カメラが捉えた‟光”…そして異音も

2019年12月12日、福島テレビの情報カメラは“未確認飛行物体”を捉えていた。
あれから1年…。
2020年12月7日、午後5時13分。
再び、いわき市小名浜の情報カメラが捉えたものとは?

この記事の画像(11枚)

カメラを海から陸側に動かしたその時、夜空に星のような光が出現。
そこに光はなかったはず…
不思議な光に気付きカメラを戻してみるが、もう消えてなくなっていた。

しかし、これだけではない。
異様なのは、その「音」だ。

「ジジジジジ…」という音は、光が出現すると大きくなり、光が消えると、その音も消えていた。
ところが、いわき市でこの音を聞いた人はいない。

これは、UFOなのか!?

12月7日は上空に雲はなく、光が隠されたわけではなさそう。
また、動きが速く、灯台やサーチライトの光とも考えにくい…

この日、ISS(国際宇宙ステーション)がいわき市上空を通過していたが、比較すると光の色が異なるほか、長い時間飛行し移動している部分も、不思議な光とは違うようだ。

不思議な光の正体は?2つの仮説を検証

福島テレビは、2つの仮説を検証した。

仮説1:閃光衛星

福島・田村市にある「星の村天文台」の大野裕明台長によると、「イリジウム衛星」ではないかとのこと。

イリジウム衛星の発光「イリジウムフレア」は、わずか2~3秒ほど増光し減光する。
太陽の光を受けているので、日没・日の出の2~3時間前後に見られるという。

12月7日は、イリジウム衛星が不思議な光が捉えられた時間と同時刻、午後5時11分~17分にいわき市上空を通過していた。

しかし、国立天文台によると、イリジウムが輝くイリジウムフレアについて、「現在、衛星に大きなパネルは搭載されなくなっている」とのこと。
太陽の光を反射するパネルがないということは…衛星でもなさそうだ。

仮説2:流星の中でもひときわ明るく光る「火球」

2020年11月29日に名古屋でも見られた、明るい流星「火球」の可能性。
しかし、7日に見られた“未確認飛行物体”と比べてみると、光の明るさが全く違った。

仮説を立ててみたが、いずれも違うようだ。

UFOの可能性も!? 国立天文台に聞いた

最後に、国立天文台にこの謎の光について聞いてみると、流れ星が止まって見える「静止流星」の可能性があるという。

自分の見ている方向と流れ星の動く方向が一緒で、止まっているように見える「静止流星」。
情報カメラが捉えるのは、大変珍しいとのこと。

また、流星の中には音が聞こえるものがあるという。
衝撃波として聞こえ、地上では数分後にゴロゴロと聞こえる場合があるそうだ。

さらに、天文愛好家が書き込む掲示板に、この日「火球」の目撃情報はなかったという。

火球でもなく、イリジウム衛星でもない…
未確認飛行物体=UFOの可能性もあるのだろうか…?

(福島テレビ)

福島テレビ
福島テレビ

福島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。