同じように被災している人の大半は、助け合おうとしている人です。
日ごろの防犯も避難所の防犯も、考え方は同じです。暗い場所や人目の届かない死角を減らす。様々な人がいるのは事実ですが、まずは人を見分けようとするより、犯罪をしにくい環境をつくる。これが防犯の基本です。
運営側ができる環境づくり
変えたいのは、避難所の環境です。
・トイレや更衣室、入浴施設を安全な場所に設置する
・夜間照明をつける
・危険箇所や死角を確認する
・就寝場所を巡回する
・女性専用スペースや乳幼児のいる家庭用エリアを設ける
・子どもが安心して過ごせるキッズスペースや居場所を確保する
・防犯ブザーを用意する
・相談窓口をつくる
これらは、まず運営側でできる対策です。
今回の熊本地震でも、一部では遊び場や学習スペースを含め、子どもが安心して過ごせる居場所づくりが進められています。また、近年は性暴力防止のポスターを貼ったり、防犯ブザーを配ったり、女性用トイレの個室などにDVの相談カードを置いた例もあります。貼り紙一枚でも、注意を促すだけでなく、犯罪をしにくい雰囲気をつくることにもなります。
自分たちでできる工夫も
ただし、災害直後からすべての環境が整うとは限りません。避難所ごとの環境の差があるのも事実です。そうした中で、まずは自分たちでできる工夫もあります。
女性や子どもは2人以上で行動する。移動するときは周囲の人に声を掛け合う。トイレや夜間の移動はもちろん、できるだけ一人にならない。これは家族で先に決めておいてほしいルールです。
寝る場所にも少し工夫ができます。例えば家族で避難した時、その中に成人男性がいるなら、女性や子どもを内側、男性を通路側や外側にするなど、直接知らない人と接しにくい並び方を考える。夜、隣に家族がいても被害に遭った事例は過去にありますので、ほんの少しの気配りでできる防犯対策の一つです。
そして、子どもが「あの人がいや」「怖い」と言ったときは、軽く流さないでください。
精神的にも大変な時期です。すぐに何かあったと決めつける必要はありませんが、まず「何かおかしいのかな」と立ち止まって、話を聞いてあげることが大切です。災害時は大人も自分のことで精いっぱいになります。一人にさせないことだけでなく、心まで孤立させないように見ていてあげてください。

