5月6日の夜、不思議な光が夜空に現れた。その様子が「すごい」とTwitterで話題になっている。

それがこちら。

ちょ!!福井の空が今ヤバイ!
無数の星が落ちてきてるみたいな現象が起きてる!!!君の名はみたいで凄い!
みんな空みて!!!
(光柱現象というらしい!)

さまざまな福井の風景を背景に人物撮影をしているtomosakiさん(@photono_gen)が「みて!」とのコメントと共に投稿した写真には、薄い雲が掛かっている夜空に複数浮かび上がる光の柱の姿が。

それぞれ明るさも光の長さもまちまちだが、暗い空の中に微かに存在を浮かび上がらせる光の形状は全て柱状。複数の流れ星が一斉に落ちていく様子を捉えた写真と思うかもしれないが、流れ星のように一瞬のものではないという。

星が落ちていくように見える光の柱
星が落ちていくように見える光の柱
この記事の画像(5枚)

tomosakiさんによると、これは5月6日の夜10半頃に福井市で撮影したもので、光の柱は約30分ほど空に浮かび続け、その後、消えていったとのことだ。

この夜空に浮かんだ光の柱の幻想的な様子に、Twitterでは「とても綺麗」「こんな空見たことない」「めっちゃ幻想的」といった驚きや感動の声と共に、自分の近所でも見えたと同様の現象を捉えた写真を投稿している人もおり、17万以上のいいねがつく反響となっている(5月10日時点)。

確かにキレイで不思議な現象だが、どのようにして現れたものなのだろうか? また、正体は星なのだろうか?

撮影された福井県にある福井地方気象台の気象情報官・長井光明さんに教えてもらった。

漁火など人工灯火が上空の雲の氷晶に反射

ーーこの光の柱の現象はいったい何なの?

光柱現象と言います。漁船の漁火など人工灯火が上空の雲の氷晶(氷の粒)に反射して柱状に見える現象です。


ーーこの現象が起こる条件などはある?

比較的気温が低い時期に起こりやすいです。5月6日の夜などは上空約5000メートルがマイナス15度前後となっていて、雲は氷晶でできていたと思われます。ここまで光が届いていたと考えられます。

気温が高い時期になるとより上空にならなければ氷晶とならないことから、光が上空何メートルまで届くか分かりませんが、光が届かないのではないでしょうか? また、そもそも漁船が操業されていなければ光源がありません。

光柱現象
光柱現象

ーー1度発生したらどれくらいの時間や範囲で見ることができるの?

見ることが出来る時間はよく分かりません。範囲としては、さまざまな報道機関様からの情報によると今回は、嶺北地方(坂井市、福井市、永平寺町、越前市)中心に目撃情報が寄せられていたようです。


ーーどれくらい珍しい現象なの?

実際の発生頻度は分かりませんが、福井地方気象台に寄せられた情報としては、昨年の4月中旬頃以来約1年ぶりとなります。

光柱現象は何かの前兆?

ーー“人工灯火”が明るければ、光柱現象も明るくくっきり現れるの?

今回の現象もそうですが、光源が何であるか特定できていませんので、よく分かりません。


ーー柱状の他に、別の形状で現れたりはしないの?

光源が色付きであったりすると、それを反映して色付きの光柱が見えることがあるようです。

漁船の漁火 イメージ
漁船の漁火 イメージ

ーー光源は漁船の漁火などとのことだが、海辺の方が発生する可能性は高い?

人間の目で目視できる範囲で確認できると思います。漁火が光源であれば当然山地に入れば見えにくくなるのではないでしょうか。


ーーこの現象が現れるのは何かしらの前兆だったりする?

特にありません。


ーーちなみに長井さんは実際にこの現象を見たことはある?

実際に見たことはありません。珍しい現象なので一度この目で確認したいと思います。

福井県福井市で撮影された光柱現象
福井県福井市で撮影された光柱現象

気象情報官でも実際には見たことがないという“光柱現象”は、上空に氷晶ができること、そして、そこに届く光の存在という、自然と人工が組み合わさってできたコラボレーション現象だった。

今回のような思いもよらない現象は、いつ起きるか分からない。ふとした時に空を見上げてみるのはどうだろうか?
 

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