処理水放出に「丸刈り」で抗議

処理水放出に抗議するため、怒りの丸刈りパフォーマンスです。女子学生も一斉に頭を丸めていきます。福島第一原発の処理水放出を巡り、抗議の丸刈りパフォーマンスを演じたのは韓国の学生団体。団体は4月16日からソウルの日本大使館前で許可なく座り込みを続けています。警察は路上を不法占拠している上、「大使館の安寧と威厳を守ること」を定めたウィーン条約に違反するとして退去を促しています。また、丸刈り抗議についても中止を求めましたが、強制排除には踏み切りませんでした。さらに、現場では、日本人が韓国の男から「日本人か?殺すぞ」と脅迫される事案も発生。処理水への反発がヒートアップする韓国で、現地の日本人に危害が及ぶ懸念も出ています。(ソウル支局 川崎)

ソウルの日本大使館前で許可なく座り込みを続けている韓国の学生団体
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日中関係改善の道のり険しく

台湾の文言が入った日米共同声明に対する中国の反発が思いのほか抑制的だったのに対し、福島第一原発の処理水放出の問題が日中関係に暗い影を落としています。中国外務省の記者会見は、日米の話よりも処理水の問題で日本を批判する場面が多く見られました。福島の原発事故が起きた際、中国人がこぞって帰国したことは有名ですが、ある日本大使館幹部は「処理水は中国人一人一人が感じる心の問題なので、政府がコントロールできないところがやっかいだ」と懸念を示しました。中国政府は、国民の不安や不満が自らに向かないよう、敢えて日本に矛先を向けている可能性もあります。新たな火種が生じたことで、日中の関係改善の道のりは険しさを増したようです。(北京支局長 山崎)

会見では日米の話よりも処理水の問題で日本を批判する場面が多く見られた

中国に及び腰の韓国を説得できるか

対中包囲網の構築で、日米の蜜月をアピールしたバイデン政権。続く米韓首脳会談では中国に及び腰の韓国を説得できるかが焦点です。
ハドソン研究所パトリック・クローニン氏:
「対中政策で、より多くの課題がある」
「韓国は米中間で、より戦略的にバランスを取りたがるだろう」
「韓国の裁判所が慰安婦問題をめぐり、ある種の主権、原則を維持したのを見て、心強くなった」
安全保障に詳しいクローニン氏は、文政権は中国を刺激したくない一方で、レガシー作りのため、アメリカとの緊密さを打ち出したいのも本音だと指摘。また、「日米韓協力の前進が重要だ」とした上で、慰安婦問題をめぐり、韓国の裁判所が「日本政府の資産差し押さえは国際法違反」と判断したことを「心強い」と評価しました。(ワシントン支局 瀬島)

慰安婦問題では韓国裁判所の判断を「心強い」と評価したクローニン氏

警察への不信は解消にむかうのか

歴史的な有罪評決から一夜あけ、歓喜につつまれるミネアポリス。きょうも多くの人がフロイドさんの追悼に訪れています。11カ月前にフロイドさんが亡くなった現場は、今ではフロイド広場と呼ばれていて、ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切だ)運動のシンボルのような場所となっています。フロイドさん事件の現場周辺にはボランティアによるバリケードが設置されています。一部の地元住民は今後も、警察や行政の立ち入りを許さないとしています。毎日この場所に通い、バリケード前で門番をしてきた女性は、「警察が変わらない限り私たちはここを動かない」と訴えます。一方、一部の住民からは通行止めを解除してほしいという声も。根深い人種差別と、警察への不信は今度こそ解消に向かうのか、アメリカ社会が問われています。(ニューヨーク支局 中川/取材:ミネアポリス)

フロイドさんが亡くなった現場「フロイド広場」はBLM運動のシンボルに

ナワリヌイ氏の解放を求めて

ロシアの反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏の解放を求めて、支持者たちが歩道を埋め尽くし、大きな声を上げています。収監中のナワリヌイ氏は健康状態が急激に悪化したとされ、反体制派が大規模デモを呼びかけました。ロシア全土で46万人以上が参加を表明し、モスクワ中心部では少なくとも6万人が集結。
「(ナワリヌイ氏を)釈放しろ!」
「1人はみんなのために、みんなは1人のために戦う!」
反体制派はスマートフォンのライトを一斉に点灯させ、「打倒プーチン!」を叫びました。
デモは国内の100カ所以上に広がり、治安当局は「違法デモ」として各地で1900人以上を拘束しています。(モスクワ支局長 関根)

モスクワ中心部では少なくとも6万人が集結

異例の寒波でワイン畑に“火鉢”

この時期に異例の寒波が到来し、ブドウ畑などが霜に見舞われるなど、全国の農作物に1991年以来の大きな被害が出ています。ブルゴーニュ地方のワイン農家の畑一面に置かれているのは“火鉢”です。フランス国内では4月上旬にぶどうが芽吹いた後、急激な冷え込みで霜が降りたため、寒さからぶどうを守ろうと懸命の取り組みが続きました。しかし、深刻な被害はボジョレーやプロバンスなどの主要産地にも広がり、国内の3割から5割のぶどうがダメージを受けました。2年後のワインの出荷にも影響が懸念されています。またリンゴやアプリコットなど他の作物にも被害が出ていて、政府は被害農家に対して1300億円の支援を表明。コロナ禍とのダブルパンチに農家からは悲鳴が上がっています。(パリ支局長 山岸)

