25日、夜空に稲光が走る中、Mr.サンデーのカメラが街の異変を捉えていた。

Mr.サンデー取材班:
道路の反対側は、電気あるんですけど、こちらコンビニエンスストアは完全に停電で電気が落ちてしまっています。真っ暗ですね。

国道を挟んで、光と闇に分かれたこの場所は、横浜市戸塚区。
激しいゲリラ雷雨の影響で、約2450軒が停電。信号も消える事態となっていた。
東京都心は25日、今年最高の37.1℃を記録。山梨県甲府市では、今年初となる40℃超えの「酷暑日」となり、国内で観測史上最長の5日連続を記録した。
猛暑の中で営業中のキッチンカー店員:
1人先週(店員が)倒れたんです。現実問題、ちょっとさすがに私は(暑いのは)もういいですって感じなんですけど。

19日までの1週間で、熱中症によるとみられる救急搬送は1万件を突破し、前週の2倍以上に急増している。

そんな中、各地で相次いで発生しているのが停電だ。26日も、都内では、一時1万5000軒以上が停電した。

この時期、ゲリラ雷雨や台風などによる落雷、浸水、強風が送電設備に影響を与えることなどから、停電が発生しやすいという。
酷暑に迫る暑さの中、停電が発生し、エアコンが止まったらいったい何が起きるのか?

25日、闇に包まれた戸塚区の住宅街を取材した。
猛暑のなか停電した家を見せてもらうと…
Mr.サンデー取材班:
ごめんくださーい。
停電でインターホンも使えない中、取材に応じてくれた家のリビングへ向かうと、暗闇のなかムッとした暑さがこもっている。
Mr.サンデー取材班:
失礼いたします。エアコンってどこについてるんですか?

横浜市戸塚区の住人:
回った状態で(停止)。(雷雨で)バーンと落ちちゃって。

Mr.サンデー取材班:
(真っ暗なので)ランタンをつけてっていう感じですね。でもちょっとずつ暑くなって?
横浜市戸塚区の住人:
ちょっとね、湿気がやっぱり強いので。
雨上がりの夜で、気温は26.9℃とそれほど高くなかったものの、湿度は85%にも及んでいた。
そんな暗がりの住宅街で、駐車した車のエンジン音が聞こえる。
家の前の車に避難した男性:
家の中、暑いからちょっと車で。

Mr.サンデー取材班:
目の前がすぐ家なんですよね?
住人の父親:
家です。ちょっと暑さが耐えられないんでね。
車のエアコンをつけて一時避難していたという。
こうした光景は街のあちこちに見られ、家族そろって復旧を待つ人たちもいた。
停電エリアで電気がついている家発見
停電の発生から2時間半がたっても戻らない電気。しかし…
Mr.サンデー取材班:
あちらの家庭だけ電気がついてますね。周りは暗いんですけど。
その家を訪ねると…。
Mr.サンデー取材班:
涼しい~。
エアコンがしっかり効いたリビングには、夫婦と3人の子供たちが過ごしていた。聞けば、2人はお隣さんなのだという。
隣に住む男の子:
自分の家暑くて、もう真っ暗でどうすればいいのかわかんなくて、隣の人に「こっち来なよ」って言われて、本当に良かったです。

Mr.サンデー取材班:
ご近所の助け合いですね。
電気が付いた家の住人:
そうです。
それにしても、停電の中、なぜこの家は電気を使えるのか?

電気が付いた家の住人:
ソーラーで蓄電していて。これがソーラーの残りの電池となっていて、停電してから100%だったんですけど、残り54%。
こうして3時間ほど続いた停電は、午後9時過ぎに解消された。
停電実験でわかった熱中症のタイムリミット
しかし、もしこれが、酷暑の日中に起きたら…どれほど危険な状態になるのか?実験で明らかになった、タイムリミットとは…。

Mr.サンデーは、木曜に39.9度を観測するなど、連日、酷暑日に迫る暑さが続く名古屋市で実験を行った。

2階建ての一軒家で、1階リビングのエアコンをつけて冷やした後、停電に見立てて停止。
番組スタッフが、そのリビングで過ごしてみる。

対策を講じた上で、熱中症指数計で測定。リスクが最も高い「危険」を示す警告音が鳴ったら、実験は即終了となる。

すると、エアコン停止から10分、早くも異変が起きた。
Mr.サンデー取材班:
今、凍らせたペットボトルからかなり溶けた音がしました。
停止直後の室温は26.4度だったが、ものの30分で30度を超えた。

サーモカメラで見ると、頭から体全体が真っ赤になり、窓際のカーテンも熱を帯びていた。

午後2時前、名古屋市はこの日最高の39.7度を観測。すると…。
Mr.サンデー取材班:
じっとしているだけですが、汗が噴き出してきて顔も汗ばんできている。
エアコン停止から1時間半が経つ頃には、室温は33度を突破。
熱中症のリスクが「危険」に迫る「厳重警戒」に上がった。
エアコン停止から2時間30分後…。

Mr.サンデー取材班:
かなり暑さと湿度を感じて、息苦しさを感じています。
水分をこまめに取ってみるものの、部屋に警告音が鳴り響く。

Mr.サンデー取材班:
アラートが鳴り出しました。これ以上この部屋に留まるのは危険なので、部屋を出たいと思います。
熱中症の「危険」レベルになったのは、エアコン停止から、約4時間後だった。

室温は初めて34度に達し、湿度は70%に肉薄していた。
実はこの時、さらに危険な状態となっていた場所がある。

それは1階のリビングと同様、エアコンを止めていた2階の部屋だ。
東京大学などの調査によれば、室温が36度になると、命の危険がエアコン使用時のほぼ7倍になるという。

2階の部屋は、午後4時半にこの日最高の38.1度となっていた!
しかも、同じ時間帯、気象庁の発表による名古屋市の気温は37.7度。2階は熱が上に上がることもあり、外気以上に室温が高くなっていたのだ。
酷暑で停電の場合に命を守る方法
酷暑の夏、人事ではない停電のリスクに対し、私たちは、どう身を守ればよいのか?
専門家によると、冷房が効く車や、停電していない商業施設や公共施設に避難するのは有効だという。さらに…
備え・防災アドバイザー・高荷智也さん:
避難が難しい場合には自宅建物の中に風の通り道を作るような対応をすることが1つ。温度を下げることは難しいですが、少しでも体に感じる温度を下げることができます。

風を通すポイントは、できるだけ離れた2つの窓を開けること。一軒家の場合、1階と2階の窓を開け、室内のドアを開放しておくことで、立体的に風が抜けていくという。

その上で、より温度が上がりにくい1階の直射日光が当たらない場所に避難するのが良いという。
さらに、熱中症になると意識を失い、体が動かなくなるケースもあるという。

備え・防災アドバイザー・高荷智也さん:
体が動く段階で、熱中症対応のグッズを手元に確保するということを早めに行っていただきたいなと。首ですとか太ももですとか 太い血管が通っているところにぬらしたタオルを巻いていただいて、そこにうちわや扇子などで風を当てることで、気化熱で体を冷やすことがわずかでもできるようになります。真夏の停電というのは、命に関わる災害であると認識していただきまして、クーラーが停止したときの避難先を決めておくなど、命を守るための準備をしていただきたいなと思います。
(「Mr.サンデー」7月26日放送より)

