渇水の象徴である旧大川村役場(高知県)の姿がくっきりと現れるなど、記録的な少雨により深刻な水不足に見舞われている四国の早明浦ダム。生活への影響や、18年ぶりとなる第4次取水制限へと踏み切った背景を取材した。
渇水であらわになった旧役場
早明浦ダムの上流域に位置する旧大川村役場周辺では、渇水の影響で湖底が大きく露出している。ダム湖の水位が著しく低下し、水底に沈んでいた旧大川村役場の建物が姿をあらわにしている。
早明浦ダムに最も近い本山町のアメダスの観測では、8月28日までの60日間の降水量が183.5mmと平年の21%にとどまっている。
渇水の象徴とも言われる旧大川村役場の建物は、4階建てのうち3階部分までがはっきりと確認できる状況にある。ダムの貯水率は8月25日午後5時時点で26.3%まで落ち込んでおり、平年と比較して54.7ポイントも下回る事態となっている。(28日時点では21.8%)
18年ぶりとなる第4次取水制限への決断
こうした状況を受け、高松市で25日に国や香川県などによる吉野川水系水利用連絡協議会の会合が開催された。
このまま降雨が期待できない場合、8月30日には貯水率が15%程度まで低下することが予想されている。これに伴い、28日午前9時から香川用水への水の供給量を60%カットする第4次取水制限へと踏み切る方針が決定された。
水力発電用の水融通と、頼みの綱となる宝山湖
協議会は貯水率が0%になった場合、四国電力などに水力発電用の水を融通してもらえるよう要請している。
香川県は取水制限のさらなる強化に備え、三豊市にある調整池・宝山湖の水を活用して香川用水の水量を補う方針を示している。宝山湖では8月19日から香川用水への給水が行われており、25日午前9時時点の貯水率は92.2%を維持している。
市民生活への影響と、これからの見通し
28日、18年ぶりに第4次取水制限が始まった。
気象情報会社のウェザーニューズによると、高知県の山間部では28日からの1週間、局地的な降水が予想されている程度で、まとまった雨は期待できない。
今のところ取水制限による一般の人の生活への大きな影響はないものの、水の無駄遣いを避けるなど、渇水対策が大切だ。
