3月24日以来3週間ぶりリーグ戦

「シーズン中にこれだけ期間が空いてしまうことが無いし、チームとして準備もほとんど出来なかったので難しい試合だった。まずはチャンピオンシップへ出場するためにもしっかり完成度をあげていきたい」(キャプテン富樫勇樹 試合後コメント)

この記事の画像(7枚)

選手4人の新型コロナウイルス感染で7試合が中止となった千葉ジェッツが、約3週間ぶりのリーグ戦に帰ってきた。サンロッカーズ渋谷に85-91で競り負けるも、「チームとして準備もほとんどできなかった」状況で選手は奮闘した。

「皆バスケがしたくてたまらない」

3月24日の新潟アルビレックスBB戦を最後にコロナ禍による活動停止を経て、4月10日に練習を再開した千葉。これだけ空く状況は初めてで、準備期間は短く3日間くらいしかなかったという。試合の中で合わせていくしかない状況。シュート感覚などゲーム勘の戻らない序盤にリードを広げられ、38ー46で試合を折り返す。

それでも、第3クォーターだった。「皆バスケがしたくてたまらない状況の中でチーム練習が再開したので、いい雰囲気で試合に臨めた」と原修太(27)のドライブで49-49の同点に追いつくと、残り5分20秒に佐藤卓磨(25)の3ポイントシュートで一時逆転に成功する。

61-64の3点ビハインドで迎えた最終第4クォーターには、原のシュートを皮切りに、徐々にゲーム勘が戻ってきたギャビン・エドワーズ(33)や富樫勇樹(27)が果敢に攻めて激しくリードチェンジを繰り返す。終盤にこそ渋谷に振り切られたものの、最後までチーム一丸でアグレッシブに戦う姿勢を貫いた。

大野篤史ヘッドコーチ(43)も「約3週間空いてしまい、第1Qは大丈夫かなと思うくらいゲーム勘もなかった中で、どちらに転ぶか分からないゲームにできたのは収穫」と振り返った。

44勝9敗、勝率.830と東地区首位を独走する宇都宮ブレックスに優勝マジックが点灯する中、東地区2位から再び始動する千葉。大野HCは「このブランク明けの状況で選手がそれぞれベストを尽くしてくれたと思うが、ブランクを言い訳には出来ないので、一人一人が出来ることを考え、今の状況に危機感を持ってこの先の試合に挑んでいきたい」と残り試合を見据えた。

そして、シーズン終盤でコート上の戦いが激しくなる中、シーズン完走へコロナとの戦いも深刻になっている。
ファンも待ち望んだ3週間ぶりのリーグ戦ーー。何より試合ができる喜びを噛み締めた選手たち。残り1カ月にその全てをぶつける。

©CHIBAJETS FUNABASHI/©IKEMENKOHO
©CHIBAJETS FUNABASHI/©IKEMENKOHO

サンロッカーズ渋谷91-85千葉ジェッツ
(墨田区総合体育館)

富樫ら東京五輪日本代表候補に

また、日本バスケットボール協会は14日、東京五輪の代表候補32人を発表し、千葉ジェッツからは富樫勇樹、ギャビン・エドワーズ(2020年に日本国籍取得)が選ばれた。

©CHIBAJETS FUNABASHI
©CHIBAJETS FUNABASHI

代表は原則この32人から選出され、4月中に予備登録メンバー24人が決まる。
代表のトレーニング合宿は5月末より始まり、シーズンを終えた選手から招集。Bリーグのチャンピオンシップ終了後の6月上旬から味の素ナショナルトレーニングセンター(東京・北区)で選考合宿を行い、6月末から五輪直前まで、国内での強化試合を行っていく。

【PGポイントガード(6人)】
篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)
安藤誓哉  (アルバルク東京)
富樫勇樹(千葉ジェッツ)
ベンドラメ礼生 (サンロッカーズ渋谷)
中村太地(原州DBプロミ)
テーブス海(宇都宮ブレックス)

【SGシューティングガード(8人)】
古川孝敏 (秋田ノーザンハピネッツ)
金丸晃輔(シーホース三河)
辻直人(川崎ブレイブサンダース)
比江島慎(宇都宮ブレックス)
田中大貴(アルバルク東京)
安藤周人 (名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
アイザイア・マーフィー(広島ドラゴンフライズ)
西田優大(新潟アルビレックスBB)

【SFスモールフォワード(7人)】
八村塁(ワシントンウィザーズ)
渡辺雄太(トロントラプターズ)
馬場雄大(メルボルンユナイテッド)
チェンバースアキ(横浜ビー・コルセアーズ)
張本天傑(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
橋本晃佑(富山グラウジーズ)
今村佳太 (琉球ゴールデンキングス)

【PFパワーフォワード(8人)】
マイケル・パーカー(群馬クレインサンダーズ)
アイラ・ブラウン(大阪エヴェッサ)
竹内公輔 (宇都宮ブレックス)
竹内譲次(アルバルク東京)
ギャビン・エドワーズ(千葉ジェッツ)
ライアン・ロシター(宇都宮ブレックス)
永吉佑也(京都ハンナリーズ)
渡邉 飛勇(カルフォルニア大学デービス校大学院1年)

【Cセンター(3人)】
太田敦也(三遠ネオフェニックス)
ニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)
シェーファーアヴィ幸樹(シーホース三河)

加藤忍
加藤忍

早稲田大学卒業。フジテレビ入社。スポーツ局すぽると!ロッテ担当、ヤクルト野球中継などを経て現在は報道局兼スポーツ局。