いま女性を中心に人気を集めている「麻辣湯(マーラータン)」。
辛さや具材を自分好みに選ぶことができる、中国発祥の料理だ。
取材の過程でさまざまな中国と日本の中華料理を食べてきた、東アジアの社会・経済事情に詳しいジャーナリストの中島恵さん。
40年以上、日中それぞれの中国人を通して中国社会を見つめてきた中島さんの著書『中国の回鍋肉にキャベツは使わない』(ウェッジ)から、ブームが広がる「麻辣湯(マーラータン)」の中国発と日本発の人気チェーンを実際に訪問したエピソードを一部抜粋・再編集して紹介する。
若い女性に人気の麻辣湯
2022~23年頃からじわじわとブームになったガチ中華が麻辣湯(マーラータン)だ。24年9月にはTBSの番組『マツコの知らない世界』でも紹介され、さらにブームになった。
それ以降、注意して見ていると、日清食品から「日清カップヌードル14種のスパイス 麻辣湯」が発売され、ネット通販では数社から「マーラータンの素」が何種類も販売されている。コンビニでも売られているので、かなり市民権を得てきたと言っていいだろう。
とはいえ、まだ東京など首都圏が中心だし、食べている人の年齢層はかなり限定的ではないか?と個人的には思っている。
驚くのは、麻辣湯の店に行く人の8割以上は10代後半〜20代前半の若い女性であることだ。
私が初めて麻辣湯を食べたのは24年12月のある寒い日。SNSでブームになっていることは知っていたけれど、正直「そんなに美味しいの?」と半信半疑だった。その日の朝はとても寒く、「今日は麻辣湯を食べるのにぴったりかも」と急に思い立って、東京・池袋東口にある「楊國福麻辣烫(ヤングオフ―マーラータン)」に行ってみた。
私が初めて麻辣湯を食べたのは24年12月のある寒い日。SNSでブームになっていることは知っていたけれど、正直「そんなに美味しいの?」と半信半疑だった。その日の朝はとても寒く、「今日は麻辣湯を食べるのにぴったりかも」と急に思い立って、東京・池袋東口にある「楊國福麻辣烫(ヤングオフ―マーラータン)」に行ってみた。
時刻は午前11時。まだお腹は空いていなかったが、待つことを見越して早めに着いた。しかし……。お店に着いてびっくり、すでに15人以上が列を作っているではないか。予想以上に若い女性ばかりでちょっとビビる……。中には10代と思われる女の子もいた。2人連れが多かったが、私のように一人で来ている人もいた。

