初めて許可された事件への質問

福岡・太宰府市で起きた主婦暴行死事件で、佐賀県警鳥栖警察署が遺族から繰り返し相談を受けていた問題。一連の対応について、佐賀県警のトップが、記者会見のカメラの前で初めて口を開いた。

1月29日午前11時。佐賀県警本部の会見場に姿を現した杉内由美子本部長。記者会見の場で、太宰府事件についての質問が初めて許されたとあって、杉内本部長の発言に注目が集まったが…

佐賀県警 杉内由美子本部長
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佐賀県警 杉内由美子本部長:
被害者の女性をめぐる金銭貸借トラブルをどうにかしてほしいという趣旨であり、一連の申し出内容からは、被害者の女性に直ちに危害が及ぶ可能性があるとは認められませんでした

これまでの回答の繰り返しに終わった…

非を認めていた佐賀県警の態度が一転

佐賀県警の対応次第で、高畑瑠美さん(当時36)の命は救えたのではないか。
遺族の申し出に対し、2020年7月、佐賀県警の内部調査を担当した責任者は非を認めていた。

高畑瑠美さん

佐賀県警幹部:
全体見渡して適切な指示ができていなかったのかなと。そういう点で非常に申し訳ないところだったなと

遺族:
佐賀県警として不適切だったということ?

佐賀県警幹部:
その点については申し訳なく思っている。警察として

ところが、その後、県警の態度は一転。「内部調査の結果対応に不備はなかった」と主張したのだ。

佐賀県警 杉内由美子本部長:
金銭貸借トラブルをどうにかしてほしいというものであり、被害者の女性に直ちに危害が及ぶ可能性があるとは認められませんでした

一度は非を認めるも態度を一転させた佐賀県警

「対応に不備なし」と主張続ける佐賀県警

しかし、遺族の相談を記録した当時の報告書からは、議会での本部長の説明とは異なる記載が見つかっている。

報告書(2019年7月12日):
「令和1年7月12日」
「件名:他人から洗脳されている娘を救いたい」

鳥栖警察署の相談等取扱表 2019年7月12日

金銭トラブルとひとくくりにするには無理がある相談内容の数々。
また、山本美幸被告(42)らに脅迫された録音データを証拠に、家族が被害届を出そうとした日も…

岸颯被告・山本美幸被告・田中政樹被告

ーー2019年9月 佐賀県警A巡査と家族のやりとり

家族側:
なんで、これだけ言って被害届を受理しないんですか

鳥栖警察署 A巡査:
そう簡単になんでも被害届を取れるものではない

鳥栖警察署 A巡査と家族のやりとり 2019年9月25日

被害届を出したいと何度も訴える遺族に対し、A巡査は、当直時間帯であることを理由に被害届の提出を拒否。しかし、その日の報告書には…

報告書(2019年9月):
「被害届等の意思 現在のところなし」
「解決」

鳥栖警察署の相談等取扱表 2019年9月25日

これらの証拠をもってしても、「不備はない」と主張する佐賀県警。遺族は、その根拠となる内部調査資料の開示を請求したが、手渡されたのは、以前、自分たちが提出した質問状と来署記録のみだった。

瑠美さんの夫・高畑裕さん:
県警には真実を明らかにしてほしい。内部調査は信用できない

遺族の記者会見 2020年12月16日

新たな公式な書類「一切作成せず」

そして、29日の県警本部長の記者会見。遺族が最も確認したかった「内部調査の資料」について、杉内本部長は…

佐賀県警 杉内由美子本部長:
関係書類の確認、申し出対応職員への確認の過程において、関係書類に記載している以上の新たに文書を作成しなければならない事実の発見には至りませんでしたので、新たに文章にとりまとめてはおりません

関係する警察官への聞き取り調査内容についても、公式な書類は、一切作成していないと言い切ったのだ。

佐賀県警本部の会見 2021年1月29日

また、2020年7月に調査の責任者が、「不備を認める」発言をしていたことについては…

佐賀県警 杉内由美子本部長:
担当者が、ご遺族と面会して「担当者の個人的な思い」や、より丁寧な対応、職員への各種指導を徹底するという今後の教訓について述べたものでした

あくまで、県警としての公式な見解ではないことを強調。自らを肯定する発言を繰り返す一方で、苦しいやり取りも見られた。

記者:
(遺族から)もらっていた相談とか説明では、事件にするのは難しかったという認識で間違いない?

佐賀県警 杉内由美子本部長:
対応の状況については、今ご説明させていただいたとおりです

記者:
対応に誤りとか問題はないという認識でよかったか?

佐賀県警 杉内由美子本部長:
事実としてどういう対応をしていたか説明しています

記者:
いや、対応に誤りとか問題がなかったという認識かという質問だが

佐賀県警 杉内由美子本部長:
繰り返しで申し訳ありませんが、どのような対応を行っていたかという事実が今申し上げた

回答を繰り返す佐賀県警 杉内由美子本部長

記者:
いや、聞いているのは、「対応に問題があった・なかった」でいうと、なかったという認識でよかったか?

佐賀県警 杉内由美子本部長:
繰り返しで申し訳ないが、対応の事実関係は今申し上げたとおりです

佐賀県警は、より丁寧な市民対応となるよう、現在、改善策を検討中としている。

(テレビ西日本)

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