鹿児島県西之表市の馬毛島で進む基地工事をめぐり、漁業制限期間の延長に「3分の2以上の同意」が確認された。工期の3年遅れに伴う延長要請という異例の事態に、地域の漁業者たちはどう向き合ったのか。
工期遅延が生んだ「再交渉」
馬毛島では、アメリカ軍の訓練移転などの施設整備が進んでいる。これに先立ち、旧種子島漁協は島周辺海域の漁業権の一部消滅と漁業制限を受け入れる代わりに、補償金約22億円を受け取ることで同意していた。

しかし、資材調達の遅れや人員不足により、工期が3年遅れることが判明。これを受けて防衛省は、2027年11月までとされていた漁業制限を、さらに3年4カ月延長するよう要請している。追加の補償額として、約4億9000万円が提示されているという。

398人に同意書を配布、9月10日に集計
延長要請を受け、県漁協種子島支所は西之表市と中種子町の組合員398人に対し、漁業制限期間の延長に関する同意書を配布した。

9月10日、市の職員立ち会いのもとで集計が行われた結果、漁業制限の延長に必要な3分の2以上の同意が確認された。種子島支所によると、近く臨時総会を開き、正式に同意するかどうかを決めるという。

地域漁業への影響と今後
漁業制限の延長は、種子島周辺で生活を営む漁業者にとって小さくない問題だ。当初の合意から工期が大幅にずれ込んだことで、制限期間もさらに長引くこととなり、地域の漁業コミュニティには引き続き一定の負担がかかる。
今回の同意確認を経て、今後の臨時総会での判断が注目される。
(動画で見る▶【馬毛島基地工事】工期遅れに伴い、漁協が漁業制限期間延長に同意へ)

