテンプレートだと思っています。

実際、ビジネスシーンでも、手紙やメールを書く際に、テンプレートを使っているのではないでしょうか。基本的な書き方さえ分かれば、そこからオリジナリティを出せると思います。まずは、何か書くことができるように、書くためのヒントとして使ってもらえれば…と思います。


――読書感想文が苦手という子どもたちに、アドバイスを…

私が子どもの頃、読書感想文は、先生に良い子だと思ってもらいたくて、とりあえず「面白かった」と書いていたような気がします。どんな本でも「面白い」「ためになった」と書くことが正しくて、本を批評するような内容は書いてはいけないと思っていました。

でも、あなたが「面白くなかった」なら、面白くなかったと、思ったことを書けばよいのです。素直な心を書いたら良い。それでも困った時は、この「読書感想文の書き方」を見て書いてほしいですね。


夏休みは終盤となってきたが、悩みのタネの「読書感想文がまだ終わっていない」という子どもたちや、子どもたちからアドバイスを求められているというお父さんお母さんには必見の“読書感想文テンプレート”だろう。

これまで苦手意識を持っていた人も、読書を楽しむための手がかりにしてみてはいかがだろうか。

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