真夜中に狙われた高級車 犯行の一部始終

盗まれた高級車。その手口はタブレット端末を使う全く新しいものだった。

高級車を扱う真夜中の自動車販売店に現れた怪しげな人物。
リュックから何かを取り出し施錠されている車のドアを開け、車を盗んでいった。

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防犯カメラ映像がとらえた高級車窃盗の一部始終。どのようにして車を盗んでいったのだろうか。
事件は7月2日未明、千葉県木更津市の自動車販売店で起きた。

入ってきたのは傘をさし、パーカーのフードを頭にかぶった人物。手前に止まっている高級車に近づく。

そして背負ってきたリュックを下ろし、また車のもとに。今度はフロントバンパー付近でしゃがみ、何やら作業をしている。

その後も何度もリュックから物を取り出す。
周りを警戒しているのか、車の気配を感じると身をかがめて隠れる。

再びリュックから何かを取り出し車のもとへ。
そして何かを操作すると、閉まっていたドアが開く。

さらにライトがついた。パーカーのフードをかぶった人物はそのまま車に乗り込み逃走した。
わずか12分の犯行だった。

盗まれたのは800万円を超える高級車だ。

SOLオートモーティブ・下條嘉久店長:
率直にうわ!やられたと思いましたね。
見たことないような手口で盗まれてしまったので本当に驚きです。

タブレット使う新たな手口

なぜ鍵がかかっていたにもかかわらず、車を動かすことができたのだろうか。

犯行に使ったとみられるのはタブレット端末
車のセキュリティーに詳しい専門家によると、最近タブレット端末を使った新たな手口が増えていると指摘する。

日本カーセキュリティ協会・撹上智久代表:
今の車のほとんどがコンピューター制御になっている。車両のコンピューターに入り込んでしまって、その車のセキュリティーの解除、それからドアロックの解除、そしてエンジンの始動というところまでできてしまう。

車の配線にタブレット端末などをつなぎ、車のコンピューターを不正に作動させるという。
カーセキュリティ協会ではこうした被害を受けないために、不審な動きを感知する警報装置を車に取り付けるよう呼びかけている。

今回被害に遭った車販売店は被害届を提出。警察は被害届を受理し捜査している。

SOLオートモーティブ・下條嘉久店長:
いやもう加減にしろってことです。本当に大変なことをしてくれたなと思う。

(イット!7月6日放送より)