太宰府事件裁判 被害者の夫が初出廷

2019年10月にバタフライナイフや割りばしで下半身を刺されるなどして死亡した高畑瑠美さん(当時36)の事件で、傷害致死など複数の罪に問われている山本美幸被告(41)の裁判。
山本被告と元暴力団組員・田中政樹被告(47)が、瑠美さんの夫・裕さんから瑠美さんの借金返済名目で現金305万円を脅し取ろうとした事件の審理が11月10日から始まった。

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罪状認否で「恐喝未遂も共謀もしていない」と起訴内容を否認した山本被告。
裁判には、被害者の夫・裕さんが証人として出廷し、山本被告と田中被告におびえた日々を語った。

高畑裕さん:
兄貴(田中被告)がヤクザで断ると怖い。拉致されてボコボコにされたりすると思った。途中、死んでしまった方が楽じゃないのかと思うほどでした

録音されていた脅迫電話…しかし警察は

田中政樹被告:(脅迫電話の音声)
弁護士入れたところで。いい加減にしとけや、おりゃ

山本美幸被告:(脅迫電話の音声)
これが脅しとかいうんやったら、ゾッとするわマジ

山本被告と共謀し、裕さんから金を脅し取ろうとした罪で現在公判中の田中被告は、10月6日の裁判で、「山本とは20年の付き合い。なんとかしてやろうと思った」などと共謀したことを認めている。

山本被告らから電話で脅された夫・裕さんは、地元の佐賀県警鳥栖警察署に相談した。
しかし、対応したA巡査は、被害届の受理を拒んでいる。

(家族が録音した鳥栖警察署でのやりとり)

瑠美さんの家族:
被害届をなんで受理せんと?

鳥栖警察署 A巡査:
電話上で「暴力団関係者だ」というのは、自分でもできる話

瑠美さんの家族:
ズブッと刺されたらどうなるんですか?

鳥栖警察署 A巡査:
殺人罪とか強盗などの罪にはできる

瑠美さんの家族:
起きてからじゃないと何もできない?

鳥栖警察署 A巡査:
例えば、あのー、ああぁぁ

法廷で夫・裕さんは、鳥栖警察署の対応についても語った。

高畑裕さん:
最初、こと(恐喝電話)が起きたのは、(出張先の)大阪で、かつ証拠がないから動けないと言われました

脅迫電話を受けた場所が佐賀県外などの理由で、相談を取り合わなかった鳥栖警察署。

この約1カ月後、瑠美さんは死亡している。

山本被告「ムカついてヒートアップしただけ」

その後 行われた被告人質問で、山本被告は「事件とは無関係である」と主張した。

検察側:
瑠美さんが、田中の金を使い込んだという話は本当か?

山本美幸被告:
瑠美とまー兄(田中被告)が描いたウソ

検察側:
裕さんに金を要求することについてどう思っていた?

山本美幸被告:
自分の金を返してもらいたいので、返してもらえるもんなら返してくださいと

また、弁護側の質問に対しては―

弁護側:
瑠美さんが200万円を使い込んだという話を考えたのは?

山本美幸被告:
まー兄(田中政樹被告)です

弁護側:
録音であなたが怒る場面があるが、なぜ?

山本美幸被告:
無言だしムカついてきて、ヒートアップしただけ

一貫して否認の姿勢を見せている山本被告。
次回の裁判は、11月25日に開かれる。

(テレビ西日本)

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