自民党福岡県連が党本部から突き付けられた『非公認』通告。高市早苗・自民党総裁(65)の強い意向による、いわば最後通告だ。困惑する若手県議が、TNCテレビ西日本の取材に、その胸中を告白した。
「非公認」は高市総裁の強い意向
2026年8月30日午後ー。日曜日にも関わらず、議会棟に集まる自民党の県議たち。開かれたのは、緊急の議員総会だ。

渡辺勝将・県議団会長(49)は「金曜日(8月28日)に党本部で松本県連会長が、党本部でお話しをされた件について、私たち県議団のなかには、報道でしか知らない方が多いということもございますので…」と会議の冒頭、切り出した。

8月28日、自民党福岡県連の松本国寛・会長(69)らが上京し、一連の問題に関して、自民党本部から聴き取りを受けた。

松本会長は、議長ポストを巡る金銭授受疑惑で、現金を受け取った1人として名指しされている。

約45分に及んだ聴き取りを終え、記者団からの質問を受けた松本会長は「今のような事態であれば、特に県議会議員に対しては、公認証を出せる状況ではないというご指摘を受けております」と応えた。

党本部側から通告されたのは、非公認の通告だった。2027年春に迫る県議選で、全ての現職県議に「公認を出さない」といういわば『最後通告』を受けたのだ。

この通告は、高市総裁の強い意向だということがテレビ西日本の取材で分かっている。
選挙結果に大きく左右 公認の有無
「党本部の発言については、非常に重く受け止めております。自浄作用を働かせないと本気で公認しないというか、そこの本気度は、本当に受け取りました」と話すのは、福岡市城南区選出の自民党1期生、宮川宗一郎・県議(36)だ。

地元での風当たりも強くなっているなか、ベテランに比べ、支持基盤が十分に固まっていない若手県議にとって、公認の有無は、選挙の結果を大きく左右する。

自民党福岡県連では、通例で11月前後に主に現職を対象にした党の1次公認が決まる。

その一方で、県議会が設置する第三者委員会の調査は、半年以上はかかるといわれていて、非公認を覆す一手が何になるのか、不透明な状況だ。

宮川県議は「やっぱり信頼を取り戻せる具体的な行動としては、(9月議会で制定目指す)議員に対する倫理条例をより厳しいものにするだとか、疑惑も起こさない、二度と起こさないような、そういった仕組みは絶対、必要だとは思います」と困惑しながらも力説する。

判断材料のひとつとして話題にあがるのが、疑惑の渦中にいる松本会長の進退だ。

有権者からすれば、疑惑の渦中にいる人物が、県連トップにいることに不信感があるのでは?という記者からの質問に「もどかしさは正直あります。県民の皆さんの信頼あって付託を受けたのが私たちですので、信頼がある前提でですので、そこを前提に置かないと話がかみ合わないのかなと思います」と応えた。
疑惑の渦中にいる松本会長の進退
8月30日に開かれた自民党県議団緊急議員総会。
終了後、記者団に囲まれた松本会長は、会長職の辞任について「しっかり役員の皆さんのご意見の中にあれば、その選択肢としてはあるんだと思います」と応えた。

辞職を求めるような発言はあったのか?という記者からの問いに「…ありました。『今、名指しをされている先輩においては、自らの出処進退を明らかにするべきじゃないんでしょうか』という話がありましたので『(9月)5日の日に開かれる県連の執行部会で、組織人として、皆さんと一緒に考えていきたい』と(応えた)」と述べた。

辞任も示唆した松本県連会長。若手県議らの命運を左右するかもしれないその進退は、9月5日に開かれる県連の執行部会で協議される。
「動議」に1人反対表明の県議処分
また自民党県議団は、8月17日の県議会臨時議会で、会派拘束をかけた蔵内勇夫・議長(72)に対する辞職勧告決議案の採決をさせないための動議に賛成しなかったとして江藤秀之県議(66)を自民党県議団会員資格停止処分にしたことを明らかにした。
江藤県議は「党本部が県連に強く求めているのは、組織の自浄作用の確立です。今回の処分は自浄作用を果たすどころか都合の悪い意見を排除するものであり、党本部の意向に真っ向から逆行しています」と処分を承服できないとしている。

自民党が行なった動議とその後の採決に関して、党の支援者からも批判の声が上がっているなか、処分を行なったことについては今後、波紋が広がりそうだ。
(テレビ西日本)

