「仮設足場の業界を知ってもらいたい」人手不足の解消につながるか…

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名古屋市中区の「久屋大通パーク」に4月3日、建設現場で使われる足場が設置され、フランス発祥のスポーツ「パルクール」のパフォーマンスが披露された。

午前8時、名古屋の都心・栄にある久屋大通パークに、作業服を着た大勢のスタッフが集まり、鉄製の長いパイプを次々と繋げて組み立て始めた。

約1時間で完成したのは幅10m、奥行き20m、高さ3mの、建設現場などでよく見る「足場」だ。

この足場を使ってこのあと披露されたのが、「パルクール」だ。パルクールは、その場所にある障害物などを利用して走ったり、跳んだり、登ったりして移動するスポーツ。
フランスの軍隊トレーニングが発祥だが、体だけでなく心も鍛えられるとして、デンマークのように教育にも取り入れられている国もあるという。

今回のイベントを企画したのは久屋大通パークにある「FabCafe Nagoya」を運営する「ロフトワーク」だ。ロフトワークがWEBページ制作や新規ビジネス開発を請け負っている名古屋市中村区の「ASNOVA(あすのば)」の事業をPRしようと企画した。

ASNOVAの事業は仮設足場のレンタル・販売だが、建設業界では慢性的に職人不足になっていて、特に若手人材の確保は喫緊の課題だ。リサーチしたところ、若者は仮設足場を組み立てる職人への関心がないことや、そもそも仮設足場自体が意識されていないことがわかったという。

そこで「カセツ=仮設と仮説」をテーマに、若者に関心をもってもらえそうな仮設が使われている建物を、オウンドメディアを作って取り上げて情報を発信している。

【ASNOVAが立ち上げた「仮設性で社会を軽くするマガジンのHP」】 

今回は第2弾として、競技人口の約8割が10-20代というパルクールとコラボして、若者への訴求を図った。

パフォーマンスでは、パルクールの日本王者経験もある木本登史さんが所属するプロチーム「SPEMON(すぺもん)」のメンバーで、16歳の高校生から27歳までの6人が、ASNOVAが設置した足場を飛び移ったり、走ったりバク宙するなど自由に動き回り、アクロバティックな技を次々と披露した。

今回パフォーマンスで使った仮設の足場の設計も立案した木本さんは、「イメージ通りのパフォーマンスをするのに足場は適している、自由度が高いパルクールとの相性がいい」と魅力を感じていた。

会場ではパフォーマンスのあと、見学に訪れた子供たちが、金づちや電動でネジを締める機械を使って実際に仮設の足場の組み立てを体験。出来上がった足場の上を歩いたりして、パルクールの楽しさも味わった。

ASNOVAの上田桂司社長は「子供たちが足場を組み立てる体験に積極的だったのが印象的。仮設足場の業界を知ってもらって新しい用途や可能性を広げていきたい」と目を輝かせていた。

(東海テレビ)