1日午後、東京・新宿区の病院に熱中症とみられる患者が次々に救急搬送された。

午後2時過ぎからのわずか1時間で、3人。
こうした状況が連日続いているという。

各地で災害級の暑さが続く中、7月20日からの1週間で熱中症とみられる救急搬送は、1万8000人を超え、去年の同じ時期のおよそ1.7倍と異例の事態となっている。

「人間ってのは気温の急変に弱いんですよ。7月になると急に温度が上がって、6月に比べても平均的には8℃も上がったんです。(気温が)バーンと上がったんで、体が全く暑さに対応してない」

こう語るのは、長年、異常気象や気候危機研究に携わってきた三重大学生物資源学研究科の立花義裕教授。
立花義裕教授:
2040年頃には、いま熱中症で命を落とす人の数が5倍ぐらい増えると思います。
1日、最高気温36.5℃となった東京都心。
熱中症の疑いで搬送された30代女性は、当時の状況をこう語った。

30代女性:
目の前がチカチカし始めて、横断歩道を渡ろうと思ったんですけど、まずいと思って、ちょっと隅で手をついてた時に、そこで意識なくなって痙攣していたみたいで。
この女性はクーラーの効いた室内で仕事をした後、手持ちの扇風機を持って、外出。
水分も意識してとっていたというが、わずか5分ほど歩いたところで突然、意識をなくし、倒れたという。
また、屋外で立ち仕事をしていた10代の女性も…。

10代女性:
休憩入った後に飲み物がなくなってしまって、買いに行こうかなって思ったら、目の前が真っ暗になっちゃって、意識が朦朧としちゃって。
お水も頻繁に飲んでましたし、対策はしていた。
暑さ対策をしていたにもかかわらず、急に意識を失ったという2人。
現場の医師は、今年の熱中症の“異様な傾向”に危機感を募らせている。

春山記念病院救急科 藤川翼副院長:
「しっかり水分を取っています」という話を聞くんですけれど、それを(暑さが)上回ってという感じだと思います。暑さが危険すぎるんじゃないかと思いますけどね。

1日、名古屋市の商店街で行われた夏祭りでは、給水所を設置するなど、熱中症対策を行っていたが…。
救護スタッフ:
大丈夫そうですか?症状はどんな感じですか?

この日だけでも9人が救護室に運ばれ、中には救急搬送される人もいた。
立花義裕教授はこう警鐘を鳴らす。

立花義裕教授:
今は有名な場所だけが40℃を超えてますが、それがどこの街でも40℃を超えるのが普通の世界になる。

立花教授によると、「15年後には、北海道から沖縄まで全て気温40℃の世界が待っている」可能性があるという。

立花義裕教授:
世界平均気温が産業革命前に比べて、1.5℃から2℃以上上がってしまうと、その後どんなにCO2を減らしても、もう元の気候には戻らないっていうことが分かっていて、ギリギリのポイントのことを“ティッピングポイント”と言うんですね。
今もう本当にギリギリにいるんですよ。
そして、今後、熱中症による死者はさらに増える可能性があるという。

立花義裕教授:
今すぐに下げないと熱中症患者がどんどん増えていくのが当たり前の世界が来る可能性が高いですね。20年ぐらいの間のうちに(死亡者)1万人レベルに行くと思います。
2024年の熱中症の死亡者はおよそ2千人。
その数が5倍となり、日本人の主な死因の1つになる可能性もあると指摘する。
立花義裕教授:
日本の様々な生活習慣に基づいた社会構造を変えるという必要があると思いますよ。
そうしないと死んじゃいますからね。
(「Mr.サンデー」8月2日放送より)

