「昨日と違ったのは第4クォーターで我慢できたところに尽きる。自分達のペースではない中で、勝ち切れて良かった」
試合後、千葉ジェッツ大野篤史ヘッドコーチ(43)はそう胸をなでおろした。

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「心のよりどころ」

Bリーグ第19節、「我慢強さ」を見せた千葉ジェッツが大阪エヴェッサに6点差で競り勝った。前夜は第4クォーター残り29秒に痛恨の逆転負け。この日の試合も終盤まで一進一退の攻防となったが、僅差で接戦を制し、前日のリベンジを果たした。

“彼”の安定感が僕の中の心のよりどころ」と大野ヘッドコーチ。
彼とはジョシュ・ダンカン(34)のことだ。ヨーロッパ各国のチームを渡り歩いた34歳のベテランで、205センチのシックスマンだ。

©CHIBA JETS FUNABASHI/PHOTO:Atsushi Sasaki
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前日の嫌な流れを断ち切ろうと、大野ヘッドコーチは「心のよりどころ」と全幅の信頼を寄せるダンカンを今季初スタメンで起用。「自分たちのバスケットができない中で、何か変えるきっかけを探さないといけなかった」と、チームに奮起を促そうと図ったこの策が功を奏した。ダンカンがゴール下で存在感を発揮し、指揮官の起用に応えた。第2クォーターでリードを奪って以降は何度も流れを渡しそうになりながらも、全員でしのいだ。

©CHIBA JETS FUNABASHI/PHOTO:Atsushi Sasaki
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最終第4クォーターでは一時3点差まで迫られるも、原修太(27)と西村文男(34)が勝負どころで3ポイントを決めた。ダンカンもリバウンドで貢献し、大阪にリードを許さず。最終スコア76-70で千葉が第1戦のリベンジを果たした。

©CHIBA JETS FUNABASHI/PHOTO:Atsushi Sasaki
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「アグレッシブにいけた」チーム最多19得点

チーム最多19得点のダンカンは「スターターだろうとベンチスタートだろうと変わらぬマインドで試合に臨んだ。アグレッシブにいけた。プレーの出来が100%というよりも、努力が100%出せた」と語った。

「13年というキャリアがチームに一番貢献できる部分だと思う。これからもアグレッシブにプレーしてチームの助けになれればと思う」とダンカン。頼もしいベテランが「心のよりどころ」としてチームの屋台骨を支える。

千葉ジェッツ 76-70 大阪エヴェッサ
(船橋アリーナ)
千葉|19|16|21|20|=76
大阪|20|14|16|20|=70

(フジテレビ・加藤忍)

加藤忍
加藤忍

早稲田大学卒業。フジテレビ入社。スポーツ局すぽると!ロッテ担当、ヤクルト野球中継などを経て現在は報道局兼スポーツ局。