また、警察の相談先だけではなく、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターにつながる「#8891」もあります。一部のIP電話などからはつながらない場合もあるため、自分の地域のセンターの直通番号も紙に書いて、防災リュックに入れておくと安心です。
相談先は、災害が起きてから探すのではなく、避難所でそのまま手渡せる形にしておく。自治体や企業の防災担当の方には、こうしたカードを平時から備蓄品の一つとして準備しておいてほしいと思います。
「ここが怖い」と言うことも大切
実際に避難所で生活することになったとき、「トイレまでが暗い」「ここは死角になっている」「着替える場所が落ち着かない」と感じることがあるかもしれません。そんなときは、運営側に伝えてください。
みんな大変なときに、自分だけ注文をつけるようで言いにくいかもしれません。でも、その不安は自分だけではない可能性があります。
避難所は、最初から快適な環境が整っているとは限りません。
環境が整うまでには時間が必要
今は、災害発生から48時間以内にトイレ(T)、キッチン(K)、ベッド(B)を整える「TKB48」という取り組みも進んでいます。
実は熊本市では、今回の地震のおよそ2か月半前に「TKB48避難所訓練」を行っていました。
それでも実際の災害では、一部の環境が整うまで数日かかりました。訓練で想定したように、実際の災害でも短時間ですべてを整えるのは簡単ではありません。
だからこそ、公助だけを待つのではなく、気づいたことを運営側に伝え、できる範囲で避難所づくりに参加する。自助、共助も含め、自分たちの環境を少しずつ安全にしていくという意識が必要です。
避難所は、我慢するための場所ではありません。被災した人が、元の生活に戻るまでを支えるための場所です。
知ることは、怖がるためではなく、いざというときに安心して避難できるようにするためにあります。
三沢おりえ
総合危機管理アドバイザー。総合防犯設備士、防災士、危機管理士、元・硬式空手世界チャンピオン。

