9月は世界アルツハイマー月間です。そこで今回は認知症についての特集をお伝えします。
大分県別府市では9月からおよそ800人を対象とした大規模な認知症の研究事業がスタートしました。
認知症の早期診断や予防を目指して行われるこの取り組みを取材しました。
◆大分大学医学部 木村成志教授
「みなさんの協力で世界に発信できるような認知症予防に有効な認知症の正しいリスクを見つけて世界に発信できればと考えている」
大分大学と別府市が共同で行う今回の研究事業。認知症の早期発見や予防につなげることが目的です。50歳以上90歳未満の別府市民を対象に検査などを実施。その人数はおよそ800人に上ります。
◆参加住民(70代女性)
「とてもいいことだと思う。(認知症に)すごい不安を抱えている人がいっぱいいるので、何かの役に立つならいいと思う」
認知症の代表的な病気であるアルツハイマー病は発症のおよそ20年前から原因となるタンパク質が脳に蓄積していくことがわかっています。
このタンパク質を除去する薬が開発されていて、早期に診断できた場合は投与することで進行を抑えることができるということです。
診断は「PET-CT」という装置で検査するなどして行います。
ただ、この検査ができる医療機関は限られ、費用も高額なことが課題です。
今回の研究事業ではより簡単に診断できる方法の開発を目指しています。
◆大分大学医学部 木村成志 教授
「これで1日の歩数、活動量、脈拍、ある程度の睡眠もとれる」
大分大学が着目しているのは睡眠や運動といった生活習慣のデータです。参加者のデータはリストバンド型やマット型のセンサーを使うなどして集めます。
大学ではこれまでに同様の研究事業を県や民間企業などと共同で臼杵市で行ってきましたが、その結果、認知症予防に効果的な習慣が判明しました。主なものは次の通りです。
まずは運動。歩数としては1日に7791歩以上だということです。
また睡眠を7時間程度とること。
最後に家族や友人など周囲の人間と適度に会話することです。
別府市との共同研究ではより多くの人から生活習慣のデータを集め、さらに脳の画像検査などもあわせて行い、認知症のリスク要因や予防法などを見つけていくということです。そして、別府ならではのあの効果についても検証します。
◆大分大学医学部 木村成志 教授
「温泉に入る効果ですね。バイオマーカーを使ったり画像検査を使ったりしながらそれが脳にとってどのような効果があるのかも明らかになってくると思う」
成果が注目されるこの研究事業は2031年3月まで実施される予定です。