異例の寒波の到来で、ワイン農家は畑一面に“火鉢”を設置

フィリップ殿下を偲んで

4月9日に亡くなったイギリス王室のフィリップ殿下。葬儀の直前、王室のSNSに投稿されたエリザベス女王とのプライベート写真が話題となっています。幸せそうにほほえむ二人の写真には、「これを皆さんと共有したい」という、エリザベス女王のメッセージが添えられています。
夫との別れを前に女王が選んだ1枚に「感動的だ!」「二人ともとても幸せそう」など、73年間女王を支えた殿下を追悼するコメントが多数寄せられました。また、葬儀会場となったウィンザー城周辺には多くの市民が集まり、殿下を偲びました。葬儀日にウィンザーに来た市民は「(コロナ対策のため)来てはいけないと言われていましたが、思い切ってきました。王室の皆様、そして特にエリザベス女王にお悔やみを申し上げたいと思います」と話してくれました。(ロンドン支局 小堀)

「これを皆さんと共有したい」エリザベス女王のメッセージと共に投稿されたプライベート写真(王室SNSより)

異業種の新規参入が相次いだ上海モーターショー

1000社ほどのメーカーなどが集まって、最新の自動車や関連技術を披露する展示会が上海で開かれています。中国政府が普及を後押しする電気自動車の分野では、日本メーカー各社が中国の巨大市場を狙って最新モデルを発表。また、自動運転の分野では通信機器大手「ファーウェイ」の独自システムを搭載し、2021年末に中国で販売開始予定の車両が公開されました。ファーウェイはアメリカの制裁で主力のスマートフォン事業が大打撃を受け、これまで培った通信技術を他の分野に活用する動きを活発化。今後は、自動車関連分野に10億ドル(約1100億円)以上を投資する方針です。ITなど異業種の新規参入が相次いだ上海モーターショー。巻き返しを狙う日本勢を含め、競争が激化しています。(上海支局長 森)

自動車関連分野に10億ドル以上を投資する方針のHUAWEI

観光業の先行き不透明

感染が急拡大するタイでは再び規制が強化され、リゾート地・プーケットのビーチからは、タイ国内から訪れる人たちの姿も再び少なくなりました。厳しい規制で知られるタイでは感染者が1000人を超え、過去最多となる日が続いたことから4月中旬に再び規制を強化。プーケット島内に入る際にも、陰性証明か、空港での抗原検査が求められるなど県をまたぐ移動が厳しくなりました。また、飲食店の時短営業やアルコールの提供が禁じられ、観光が主な産業のプーケットでは苦境に追い討ちをかけられた形です。海外からの観光客受け入れの早期再開を目指してきたプーケットですが、感染拡大で計画に狂いが生じていて、先行きが不透明となっています。(バンコク支局 池谷)

観光客の数が再び減少したプーケットのビーチ

外国人プレスにも優先接種

トルコで新型コロナワクチンの接種が始まって3カ月以上経ちますが、われわれ外国人プレスにも優先接種の順番が回ってきました。私も今から1回目の接種を受けます。トルコは中国のシノバックと1億回分のワクチン購入で合意していて、さらにドイツのビオンテックがアメリカのファイザーと共同開発したワクチンも購入しています。現在はこの2種類からワクチンを選ぶことができ、私はビオンテックを選択しました。接種会場の病院は非常に空いていて、すぐに接種が受けられ、特に副作用もありませんでした。トルコでは、1日の新たな感染者が6万人前後で推移しています。現在はラマダン期間中で日中に接種する人が少ないことから、政府は時間を深夜0時まで延長して、早期の接種を呼びかけています。(イスタンブール支局長 清水)

ラマダン期間中のトルコでは日中に接種する人は少なく夜に行列が

コロナ禍のアカデミー賞授賞式

映画の祭典、アカデミー賞の授賞式が異例の形で行われます。2021年は、多くの列車が乗り入れる「駅」の建物がメインの会場として使われます。ロサンゼルス中心部にある「ユニオン駅」は、80年以上前に建てられた歴史的な建築物で、これまで「ブレードランナー」など名作映画のロケ地にもなった場所です。他の賞レースの多くがバーチャル開催となる中、アカデミー賞は俳優たちが集まる対面での開催にこだわりました。例年のドルビー・シアターでは一部のプログラムだけを行い、会場を分散させます。メインのレッドカーペットはユニオン駅に設置した上で、出席者のPCR検査も徹底するとしています。コロナ禍のアカデミー賞がどのような形でファンを楽しませてくれるのか、25日の発表に世界が注目しています。(ロサンゼルス支局長 益野)

アカデミー賞の授賞式のメイン会場となるユニオン駅

【取材:FNN海外特派員取材班】