福井出身で福岡ソフトバンクホークスの栗原陵矢選手(30)が、今シーズン驚異的な活躍を見せた。プロ12年目、リーグトップのホームランと打点でタイトル2冠を目指す。そんな栗原選手に、優勝が視野に入った9月11日、独占取材で野球やふるさと福井への思いを聞いた。
プロ12年目、けがを乗り越え大きく開花
今シーズンの栗原選手は、ほぼ全試合に出場し、チームの主砲としてホームランを量産してきた。
これほどの活躍だが「数字的には納得がいく部分もありますし、もっともっとできるなっていう部分もあります」と冷静に受け止める。さらに「けがなく、体の状態がいいのが一番かなと思います」と続けた。
栗原選手は4年前、左膝の前十字靭帯断裂という大けがを経験した。長期にわたるリハビリを経て復活し、2024年にはベストナインとゴールデングラブ賞という自身初タイトルを獲得。ところが、2025年は右脇腹などの故障でシーズンの約半分、80試合の出場にとどまっていた。
しかし、今年5月には月間11本塁打という圧倒的な数字を叩き出した。けがに悩まされながらも積み重ねてきた12年間が、今シーズンになって一気に花開いたのだ。
ホームラン王のタイトルとなれば、福井県勢では戦前、1937年の松木謙治郎氏以来、89年ぶりの快挙となる。その事実に栗原選手は「正直、こういう立場にいるからというのもありますけど、それを目指して今年スタートしたわけではないですし。数字的には30本っていうのを目標にしてやりましたけど」と謙虚な姿勢を崩さない。
「福井でやってきたことが生きている」
福井テレビに残る高校時代の映像を見てもらうと、栗原選手は「なんか…生意気そう」と笑いながら「懐かしいですし、熱いっすね」と呟いた。
そして「高校のときが一番、野球に対して向き合ってたなっていうのはやっぱ思いますね。がむしゃらな気持ちというか、そういう熱い気持ちっていうのは、福井でやってきたことがいまも生きてると思ってます」と語ってくれた。
今年5月には大阪での試合前に2泊ほど帰省し、福井県民のソウルフードとも言える焼き鳥チェーン「秋吉」で英気を養ったという。
「福井、やっぱ好きですし、帰りたいなって思うときも結構あります。応援していただいてる声は届いてます」と、地元ファンへの感謝を口にした。

福井で野球を始め、がむしゃらに夢を追い続けてきた12年間。故障を乗り越え、いまや球界を代表する強打者となった栗原選手は、地元の子供たちへこんなメッセージを贈った。
「僕も福井で野球を始めて、ずっとプロ野球選手を夢見て一生懸命練習してきましたし、そういう熱い気持ちを持って毎日頑張ってほしいなと思います」
そして最後に笑顔でこう呼び掛けた「オフにエルパで会いましょう!」(エルパ:福井市にある大型ショッピングセンター)
栗原選手の今後の活躍からも、目が離せない。

