物議の内閣参与が電撃辞職

午後4時、菅政権に衝撃が走った。

「さざ波」「屁みたいな」といった投稿で物議を醸していた、菅首相の経済政策アドバイザーだった高橋洋一内閣参与が電撃辞職した。

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菅首相:
自ら辞職したいということでありました。
不適切な発言をご本人が取り消し謝罪をしていますので

辞職の引き金となったのが3日前のこの投稿。

21日 ツイッターより:
日本の緊急事態宣言といっても、欧米から見れば、戒厳令でもなく「屁みたいな」ものでないのかな。「屁みたいな」とは日本の行動制限の弱さとの意味。

5月21日 ツイッターより
5月21日 ツイッターより

5月21日、自身のツイッターで不要不急の外出に罰金などが課されている欧米に比べ、日本の行動制限は「屁みたいなもの」と表現。

5月9日 ツイッターより
5月9日 ツイッターより

5月9日には日本の感染状況を「さざ波」と評し、菅総理が「非常に残念だ」とコメントする事態を招いたばかりだった。

飲食店 声震わせ「どれだけ失礼な発言か」

「屁みたいなもの」扱いをされた緊急事態宣言で苦境に立たされているのが飲食店。

東京・銀座の和食居酒屋「舞桜」は酒の提供ができず、コロナ前に比べ売り上げが3割以下にまで減少。ランチ営業やテイクアウトで耐え忍ぶ中での今回の発信に、総料理長は怒りを覚えていた。

舞桜・青木勉 総料理長:
飲食店だけでなく、今回コロナで生活を失った我々国民にどれだけ失礼な発言かと思います。
この1年何も変わってないわけですよね。
去年以上にやはり売り上げも下がってますし、影響力のある方です。そのように言われてしまいますと、非常に腹立たしい思いです

菅首相「本人から大変申し訳ないと」

内閣官房参与とは菅首相に政策分野を助言する非常勤の職務。

高橋参与は経済政策について助言していたが、日払いで支払われる給与は受け取っていなかった。非常勤のため退職金はないという。

自身の投稿に批判が集まり、24日、菅首相に辞職する考えを伝えた。

菅首相:
本人から大変申し訳ない、訂正をしたいとおわびを申し上げてます。
そういう中で、これ以上ご迷惑をおかけすることはできないということで辞任をされました。
大変反省をしておられました

野党は首相の任命責任追及へ

野党は高橋参与を起用した総理の責任を追及する構えだ。

立憲民主党 枝野代表:
本当に情けない話でありますが、長期にわたってアドバイザーになってきていただいたという、総理の見識がここから問われていくんだということを厳しく指摘していきたいと思っています

東京などに出されている緊急事態宣言は期限まで残り1週間。政府内では東京などの感染状況が十分に改善していないことから宣言の再延長は避けられないとの見方が強まっている。

「イット!」5月24日放送