離れ離れになる友人へ「元気でね」…想いを込めた花

「母の日」といえば、カーネーション。ピンクのカーネーションの花言葉は「感謝」、そして赤は「母への愛」。
母の日を前に人気の生花店を訪れる人々には、花に込めるそれぞれの想いがあった。

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真っ赤なカーネーションに、優しいブルーのシネンシス…。名古屋栄の広小路通沿いの生花店「坪井花苑本店」には、カラフルな花が溢れていた。母の日が近づくと、70種類以上が揃う。

午前9時のオープンにやってきた一人の女性は、福井県へ引っ越すママ友へプレゼントする花を買いに来た。

教師の女性(60代):
元気な彼女なので、元気が出る色。イエローとかビタミンカラーで選びました

選んだ花は、「ヒマワリ」や「ヒペリカム」。その足で、友人の元へ花を届けた。

花を受け取った友人:
ありがとうございます。お花もらうのはいいですよね

離れた土地でも元気で。20年来の友人へ、そんな想いが込められた花だ。

26年勤めて退職する同僚へ…労いの大好きなブルーの花束

正午。こちらの女性は、注文していたバラとシネンシスの花束を受け取りに来た。退職する同僚へのプレゼントだ。

会社員の女性(40代):
春らしく、ブルー系で。ブルーが好きな方だったので

近くのヘアアクセサリー会社に勤務。26年間勤めた同僚が退職する日に手渡す。

花を受け取った同僚の女性(63):
大好きな色、嬉しいです。作ることが大好きで頑張って来たんですけど、年齢には勝てないというか…。細かい作業なので

この女性は、退職後は小筆の書道に挑戦するという。第2の人生のスタートだ。

伝えきれない気持ちを花に…子供が感じる母の偉大さ

午後。訪れる人たちのお目当ては、母の日にプレゼントする花だ。
こちらの女性はコロナで手渡ししづらいため、郵送でも日持ちがするピンク色のアジサイにした。

会社員の女性(29):
最近結婚して、家事とかで手一杯です。母ってすごいなって思いましたね。結婚してありがたみをわかったので

こちらの女性は、コロナで会えない遠方に住んでいる母に…

会社員の女性(26):
大学から家を出ているので。感謝じゃないですけど、言葉では言えないので

専門学生の男性(18):
毎年カーネーションを渡しています。普段お弁当作ってくれる。送り迎えとか日ごろの感謝を(口では)言いづらいので

選んだのは母の好きなピンク。伝えきれない気持ちを花に込めた。

シャクヤクを買った女性…亡くした夫のそばに大好きな花を

午後3時。ご年配の女性はシャクヤクを購入した。

年配の女性客(85):
お花って気持ちを温かくしてくれるでしょ。去年主人を亡くしましたので、今一人でね

玄関と、ご主人の仏壇にお花を飾る。自身の好きな花を夫のそばに…。独りの寂しさも和らいでくれるという。

108本のバラで「結婚してください」…口下手な彼からのメッセージ

幸せいっぱいのカップルを見つけた。結婚の挨拶のため、彼の家へ持っていく花を購入しに訪れた。

カップルの女性(20代):
緊張します。彼のお母さんには初めて会います

この女性はプロポーズされた時に108本のバラをもらった。この108本のバラには、彼のある気持ちが込められていた。

108は10と8の語呂合わせで「永遠(とわ)」。108本のバラの花言葉は「結婚してください」。口下手な彼らしい、ロマンチックなメッセージだった。

祝い花に背中を押される…ビルのテナント埋まらず自ら開店したオーナー

閉店間際に女性がやってきた。

飲食店を経営する女性(50代):
赤とオレンジで元気な感じがいいかなって。大きめにって頼みました

注文したスタンド花は、隣のビルのオーナーが開いた店の開店祝いだ。このオーナーは、ビルのテナントが埋まらないため、自らお店の開店に踏み切った。

その店が4月23日にオープンした「ひつまぶし 一葉」。感染症対策で全席個室にした。甘めの特性ダレと産地直送の国産ウナギで勝負する。

「この時期のオープンには不安はある」と語っていた店長の予想通り、初日は6時間の営業で、客数はわずか6組。我慢の日々が続く。

スタンド花を受け取った店長:
わぁ、お花まで。ありがとうございます。きれいです。ありがたいです

開店の祝い花を受け取った店長は「うなぎの文化が強い名古屋で、認められるように頑張ります」と前を向く。

花で人や街を元気に。母の日を前にした生花店には想いを花に託す人々の姿があった。

(東海テレビ)