理不尽だったり、不合理だったりする「ブラック校則」。
全国で見直しを求める動きが広がっている。過去には、「丸刈り校則」について生徒や保護者などから髪型の自由化を求める声が上がり、次々と姿を消したことも。

ツーブロックだけでなく…三つ編み、ポニーテール禁止

あなたは、校則で嫌な思いをした経験はないだろうか?
大分市の道行く人からは、さまざまな経験談が聞かれた。

街の人:
「下着は白」が嫌だった

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街の人:
(下着を)見せてなかった? 中学の時

街の人:
服装頭髪検査が恥ずかしかった。中学生だし

街の人:
もともと地毛は茶色だが、地毛なのに「黒染めしてこい」は違うかなと

大分市教育委員会によると、「校則は教育活動を守るために、社会通念上合理的と認められる範囲で、校長の裁量により各学校が定めているもの」だということだが、「法律の規定は特にない」という。

ただ、理不尽だったり、不合理だったりする校則は、「ブラック校則」とも呼ばれていて、全国で見直しを求める動きが広がっている。

気になる校則…街の人からはさまざま声

そこで、大分市立の全ての中学校と小中一貫校、義務教育学校あわせて27校分の校則を取り寄せ、その1つ1つに目を通した。
すると、中には気になるものもあった。

さまざまな校則の中に気になるものが…

靴・靴下は白のみ
下着は白 絵柄ははがきの大きさまで
マフラー禁止
眉毛そり禁止(部活生は出場停止に)
三つ編み、ポニーテール禁止
ツーブロック禁止
制汗剤や汗ふきシートは許可しない
カイロは表に出ている場合、不要物扱い
キーホルダーは2個まで
他クラスへの立ち入り禁止

大分市の中学校の校則

こうした校則について、街の人に意見を聞いた。

「制汗剤や汗ふきシートは許可しない」に反対:
周りへのにおいが気になる

「下着は白。絵柄ははがきの大きさまで」に反対:
なぜ指定されるのかがわからない。下着は見えないのに

「キーホルダーは2個まで」に反対:
たくさんつけたい。別に何個でも付けていいのではないか

「三つ編み、ポニーテール禁止」に反対:
三つ編みはいいのではないか。私も昔、三つ編みにしていた。ポニーテールもかわいい

「全て」に反対:
全般的によく根拠がわからない。なくても学生生活に支障が出るようには思えない

一方で、特に問題ないと言う声も…

「全て」を容認:
これでいいんじゃないか

「眉毛そり禁止(部活生は出場停止に)」を容認:
細すぎると、社会に出た時、面接とかではあまり印象は良くないと思う

「ツーブロック禁止」を容認:
(ツーブロックは)高校生とか中学生では、見た感じがちょっと良くない…

校則が設けられた理由は…

こうした校則は、どうして設けられているのか。各学校の理由は次の通りだ。

靴・靴下は白のみ
清潔感がある。汚れがわかりやすいことで、すぐに洗うなどでき清潔さが保たれる

下着は白 絵柄ははがきの大きさまで
制服の下に着るものは透けないように白としている
真っ白だとなかなか売っていないため、はがきの大きさの絵柄までなら許容できる

マフラー禁止
引っかかって首を絞めてしまう危険性がある
代わりにネックウォーマーを認めている

眉毛そり禁止(部活生は出場停止に)
細くしたりするのは中学生にふさわしくない
部活生の出場停止は県中学校体育連盟の規定で決まっている

三つ編み禁止
するのに時間がかかる

ポニーテール禁止
引っ張られて危険

制汗剤や汗ふきシートは許可しない
使うと教室ににおいが残る。そのにおいが嫌な生徒もいる

カイロは表に出ている場合、不要物扱い
カイロの持ち込みは認めているが、カイロは体を温めるものであるため、服の中に入れて使えばいい

キーホルダーは2個まで
生徒の使うカバンは外見が似たものが多いため、カバンに付けるキーホルダーなどのアクセサリーは、所有者の特定が目的。おしゃれが目的ではない。ただし、1個だけだと他の生徒とかぶってしまうことがあるため、2個までとしている

他クラスへの立ち入り禁止
学校では、教室内の物がなくなるなどのトラブルがどうしても起きてしまう。不特定多数が出入りできる状態にしないことで、トラブルを防ぎたい。また、他クラスの生徒が疑われてしまうなど、疑心暗鬼となるのも防ぎたいから

また、ツーブロックという髪型を禁止している学校では、「おしゃれに気が向いてしまうと、勉強がおろそかになる」などの理由を挙げていた。
ツーブロックをめぐっては2020年3月、東京都の議会では次のような議論があった。

東京都議会議員:
ツーブロック禁止という校則は、一定数あります。なぜツーブロックはだめなのか?

東京都の教育長:
外見などが原因で、事件や事故に遭うケースなどがあるため、生徒を守る趣旨から定めている

東京都議会議員:
今の話だと、ツーブロックにすると、事件や事故に遭う可能性があると。意味不明ですよ

「事件や事故に遭う」…美容師も疑問視

事件や事故に遭う可能性がある?
ツーブロックとは、どんな髪型なのか。大分市の美容室に話を聞いた。

リバイブヘアーリュッカプラス・阿南進代表:
(髪を)めくった時に下のところが短く、上に長い髪の毛がくるというのがツーブロック。ツーブロックがダメな理由というのが、いまいちよくわからない

下が短く、上に長い髪の毛がくるツーブロック

大分市で美容室を営む阿南進さん。
ツーブロックにすると、清潔でさわやかな見た目になるということで、この店でも男性客から人気だという。

しかし、校則では禁止。ツーブロック以外にも多くの髪型が校則で規制されていることに阿南さんは、疑問を感じている。

リバイブヘアーリュッカプラス・阿南進代表:
髪型は、顔の輪郭をごまかすこともできるし、その人のコンプレックスも解消できたりというのもありますし。人生がより良くなるためにとか、かわいくなったり、かっこよくなったりというだけでも、周りからの評価が変わる

リバイブヘアーリュッカプラス・阿南進代表

阿南さん自身も、竹田市の中学校に通っていた約30年前、ある経験をしていた。

リバイブヘアーリュッカプラス・阿南進代表:
中学生の時は、基本坊主だけですね。みんな坊主です

当時は、まだ県内の多くの学校で男子生徒は丸刈りにするという校則があった。

丸刈りの男子生徒 1988年の中学校

ただ、こうした校則に対し、県内の生徒や保護者などから髪型の自由化を求める声が上がり、丸刈り校則は、次々と姿を消した。

髪型の自由化を求める活動(1992年)

当時、阿南さんも生徒会による署名活動を後押ししたという。

リバイブヘアーリュッカプラス・阿南進代表:
自分だけでなく、みんながおかしいと思うことはおかしいので、小さくても何でもいいので、変えたかったら行動を起こせるように、みんなでまとまって頑張ってほしい

リバイブヘアーリュッカプラス・阿南進代表

では、おかしいと思う校則を変える場合、そのプロセスはどうなっているのか。

大分市教委によると、例えば、生徒たちが生徒会などを通じて自分たちの意見をまとめ、学校側に伝えた場合、職員会議などを経て、最終的には校長先生の権限で校則を変更できるという。
大分市教委は、「生徒たちが自分たちで校則について考え、見直しを進めることは、校則を自分たちのものとして守っていこうとする態度を養うとともに、主体性が培われるなど意義があること」と話している。

(テレビ大分)