自由気ままな子どもたちに、いつも親はハラハラドキドキ、時にもやもや。
「笑った!困った!」…でもウチの子はどうしてこんなことするんだろう。その行動の裏には、知られざる“子どものココロ”が隠されているはず。

今回、元気なココロちゃんとマナブくんきょうだいの育児に追われる小木(こぎ)さん一家に寄せられたのは、こんなエピソード。

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「転んだ娘に『絆創膏貼って!』とお願いされたけれど、肝心の傷が見当たらない……とりあえず言われるがままに貼ってあげたらたちまち元気に!」

ほんの少しの擦り傷やちょっとぶつけただけの場所、さらには虫刺されにも貼りたがる「絆創膏」。「このくらいの傷なら、貼らなくても大丈夫だよ!」と伝えても、絶対に貼ってほしい!と涙の訴えが。それなら…と貼ってあげると、たちまち元気になって、すぐにはがしちゃうことも……子どもたちの絆創膏への"こだわり"は一体どこから湧いてくるの?育児に役立つ“子育て心理学”を発信している公認心理師・佐藤めぐみさんにお話を聞いた。


――小さな傷でも「絆創膏がほしい!」この気持ちはどうして?

子どもは小さい子ほど、目に見えるものに影響を受けやすいものです。ママが視界に入っていれば安心するけれど、見えなくなるととたんに大泣き。こんな経験、みなさんされていると思います。
このように、子どもたちは、今、目の前にある状況に対してリアクションをすることが多いので、今回の事例の場合、絆創膏が目の前の痛みや不安を隠す働きをしていると考えるのがもっともありそうな理由でしょう。

絆創膏を貼る=傷が見えなくなる→安心、こういう心理が働いているのではないかと考えられます。

興味深いのが、逆に絆創膏を貼ることを頑なに拒否する子もいるということです。そういうタイプの子は「はがすときのピリピリした痛みがイヤ」と後々のことを考えていたりします。小さいのに、そんな先々のことを考えて、これまたすごい反応ですよね。今の状態を我慢してでも、先々の痛みを避けたいという心理、今回のケースとは逆パターンですが、子どもによっていろいろあるんだなということを共有したく、シェアしました。

痛みというのは、人間にとって、やはり避けたいもの。痛い思いをしたくないということがどちらのパターンにも共通しているのではと思います。


子どもたちの絆創膏への"信頼"は「傷を隠してくれる」ことへの安心感から来ているのかも。実際にはケガをしていなくても「転んで痛かった」「角にぶつけて驚いた」などなど、子どもたちにとって「イヤな思いをした!」という不安を覆ってくれるアイテムが、絆創膏なのだ。

ちなみに、家のあちこちにシールを貼っちゃう「シール大好き!」な子どもは多いけれど、もしかして絆創膏もペタペタ貼るのが楽しい!なんてことは?


――シール大好きな子ども…絆創膏を貼りたがることと関係は?

たしかに今はかわいい絆創膏が売られていますし、シール感覚の子も中にはいるのかもしれません。あとは、貼ることでみんなが「大丈夫?」と心配してくれたり、「かわいいね」と言ってくれたら、それもまた貼りたい理由になりそうです。子ども心は、絆創膏1つとっても、さまざまなことがきっかけとなっていそうですね。


――「絆創膏を貼って!」とお願いされたら、その通りにしてあげるべき?「この傷は小さいから絆創膏はいらないよ!」と拒否してもいいの?

これについては、貼るか貼らないかがその子に与える影響はあまり考えなくていいと思います。むしろ、考慮すべきは、そのときの声かけです。

もし、とても小さな傷なのに、「あらら、大変」「かわいそうに」と声をかけると、子どもは傷の大きさに関わらず、親の下した判断の方を優先して飲み込む傾向があります。小さい子にとって、パパ、ママの言うことは間違いがないと映っているからです。ママが「こわいよ」というものは、子どもにとってこわいものになりますし、パパが「ムカつくな」ということは、子どもにとってムカつく対象になりやすいのです。親のリアクションは、子どもに伝わりやすいのですね。

なので、親が子どものちょっとしたことに、「かわいそうに…」と言うと、それをそのまま飲み込み「ボクはかわいそうなんだ」「ワタシってかわいそう…」と言う気持ちになり、すっかりそういうモードになってしまうことがよくあります。まさに「病は気から」のようなものです。

絆創膏を貼ってと頼まれたとき、ささっと貼ってあげるだけならまったく悩むことはありません。「絆創膏!絆創膏!」がずっと大きくなっても続くとは考えにくく、むしろ10年後には小さいころの可愛いエピソードの1つになっているはずです。
 

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※入力された内容は記事で紹介させて頂くことがございます。
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今回のまちがいさがしの正解はこちら
 

(解説:佐藤めぐみ/公認心理師)
英・レスター大学大学院修士号取得・オランダ心理学会認定心理士。欧米で学んだ心理学を日本の育児で取り入れやすい形にしたポジ育メソッドを考案。アメブロの「ちょっと子育て心理学」(http://ameblo.jp/la-camomille/)にて発信中。

(漫画:さいとうひさし)