モータースポーツに注力する企業の挑戦

6月28日、福島県いわき市田人町に電気自動車など、最先端の研究を行う開発拠点が開所した。

タジマいわき次世代モビリティR&Dセンター(福島・いわき市)
タジマいわき次世代モビリティR&Dセンター(福島・いわき市)
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タジマモーターコーポレーション 田嶋伸博会長兼社長:
ここから全国はもとより、グローバルにも展開したいなと。そんな風に考えています

廃校となった小学校を活用し、世界一の「次世代カー」を目指す第一歩を踏み出した。

タジマモーターコーポレーション 田嶋伸博会長兼社長:
ロケーションもいいですし、ここにいろんな私たちの夢を一緒にかなえたいという人が来ると、多分よろこんで仲間になっていただけるんじゃないかと、大変期待しています

東京に本社を構えるタジマモーターコーポレーションは、モータースポーツに長年力を注ぐ中、早くから電気自動車の可能性に注目し、国際的にも高い品質が認められている。

提供:タジマモーターコーポレーション
提供:タジマモーターコーポレーション

タジマモーターコーポレーション 上荒磯祥彦さん:
電気自動車はモーターですので、やっぱり加速がいい

福島第一原発事故で被災した福島県の浜通りに、新たな産業を生み出す国家プロジェクト「福島イノベーション・コースト構想」を機に、南相馬市に整備した施設で研究を重ねてきた。

タジマモーターコーポレーション 上荒磯祥彦さん:
電気自動車というのは部品数が少なかったりするので、今までの工場で作るっていうんじゃなくて、エリアの企業様にいろいろ協力いただいて、この福島県エリアであったり、いろんな所で参画していきたいと思っています

浜通りの復興をけん引するシンボルに

「次世代の技術で福島の復興に貢献したい」…そんな思いから、いわき市にも新たな拠点を立ち上げた。

タジマモーターコーポレーション 安田憲太さん:
50ccの原動付き自転車の電気自動車バージョンということで、非常に手軽に運転できますし、ご自宅の充電器で充電できます。一部シェアリングなどで、観光地などで一般の方にも使ってもらっています

開発・生産する電気自動車は、通常の四輪のほかに小型バスタイプや二輪や三輪なども。

タジマモーターコーポレーション 安田憲太さん:
ここは私有地なのでヘルメットをかぶりませんが、公道の際はヘルメットをお願いします。自転車に乗っていただける方であれば、誰でも簡単に運転できます

誰でも簡単に運転可能という二輪タイプの電気自動車
誰でも簡単に運転可能という二輪タイプの電気自動車

このような電気自動車の特性や利便性を生かして、過疎化が進むいわき市田人町で乗り合い車両を導入することや、地元からの雇用も計画している。

タジマモーターコーポレーション 田嶋伸博会長兼社長:
私としましては「福島から世界へ」と、ぜひグローバルな中で通用するような技術・人を育成したいなと、そのように思っています

タジマモーターコーポレーション・田嶋伸博会長兼社長
タジマモーターコーポレーション・田嶋伸博会長兼社長

タジマモーターの存在は、バッテリーなど関連産業の誘致に結びつくことも期待されていて、浜通りの復興をけん引するシンボルになりそうだ。

(福島テレビ)

福島テレビ
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