「SDGsをもっと身近に感じて」崩れたケーキに込めた“痛烈”メッセージ一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク理事　長島美紀さん

学生時代のインターンを機に、さまざまな国際機関で活躍してきた長島美紀さん。現在は、一般社団法人SDGs市民社会ネットワークで理事を務めている。

「誰一人取り残さない」というSDGsの理念に則り、貧困や性差などあらゆる側面での格差を解消し、すべての人が人間として尊厳を持って生きることのできる社会の実現のために、民間企業や自治体、政府などと連携した政策提言活動や課題解決のためのコンサルティングを行っている。

こうした活動の中で、長島さんは「今のSDGsの状況を知ってもらうことが大切。きっかけが必要で、目で見て『何あれ！』となったり、五感を使うなど、いろいろなやり方ができると思っています」と話す。

2020年にSDGsは5周年を迎えた。長島さんは「もっと身近に感じてほしい」と、特別なケーキで祝うイベントを開催。

パティシエや学生たちが自然由来の材料でSDGsの17色を表現していく。

ケーキの1段目は社会の土台、環境に関する4つの目標。2段目は人の営みの基本、教育や福祉など。3段目は経済の発展。そして、一番上にパートナーシップの達成を据えて完成。

しかし、このケーキはこれで終わりではない。

ジェンダー平等や環境など、日本が遅れている5つのパーツを抜き取ると、ケーキが崩れていく。

「土台がなければ、経済の発展も続かない」という痛烈なメッセージを長島さんはケーキを使って表現した。

長島さんは「SDGsの期限は2030年。あと10年で何ができるだろうと考えたりします。（SDGsの状況を）知ることで初めて人間は意識してアクションを起こせるのだと思うので、SDGsをもっと広げて行ければと思っています」と話し、未来を見据えた。

一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク
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SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。
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