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何が創作で何が偽造?芸能人やアニメの作風まで再現してしまう生成AIが曖昧にする「本物」と「偽物」の境界|FNNプライムオンライン
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何が創作で何が偽造?芸能人やアニメの作風まで再現してしまう生成AIが曖昧にする「本物」と「偽物」の境界

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データが学習されることへの懸念

こうしたサービスをめぐっては、アップロードされた画像が、利用規約に基づいてAIモデルの改善や解析に使われる可能性があるとして、各国の専門家やサイバー犯罪当局が注意を呼びかけている。本人の顔画像が、どのように保存・利用されるのかが十分に分からないまま使われている点に、懸念が示されているのだ。

AIは、表情や顔の角度、髪の動きといった特徴を「データ」として処理する。AIにとってそれは学習のための素材にすぎない。しかし私たちにとっては、それはかけがえのない自分自身の姿である。

こうした現象は、文化の豊かさと危うさが背中合わせであることを教えている。AIは創作の可能性を大きく広げたが、その裏で「誰が描いたのか」「誰が作ったのか」という問いが薄れていく。

人気アニメのキャラクターそっくりの映像が海外でバズり、数百万回再生されても、制作者の名はどこにもない。ファンアートの延長のように見えるが、その実、クリエイターの労力と感性を吸い上げる構造ができあがっている。

ディープフェイクの本質は、現実をねじ曲げることではなく、現実と虚構の境界を消してしまうことにある。AIが生み出す「偽物」は、悪意だけで作られるわけではない。

むしろ多くは“遊び”や“創造”の名のもとに拡散し、いつの間にか本物と区別がつかなくなる。人は「面白い」「きれい」と感じた瞬間に、それが偽物かどうかを考えるのをやめてしまうのだ。

『嘘で満ちていく社会 データで読み解くフェイク時代の構造』(朝日新書)

山口真一
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター教授。著書に『炎上で世論はつくられる』『スマホを持たせる前に親子で読む本』『ソーシャルメディア解体全書』『正義を振りかざす「極端な人」の正体』などがある

山口真一
山口真一

国際大学グローバル・コミュニケーション・センター教授。1986年東京生まれ。博士(経済学)。専門は計量経済学、社会情報学、情報経済論。NHKや日本経済新聞などメディア出演・掲載多数。KDDI Foundation Award貢献賞、組織学会高宮賞、電気通信普及財団賞など受賞多数。著書に『炎上で世論はつくられる』『スマホを持たせる前に親子で読む本』『ソーシャルメディア解体全書』『正義を振りかざす「極端な人」の正体』など。早稲田大学ビジネススクール兼任講師、東京都デジタル広報フェロー、シエンプレ株式会社顧問、日本テレビ放送番組審議会委員を務めるほか、内閣府、総務省、厚生労働省、文部科学省、公正取引委員会などの政府有識者会議委員も務める。

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