立憲民主党と公明党の衆院議員が合流して結成された中道改革連合が、9日に分裂を正式に決定してから2週間。
立憲出身議員は新たな政党を立ち上げたが、当初目指していた離党者全員の参加には至らず、その行方には暗雲も漂っている。
今後の新党の行方、そして野党再編の可能性について関係者への取材などで迫った。
立憲・公明支持層 分裂「よかった」6割超
「色々と苦しいこともあった。悩ましいことも多かった。お互いそうだった。しかし、常に先の総選挙を思い起こし、中道プロジェクト第2章、第2幕の幕開けに向けて共に頑張ろうではないか」
16日に行われた中道の議員総会で、涙ぐみながらこう語ったのは、代表を務めてきた小川淳也氏だ。
総会の1週間前の9日、中道は立憲出身議員と公明出身議員に分裂することを正式に決定。その後、立憲出身議員は17日、新党「民主改革の会」を発足させた。
公明出身議員は公明党に戻り、両者は衆院で統一会派を結成し、引き続き中道勢力の結集を目指すとしている。
それでは、今回の中道の分裂について、有権者はどのように見ているのか。
12日と13日に実施したFNNの世論調査で、中道の分裂が「よかった」と答えた人は54.2%で、「よくなかった」の24.5%を大きく上回った。
政党支持層別に見てみると、分裂が「よかった」とする人は、中道支持層では52.7%、立憲支持層は67.9%、公明支持層は63.2%。
また、「支持政党はない」と答えたいわゆる“無党派層”でも、「よかった」が47.2%、「よくなかった」が26.6%だった。
合流協議を続けてきた3党の支持層も含め、有権者は今回の分裂を肯定的にとらえていることが見て取れる。
一方で、ネット上などでは分裂後の政党交付金の扱いをめぐって批判も出ている。
“直談判”内容が判明 泉氏×小川氏
「私泉健太は、『民主改革の会』結党に参加しない。これまでの経過を省み、党のあり方、交付金の扱いなど、国民目線に立った判断をせねば、与党を追及する資格もない。猛省し、立ち上がれる。そんな仲間を一人でも増やしていく」
18日夜、自身のSNSにこう投稿したのは、中道に所属していた泉健太衆院議員だ。

泉氏は立憲民主党で代表も務めたベテラン議員で、中道の分裂に伴い離党した後、その去就には注目が集まっていた。中道の関係者は「泉氏が新党に参加しない場合には影響が大きい」と話していた。
投稿に先立ち、泉氏はFNNの取材に応じ、新党「民主改革の会」への入党を見送る意向を表明した。その理由について尋ねると、中道の分裂に至るまでの経緯や政党交付金の扱いについて、「納得ができていない」と語った。
中道は所属議員49人のうち48人が離党し、清算などの残務処理のため、1人だけ残して形式的に存続させた。
泉氏は18日午前、SNSに投稿し、次のように苦しい胸の内を吐露していた。
「中道の今後の方針を議論した前執行部。大変困難な役割ではあっても、国民の皆様に、体制変更の経緯、理由、特に交付金について丁寧に説明して欲しい。正直、我々も十分に納得できていない」
さらに、泉氏は「国民のために、私も決意をもって、前執行部にその説明と、交付金のあり方の再協議を求めている」と明らかにした。
FNNの取材では、小川氏との“膝詰め談判”とも言える会談の内容が判明している。

関係者によると、泉氏は先週初めに小川氏と会談し、次のように伝えた。
「国民目線に立つべきだ」
泉氏は、中道分裂の時期や方法などについて、他に選択肢はないのかとして再考を求めたという。
小川氏「国民に分かりにくい。強く反省」
泉氏の投稿の翌19日、小川氏は自身のSNSに投稿し、中道に1人だけ残して存続させた経緯などについて説明し、次のようにつづった。
「結果として、国民の皆さまから見て極めて分かりにくい形になった。その分かりにくさを、私自身、もっと深く考えるべきだったと強く反省している」
そして、今年の政党交付金の未交付分について、「必要な支払いと清算をすべて終えた時点で残額が生じた場合には、国庫への返納も含め、適切に対応していく」との考えを示した。
さらに、来年分については、「今後の組織のあり方も踏まえ、制度上の扱いを確認した上で、改めて明確に説明する」とした。
小川氏は「厳しい批判も含め、代表を務めてきた者として、重く受け止めている」とした上で、「今後の清算状況や政党交付金の使途についても、可能な限り分かりやすく、透明性をもって説明していく」との考えを示した。
その上で、新党「民主改革の会」の結成にも言及し、「今回の経験も、批判も、反省すべきことも受け止めながら、もう一度ここから始める」と訴えた。
新党をめぐっては、泉氏のほか、大島敦衆院議員も参加しない意向を関係者に伝えている。さらに、まだ態度を明らかにしていない議員もいる。
2月の衆院選で落選した1人は「今回の新党は過渡期の政党だ」と漏らす。また、立憲出身議員も「新党と立憲民主党との関係をどうするのか。年末には野党再編が待っている」との見方を示す。
小川氏の説明が有権者の理解を得られるのか、そして新党が今後どのような道筋を歩んでいくのか、さらには泉氏がどう動くのか、その行方が注目されそうだ。
(フジテレビ政治部デスク 木村大久)

