呼吸の重要性は広まりつつありますが、自分自身の呼吸に向き合った人はあまり多くないかもしれません。
私が講習会で呼吸に関するエクササイズを指導しても、「深呼吸がうまくできない」とか、「息をしっかり吸えない」「息を吐き切ることができない」といった声をよく聞きます。
「呼吸の力」の低下に意外と気づかない
トレーナーを始めてから30年以上がたちましたが、最近感じているのは呼吸の力が落ちている人が多いのではないか、ということです。
特に、首に問題を抱えている人は、呼吸がうまくできていない傾向があります。
その様子は「呼吸をしていない」と表現してもいいくらいです。
一般のクライアントを指導していて、「あ、この人は呼吸の力が足りないな」と感じるのは、口から息を吸う音が大きかったり、苦しそうに呼吸をしていたり、腹部はほとんど動かず胸だけが上下したりする場合です。
本人にとってはその呼吸が当たり前なので気が付いていないのですが、トレーナーから見ると、明らかに呼吸に問題があるとわかります。
呼吸器に疾患を抱えていないのに大きな呼吸音がするのは、呼吸するときに働く筋肉になんらかの制限がかかっている証拠です。
十分に息を吸えないため、呼吸のテンポが速くなったり、「息を吸おう」と力が入ったり、気道が狭くなったりして「スー」「ヒュー」という吸気音が聞こえるのです。

