2026年の夏は、鹿児島県内で過去最高となる39.2℃を観測するなど暑い日が続いた。県内の熱中症による救急搬送者は2025年より減ったが、死者は3人増えて5人となった。11月4日、鹿児島市で振り返りの会議が開かれ、患者数などが報告された。
県内最高の39.2℃、17地点で最高気温を記録
2026年の夏は、肝付町前田で県内最高となる39.2℃を観測した。県内の17地点で最高気温を記録しており、厳しい暑さの夏だった。
会議には、県や鹿児島市の医師会など27団体47人が参加した。鹿児島は2025年までの5年間の平均で、人口10万人あたりの熱中症搬送者数が全国1位となっている。こうした状況を受け、熱中症患者の数を減らそうと、参加団体は2026年5月以降、取り組みを進めてきた。

搬送者は減少、背景に警戒アラートの少なさ
4日の会議では、県内の熱中症の救急搬送者が2025年より減少したことが共有された。鹿児島市消防局救急課の笹平拓郎課長は、次のように述べている。
「鹿児島県、鹿児島市においては減少傾向となっています」

減少の主な要因は、6月から9月にかけての熱中症警戒アラートの発表回数が少なかったことである。2025年は55回だったのに対し、2026年は50回だった。
一方で死者は5人、いずれも高齢者
搬送者が減った一方で、2026年5月から9月の熱中症による死者は5人となり、2025年より3人増えた。
亡くなったのはいずれも高齢者である。単独での農作業中に亡くなったケースや、家でエアコンを使用していなかったケースもあったという。搬送者の数が減っても、命に関わる被害は決して小さくないことがうかがえる。

情報共有を続け、暑熱順化の周知へ
鹿児島市立病院救命救急センターの吉原秀明センター長は、会議の意義について次のように語った。
「来年に向けての課題や方策を抽出しやすくなる。情報共有の会議は今後とも続けていくべき」

会議は2027年も開かれる予定である。暑さに体を慣れさせる「暑熱順化」の認知度向上に取り組んでいくことなども確認した。
全国1位という状況の改善に向けて、関係団体が情報を持ち寄り、対策を重ねていく。高齢者の被害をどう防ぐかが、来年に向けた課題の一つとなりそうだ。

